ネコハグモ

体長:メス4-5mm、オス 3-4mmの小さなクモ。葉の上にちぢれたような糸をめぐらした中にいる事と、全身が和毛に覆われているように見えるため、この名前がついたようです。しかし実際には、アルミサッシやフェンス、看板等に網を張っている事も多く、むしろそういう場所でよく見かけます。
ちぢれたような糸でできた網は「ボロ網」と呼ばれています。糸に粘り気はありません。しかし1本1本を拡大すると、細い繊維が絡み合った構造があって、昆虫などの体表に引っかかるようになっています。クモは引っかかった獲物がうまく動けなくなっているうちに素早く近づき、噛みついて捕らえます。クモの網というと「粘る」というイメージが強いのですが、実はこういったタイプの網を使うクモは結構います。
さて、今日はこのクモのペアを見つけました。交接後のオスは年内に死んでしまいますが、メスは越冬して、春に卵を産むそうです。生き物の世界では冬越しに向けた準備がもう始まっているのですね。と、ここまで書いて気づきました。冬に幼体や卵を観察した記憶がある…あれ?これは改めて観察の価値ありのようです。(学芸班 木村)
1ネコハ葉
葉の上の個体
2ネコハフェンス
フェンスなどでよく見かけます
3カップル
カップル成立。写真下がオス。
4交接
交接行動。下にもぐっているのがオス。
5ウズグモSP
網に渦巻き模様をつけるウズグモの仲間も粘球がない横糸で獲物を捕らえています。

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