巣作り始まった?

半月前になりますが、1月15日に市内緑区の相模川へ行ったとき、エナガに出会いました。このブログでの登場回数がとても多いのは、ひとえにこの鳥のあまりのかわいらしさによるものなのですが、この時は何かをくわえていて、いつもとちょっと顔つきが違いました。

白い綿のようなものをくわえています

博物館へ戻ってから拡大すると、クモ類の卵のう(綿状の白いもの)のようです。エナガにとって小さなクモやその卵は好物ですが、食べる時に卵のうごと他の場所へ運ぶようなことはしません。あるとすれば、巣材として運んでいる場合です。

くわえたまま、しばらく飛び回っていました

しかし、まだ1月中旬・・繁殖期がほかの鳥よりも少し早いエナガにしても、ちょっと早すぎると思いつつ、どうも、エナガの群の中でこの個体を含む2羽が少し別行動をとっているようにも見えました。これも繁殖期が始まるころ特有の行動です。
その後、何人かの野鳥の研究者などと情報交換する中で、今年は他の地域でも巣作りが始まっているようだ、との情報を得ました。そう思って博物館のまわりのエナガを見ても、確かに2羽で飛び回っているようすが見られました。どのようなスイッチが入ったのかわかりませんが、今年は早めのエナガの営巣、気をつけて見ていきたいと思います。
こちらは、別の日に撮影した写真です。

細いマツの葉1本にぶら下がっています!

アカマツの細い葉にもぶら下がれるエナガの体重は、10グラムに満たないことがほとんどです。10円玉(4.5グラム)2枚分と同じか、軽いくらい!!
こんな小さな鳥が、ソフトボールくらいの大きさの立派な巣を作ります。その巣のようすはまた機会を改めてご紹介したいと思います。

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生きものミニサロン「センサーカメラがとらえた、博物館のまわりの動物たち」

1月26日、毎月恒例の生きものミニサロンを実施しました。今回のテーマは、「センサーカメラがとらえた、博物館のまわりの動物たち」です。ふだんあまり目にすることのない野生動物の姿を、映像と剥製でご紹介しました。1階エントランスの特設会場では、たくさんのはく製が並び、ちょっと驚かれた来館者もいました。

はく製がズラリと並びました!

映像が始まると、子どもさんたちはそれぞれ動物の名前を口に出してくれます。

小さなお子さんも動物のことをよくご存じです

それが結構当たっていてビックリでした。
例えば、こちらの映像は、ほんの2秒くらいの通過映像でしたが・・

シマシマの尻尾・・

アライグマ!と声が上がりました。正解です!
これまで2回しか撮影されていないフクロウはやっぱりインパクトが大きく、振り向いたところの映像ではおお!っと大人からも声が出ていました。

顔が大きい!

フクロウは、当館のはく製の中でもスター級(貸出し実績が多いという意味で)のこちらにもご登場いただきました。

フクロウのはく製

間近で見られるのはめったにないため、終了後にじっくりと顔を近づけて見てくれた方もいました。

間近で見ると迫力が違います!

真冬の館内のミニサロンは、20名以上の方にご参加いただき楽しく終了しました。
次回は2月23日(土)です。お申し込み不要、参加無料ですのでお気軽にご参加下さい。

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市史ミニ展示「相模原市史続編を彩った資料」の第3回目展示を始めました!

市史ミニ展示「相模原市史続編を彩った資料」は、相模原市史続編の刊行終了を記念して行っていますが、1月12日から、その第3回目の展示を開始しました。
今回の展示は、『相模原市史近代資料編』のブックカバーを彩った、昭和14年(1939)の「点呼参会者の為に」という地図資料と、昭和18年(1943)以降の「ミンナデ兎ヲ飼ヒマセウ」ポスターがメインで、日露戦争の軍事郵便なども展示しています。展示は、4月12日まで行う予定です。

地図資料「点呼参会者の為に」

「点呼参会者の為に」は、簡閲点呼という在郷軍人を査閲・再教育する場で配布された資料で、昭和14年4月現在での、日本軍の中国方面の進出状況を表した東アジアの地図を主な内容にしています。当時の日本政府(軍部)の意識を良く表した資料です。

「ミンナデ兎ヲ飼ヒマセウ」ポスター

「ミンナデ兎ヲ飼ヒマセウ」ポスターは、昭和18年11月以降に、日本政府が、長毛のアンゴラウサギという兎の飼養を奨励したポスターです。なぜ、ウサギを飼う事を国が奨励しているか、ポスターを見て考えてみてください。

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相模原市の友好都市 中国・無錫(むしゃく)市からのお客さま

1986年のヒット曲なのでお若い方はもうご存じではないかもしれませんが、「無錫」と聞けば「無錫旅情」を思い出す方も多いのではないでしょうか。その「無錫市」と相模原市は1985年から友好都市として交流を続けています。くわしくはこちら

さて、相模原市立博物館にいらしたことがおありの方は、これをご覧になったことがあるのでは?

無錫から

え?無錫市の話の流れと、この像、何かの関係が?
はい、関係あるんです。
これは友好都市締結10周年を記念し、無錫から届いた「太湖神■(たいこしんげん)」という像なのです。※「げん」はパソコンでは表示できないようですが、漢字で書くとこうです→
こちら、今では皆さんから親しまれ、パワースポットよろしく撫でられたため?いつの間にかピカピカになってきていますね。

お鼻?がピカピカです!

というわけで、今日(1/25)は無錫市の看護学校の先生たちをお迎えしました。ひととおり博物館の館内を学習指導員がご案内し、その後の自由見学の時間は、開催中の「くらべる まなべる 学習資料展」をお楽しみいただきました。

昔遊びコーナー

会場内の昔遊びのコーナーではけん玉やだるま落とし、あやとりで童心に帰るひと時になりました。
あやとりは、いわゆる二人あやとりで「たんぼ」→「川」などにするアレです。「鼓」とか「魚の骨」とか・・・いろいろなかたちに取り合う遊び、皆さんも経験おありですよね?
いかんせん当方は中国語の会話が全くできないものですから、このあたりの呼び方は中国語で何というのかまではお聞きできませんでしたが、それでもあやとりは十分成立したので、しばし、まさしくキャッキャッと声を出して笑いながら「あやとり友好」タイムになりました。
博物館の後はJAXA宇宙科学探査交流棟の視察を予定されているとのこと。

記念撮影

これからの行程がさらに実りあるものになりますように。
ご来館ありがとうございました。

 

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消防訓練を実施しました!

先日予告した消防訓練を、本日(1/24)実施しました。
この訓練は相模原消防署と連携して実施したもので、かなり大がかりなものとなりました。
なにしろこんなにたくさんの消防車が続々と・・・

消防車が続々と・・・

そして、消防署員の皆さんも続々と・・・

消防署員の皆さんも続々と

ということで、当館の職員もかなりの緊張感を持ちながら、非常放送や通報訓練、初期消火訓練、避難誘導訓練、文化財持ち出し訓練等を実施しました。

ここが火元です!

初期消火訓練!

今回のメインテーマは、一つは一般のお客様にもご協力いただいてプラネタリウムから避難誘導訓練を行うこと、もう一つは3階の作業室からの避難訓練を行うこと、でした。
プラネタリウムでは通常は上映していない番組を上映し、番組が終わるころの時間を発災時刻に設定しましたので、番組を十分お楽しみいただいた後に訓練にご参加いただきました。
非常口から直接屋外に出る出口は、もちろん通常では利用していない通路ですので、参加者の皆さんにとっても新鮮だったのではないでしょうか。

ご覧いただいた番組はこちら

3階からの避難については、通報訓練で「3階に逃げ遅れ者3名あり」と連絡したことによって高所救助車が救助に来てくれたという想定です。

指揮本部も設営されました

すでに避難を終えたお客様と一緒に、職員らスタッフ一同も3階からの避難を見守りました。

ホースを伸ばす訓練も実施していました

救助に向かいます!

一通りの訓練を終え、相模原消防署の査察指導課長からの講評の後、当館館長からご挨拶させていただきました。

参加ありがとうございました

参加者の皆さんには博物館から参加のプチ記念品をお渡しし、解散となりました。お忙しい中、またお天気に恵まれたとはいえ、寒い中、長時間ご協力いただきまして本当にありがとうございました。

火災報知機の操作研修

博物館ではこの後も職員のみ対象で火災報知機の取り扱い方法の研修も実施し、ここで本日の訓練を終了ということになりました。本日の訓練で得た経験や課題については、今後もブラッシュアップしながら安全を目指してまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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今週末は、生きものミニサロン!

今週末の1月26日(土)12時から、毎月恒例の生きものミニサロンを実施します。
今回のテーマは、真冬の定番「センサーカメラで知る、博物館のまわりの動物たち」です。このブログでもたびたびお伝えしていますが、赤外線を感知して作動するセンサーカメラは、ふだん私たちが出会う機会の少ない動物たちの姿をとらえてくれます。たとえばこちら・・・

アナグマ

なんと、アナグマです!博物館のまわりの樹林にいるとは、正直なところ予想していませんでした。
そして、レギュラーのタヌキは、昼間もよく撮影されます。

タヌキ

そして、タヌキよりもじつは市街地にもくまなく生息しているのが、ハクビシンです。

ハクビシン

ミニサロンでは、さらに小さなネズミや鳥などを、動画(音声付き)でご紹介します。みなさんは、タヌキの鳴き声ってきいたことがありますか?当日はそんな音声もご紹介します。さらに、画面に映ってしまった不思議な物体(いまだ正体不明)など、いろいろな映像をお見せいたします。また、センサーカメラ本体や、登場する動物のはく製などもご用意します。
今回は1階エントランスで実施し、参加無料、お申し込み不要ですので、お気軽にご参加ください。

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猪の手

今日(1月23日)は、博物館を拠点に活動する専門ボランティアグループの相模原植物調査会のみなさんと、緑区根小屋地区に植物調査へ出かけました。

野みちを歩きながら植物調査

シダ類には冬の間も緑の葉を付けているものが多く、ほかの植物があまり立ち上がっていない真冬は、シダの観察に適した時期です。
樹林内にあったこのシダは、イノデと言います。

イノデの大きな株

漢字で書くと、「猪(い)の手(で)」。そう、今年の十二支と関連深い植物ですね。ところで、なぜこの植物に猪の名前がついているのかというと、ちょっとわかりにくいのですが、こちらです。

イノデの新芽

株の中心で、春に伸びてくる芽がまるまっています。伸び始めは、こんな感じです!

イノデの芽生え(写真は以前に撮影したもの)

葉柄についている鱗片(りんぺん)という付属物が、もじゃもじゃで猪の手を思わせる、ということのようです。
これが猪の手に見えるかどうかはともかく、シダの中でも種数が多く、しかも大柄で見栄えが良いため、人気のあるグループです。
葉のすっかり落ちた落葉樹には、ウスタビガの繭がぶら下がっていて、美しい黄緑色が際立っていました。

ウスタビガの繭殻

雪さえ積もらなければ、真冬も植物調査は続きます。

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ヤマシギを再確認

今年初めのブログの記事で、フクロウがなにか獲物(鳥)を捕らえている写真をご紹介しました。どうもその鳥とは、大きさやシチュエーションなどから、森の中で越冬しているヤマシギではないかと考えています。ヤマシギというと夜の活動が多いこともあり、なかなか目にすることが無いため、かなり残念な気持ちでいました。しかし、嬉しいことに今日(1月20日)ヤマシギがセンサーカメラにまた写っていました。

センサーカメラに写ったヤマシギ

嘴の先にかなり神経が通っていて、落葉の下をさぐりながら食べものを探します。

嘴を落葉の下に突っ込んでカサカサやっています

ただし、センサーカメラに写っていたフクロウの獲物はやはりヤマシギだろうと考えているので、この森には少なくとも2羽のヤマシギが越冬していたということになります。
ところで、センサーカメラのメモリーカードを交換しようと歩いていたら、目の前からフクロウが飛び立っていきました。昼間に見るフクロウは大きくてビックリしました。
越冬期の厳しい食糧事情の中で食べる相手を選べるわけもないのですが、ヤマシギはもう捕まえないでほしいな・・と考えてしまいました。
今日は短い時間の中で多くの鳥に出会いました。そのうちの1羽はルリビタキでした。

ルリビタキ(オス)

美しい瑠璃色のオスです。木の上の方では、ヒヨドリがまだ先ほどのフクロウの出現に驚いてピーヨピーヨと騒いでいました。

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プラネタリウム無料上映します!~文化財防火デーの訓練(1/24実施)に参加してみませんか?~

1月26日は文化財防火デーです。

相模原市立博物館では相模原消防署と連携して消防訓練を実施します。

今年度の訓練では、より実践的な内容で実施したいと考えており、ご来館の皆様にもぜひご参加いただきたく、プラネタリウム観覧付きの訓練を計画しました。

プラネタリウムで全天周映画を楽しんだ後に、訓練に参加しませんか?

参加可能な方は、ぜひ1/24(木)の13:10頃までに博物館にお集まりください。(事前申し込み不要、210名様まで)

通常では投影していないので、この作品をご覧いただけるのはこの日だけ!

13:20からの全天周映画をご覧いただいた後、14:00頃に発災→避難するという流れになります。終了予定時刻は14:30〜15:00頃を予定しています。

当日のための準備の様子はこちら(といってもプラネタリウムからの避難にはこの車に乗るわけではないのですが・・・)→(車輪が浮いているのがわかりますか?)

訓練が意義あるものとなるよう、ぜひご参加くださいますようお願いします。

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国際宇宙ステーションからのリアルタイム映像を楽しもう!

博物館のプラネタリウムのその先には、天文展示室があります。

そして、その天文展示室の入口のさらに左奥には、天文研究室、という部屋があるのをご存知でしょうか?

宇宙や天文に関する資料や、簡単な工作ができるコーナーがあり、学芸員への質問もできるという部屋です。(業務の都合により閉鎖しているときもありますが・・・)

部屋の手前には、いろいろな天文情報が掲示してあり、それも見どころの一つなのですが

展示内容は時々変えています!

最近、天文研究室内に、新しいコーナーが誕生しました。

二つのモニターにご注目あれ!

国際宇宙ステーションからのリアルタイム映像のモニターです。

これ、何が映っているか解説しますと・・・

矢印の先には・・・

写真を拡大してみていただきますと、地図の上に国際宇宙ステーションが今いる位置が示されておりまして、その上空から地球を見ている、まさにリアルタイムの映像が左側で見ることができる、というものなのです。

カメラは時々切り替わります。例えばこんなふうに

別カメラから

というわけで、いつまでも見飽きないのです。(カメラが切り替わるときなど一時的に静止画像になります)

しかしながら、ご存じのとおり、国際宇宙ステーションは約90分で地球を一回りしています・・・ということは、45分の昼間と45分の夜を繰り返しているわけで、夜の上空を飛んでいるときには画面は漆黒の世界になってしまいます。それはそれでライブ感がありますが。

さて、実はこの映像、わざわざ博物館に来ずとも、みなさんのスマホ等でもご覧いただけます。 https://eol.jsc.nasa.gov/ESRS/HDEV/

いながらにして宇宙からの眺めが手のひらで見ることができるってすごいですよね!

日本人宇宙飛行士の皆さんもこんな光景を見ていたのかな~?

当館のこのコーナーが、みなさんが宇宙を身近に感じるきっかけとなれば幸いです。

さて、国際宇宙ステーションに興味を持たれたら、3月末まで上映予定のこちらの全天周映画もおすすめです。

【全天周映画】ISS(国際宇宙ステーション)からの眺め +同時上映「まくまくんの星空大冒険」

なにしろ県内最大級(実は国内でもベストテンレベル)の直径23メートルのプラネタリウムドームでご覧いただけますので、その迫力たるや!!!

同時上映の「まくまくんの星空大冒険」は、そのビジュアルのかわいらしさにお子様向けかと思いきや、全年齢向けの内容となっており、季節ごとの星空解説で見応え十分。今は冬バージョンで、3月からは春バージョンですので見比べてみるのも一興です。

博物館ご来館の際は、天文展示室だけでなく、ぜひ天文研究室にもお立ち寄りください。そしていよいよ3月末までの上映となっている『ISS(国際宇宙ステーション)からの眺め +同時上映「まくまくんの星空大冒険」』もお見逃しなく!

みなさまのご来館、ご観覧お待ちしております。

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