ガマの旅立ち

先日、相模川の河原へカワラハハコの種子を採りに行った際、ガマの穂が強風で揺れているのを見ました。ガマは種子が熟すと、あのウインナーのような穂が破れるようにほぐれて、ぎゅうぎゅうにつまった綿毛付きの種子が風に乗って飛んでいきます。

破れ始めたガマの穂

強風にあおられて、穂が爆発しています。種子が飛ぶ瞬間が撮れそうだったので、風が吹いた瞬間に連写してみました。その結果、まさに離れて飛んだ瞬間が写っていました。

種子が離れた瞬間

一つの穂だけで数十万粒の種子が詰まっていると言われています。このうち、いくつが生育に好条件の地点へ飛んで発芽するのでしょうか。

破れる前のガマの穂(別の場所で撮影)

この河原でも、ガマは特定の場所にしか生えておらず、株数はそれほど多くありません。多年草なので、毎年代替わりすることもありません。そう考えると、発芽、成長して開花までたどり着くのは、ほぼ0パーセントと言えるでしょう。それでも毎年こうして種子を飛ばし続けるのは、何万年以上にも及ぶガマの進化の歴史の中で、必要なことだからです。生物の世界は、謎に満ちています。
さて、飛ぶと言えば、上空ではノスリというタカが飛んでいました。頭上を旋回している時に、ギロリとにらまれました。

こちらへ視線を向けるノスリ

タカの仲間は視力がとても良いと言われていて、だからこそ上空から地上のネズミなどを見つけて捕らえられるのです。

悠々と飛び去るノスリ

こちらは食べものにならないと認識してくれたようで、すぐに飛び去って段丘崖の方へ消えました。
(生物担当学芸員)

【休館のお知らせ】相模原市立博物館は館内エレベーターの改修工事のため、令和6年2月29日まで休館となります。休館期間中も職員は出勤しております。電話や電子メールなどは通常どおりつながります。また、休館期間の学芸員の活動の様子などはこのブログや、SNSなどで発信してまいります。ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をいただきますようお願いします。

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神楽資料の整理 ①

先日、地質分野での博物館資料の撮影風景をご紹介しましたが、休館中は地階ホワイエでも写真撮影が行われています。

自然光が入る環境でも、撮影に問題ないそうです

写真は、神楽の衣装などが入っていた木箱を撮影しているところです。

サイズの大きい資料はなかなかまとめて撮影できるタイミングがなく、広いスペースが確保できる臨時休館中だからこそ、進められる仕事です。

民俗分野ではこの機会に、番田神代神楽の資料整理を行う予定です。

相模原の神代神楽は、神社の氏子によって行われるのではありません。
神楽師と呼ばれる専門職が氏子からの要請を受け、その神社に出かけて行います。
その元締めを相模原で代々続けてきたのが、上溝の番田に住む亀山家です。
亀山家は「亀山社中」として、相模原や座間を中心とした区域での奉納を受け持っていました。

近年では「番田神代神楽保存会」を組織し、その中で神代神楽が行われてきましたが、令和4年に保存会は解散となりました。

その解散にともない、亀山社中が使用していた神楽の道具類は博物館に寄贈され、社中が請け負っていた神楽の奉納は、厚木を本拠地とする垣澤社中に引き継がれました。

番田神代神楽については過去にこちらの記事(「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No62・文化財記録映画「神代神楽」)でも紹介しています。

「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No62・文化財記録映画「神代神楽」)

 

木箱には大きく「亀山」と書かれています。

 

さまざまな角度で撮影していきます。

この時は楽器(立体物)の撮影がメインで、資料がスタンバイしています。

 

隣の大会議室は作業場所として利用しています。

全て番田神代神楽の資料です。

どんな作業をしているのかについては、また次回お伝えしたいと思います。

(民俗担当学芸員)

※相模原市立博物館は令和6年2月29日まで、エレベーターの修繕など館内工事のため臨時休館中です。ご理解とご協力をいただきますようよろしくお願いします。休館中のお問い合わせなど、詳しくは博物館ホームページをご覧ください。

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カワラハハコの採種

1月の仕事始めに、相模川の河原へ調査に行ってきました。
ここは、市域の相模川を象徴する絶滅危惧種、カワラノギクの自生地でもあるのですが、「カワラ」と名につく植物がほかにもあります。こちらのカワラハハコ(キク科)です。

カワラハハコの花

カワラノギクのように分布が限られている植物ではありませんが、同じような環境に生育し、県内では分布域が著しく減少しているため、絶滅危惧Ⅱ類にランクされています。この自生地では、2018年まで県内最大の群落がありましたが、2019年台風19号で流失して以降、群落が回復していません。

かつての大群落(2014年10月撮影)

現在はこのように、コセンダングサ、セイタカアワダチソウ、ススキが茂っています。

現在の様子(2024年1月撮影)

わずかに残った場所は、流路から少し離れた場所にあり、シナダレスズメガヤなどの外来種の群落に飲み込まれてしまう恐れがあります。

現在わずかに残された株は、シナダレスズメガヤやメリケンカルカヤの群落の中に生育しています

そこで、系統保存と増殖のために、採種(種子の採取)することにしました。

カワラハハコの種子がついた花

カワラハハコの栽培は経験が無く少々不安ですが、造成地などに突然出てくることもあるため、日照を確保すれば生育するのではないかと考えています。
今年の秋には、嬉しい続報をお伝えできるよう、しっかり育てたいと思います。
(生物担当学芸員)

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冬の陣馬山麓地質巡検

もう年が明けてしまいましたが、クリスマスイブの12月24日に武蔵高等学校中学校地学部からの依頼を受けて、相模原市立博物館の学芸員が巡検(じゅんけん)の案内を務めました。

地質学の分野では、現地で地層や岩石を観察することを巡検と呼びます。今回は相模原市北西部にある陣馬山の麓で、主に沢井川に沿って巡検を行いました。

各見学地点では、まず、学芸員が説明してその後各自で観察しました。

沢に降りて観察する場所もありました。

冬の沢は冷え込みがきつく、飛沫のかかった木の枝などに氷のコーティングができていました。

白く見えているところが氷です。

寒さにもめげず、みなさん熱心に観察しており、地層の方向を測定する生徒さんもいました。

黄鉄鉱が見つかる場所では、岩石をハンマーで割って、黄鉄鉱を探しました。大きくても1mmくらいなので、よく探さないとわかりません。大きくはありませんが、形の良い結晶が見つかります。参加者全員、見つけることができました。

お天気にも恵まれ、無事に巡検を終えることができました。普段あまり見ることのない岩石を見ることができ、楽しんでいただけたようです。

(地質担当学芸員)

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1月星空情報「星の和名」

令和6年能登半島地震により被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

令和6年能登半島地震義援金の受付についてはこちらをご覧ください。(相模原市のホームページにリンクします)

16号のある歩道橋から見た日の出後の様子
(2020/01/02 相模原市立博物館天文クラブ会員 撮影)

いよいよ新しい年が始まりました。年末年始はいかがお過ごしでしたか。
1月6日に二十四節気の「小寒」を迎えます。「寒の入り」とも呼ばれ寒さが増してくる時期ですが、空気が澄み切った冬の夜空では星々が美しい輝きを放っています。

夜のはじめ頃、南東の空には冬の星座たちが広がっています。中でも「オリオン座」の星のならびは街中でも見つけることができます。
(今月の星空はこちら)

特徴的な星のならびには日本古来のさまざまな星の「和名」があります。
オリオン座には赤い色のべテルギウスと青白い色のリゲルという 2 つの明るい星があり、中央には 3 つの星がきれいにならんでいます。さらに近くにある 2 つの星を結ぶと、砂時計のような形になります。
この形を楽器の鼓(つづみ)に見立て、「ツヅミボシ」と呼びました。また、中央の 3 つの星には「三つ星」、「ダンゴボシ」などの和名が付いています。

オリオン座
(相模原市立博物館天文クラブ会員 撮影)

オリオン座に負けないくらいさまざまな和名を持つのが「おうし座」です。
おうし座にはオレンジ色のアルデバランがあります。
その周辺の星を結ぶとアルファベットの「V」のような形を作ることができます。
この形をお寺にある釣鐘に見立て、「ツリガネボシ(釣鐘星)」と呼びました。
なんだか大晦日の除夜の鐘を思い出しますね。

おうし座
(相模原市立博物館天文クラブ会員 撮影)

さらにアルデバランの近くには星の集まりを見つけることができます。
「プレアデス星団」といい、100 個以上の若い星々が集まっている散開星団です。街明かりのない場所で目をこらすと、星が 5~7個くらい集まっていることに気がつきます。
和名では「スバル」と呼ばれ親しまれています。スバルには「統べる(まとめてひとつにする)」という意味があります。今年の大河ドラマは平安時代が舞台ですが、清少納言が記した『枕草子』の中でも「星は昴(スバル)…」という一節があり、「好きな星と言えばスバル」と愛でています。

スバル(プレアデス星団)

スバルには他にもたくさんの和名がありますが、この時期にぴったりな呼び名は「ハゴイタボシ」です。なんとなく羽子板のように見えてきませんか。
ちょうど新年を迎える頃にスバルは見ごろとなりますので、羽子板を連想しやすかったのでしょう。夜空の星々を通して感じられる日本の伝統や文化があるのかもしれません。
星の「和名」は地域によってさまざまです。ぜひ、注目してみてくださいね。

2024 年もすてきな天体現象との出会いを期待しましょう。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
(当館プラネタリウム解説員)

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新年明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

相模原市立博物館は昨年12月1日から、館内設備修繕のため、本年2月29日まで休館となっております。
元旦から1月3日までは通常の年始休ですが、4日以降は職員も出勤し、館内のメンテナンスや出前授業、調査など、様々な業務にあたります。
毎年、年末年始はエントランスで十二支ミニ展を開催してきましたが、今年はそんなわけでできません。そこで、このブログ上でのミニ展示といたします。

今年の干支は甲辰(きのえ・たつ)です。十二支はタツ(辰・龍・竜)ということで、トップはこちらです。

追手風喜太郎寄進の「青竜」

幕末の1860年代に活躍し、大関までのぼりつめた市域出身の力士、追手風喜太郎(おいてかぜきたろう)が、地元の神社へ寄進したと伝えられる四神(しじん)のうちの、青竜(せいりゅう)です。相模原市の登録文化財となっています。

美しい木彫

続いて、植物名のちょっとこじつけな、フデリンドウ(筆竜胆)です。博物館周辺の樹林で4月に咲き乱れる、季節を代表する花です。

フデリンドウ(筆竜胆)

竜胆の仲間は根が古くから生薬(しょうやく=漢方薬の原料)として利用されますが、苦みの強さで知られる熊の胆(くまのい=クマの胆のう)よりもさらに苦いということで名づけられたそうです。竜の格の高さがうかがえますね。
そして、こちらはリュウノヒゲ(別名ジャノヒゲ)です。葉が細長く束になって生える様子が、竜の髭(ひげ)にたとえられたのでしょう。写真は、冬に実る果実です。とても美しい青色ですね。

リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)の果実

他にも、イネ科のタツノツメガヤやタツノヒゲといった植物も市内で採集されていますが、ちょっとマイナーなので紹介だけにします。
蛇足になりますが、こちらは市内に自生する希少な植物、トウゴクシソバタツナミです。

トウゴクシソバタツナミ(東国紫蘇葉立浪)

「タツ」とつきますが、残念ながらこちらは立浪(たつなみ)で、花の咲く様子が波の立つ様子に見立てられたので、竜とは無関係でした。でもちょっとありがたい雰囲気の写真なので、年の初めの締めとさせていただきます。
(生物担当学芸員)

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2023年を振り返る!

みなさま、今年もご来館、ご観覧ありがとうございました。
振り返るとあっという間の一年だったと感じます。みなさまの記憶、思い出のページに、博物館での出来事は彩られているでしょうか。

1月には市民会館とのコラボによるプラネタリウムコンサートを初開催(好評につき10月に再開催)
2月には公式Instagramを開設、大河ドラマ「どうする家康」とのコラボ展示
2月から3月にかけては市の観光・シティプロモーション課と連携し、スマホゲームアプリに絡めたイベントを実施、そして初めての「はやぶさ2#寄席(宇宙落語)」イベントも。
4月には麻布大学いのちの博物館との連携覚書を締結(この後、記念講演会や、出張展示などを開催)
5月には「国際博物館の日」を記念したイベント
6月には「はやぶさWEEK」
7月からは毎年恒例のJAXA連携企画展
8月から10月にかけては、プラネタリウムリニューアルに向けプロポーザル方式の業者選考、これ以降もリニューアルに向けて様々な手続き等々
8月には市の観光親善大使であるタブレット純さんによるプラネタリウムコンサート
9月には何回かの延期を経て、久しぶりにロケット打ち上げのパブリックビューイング
10月からは市の施策として、市内在住在学の中学生までの方のプラネタリウム観覧料を無料化
11月には、学びの収穫祭や、初めての「朗読プラネタリウム」
12月からは館内の設備更新等のため休館・・・休館中でしたが、はやぶさ2カプセル帰還3周年及びプラネタリウム100周年記念事業の実施

市民会館との連携によるプラネタリウムコンサート(1月に開催)


この間にも、さまざまな分野の企画展やミニ展示などを精力的に開催したほか、講座・講演会も当館開催はもとより、各地への出張講座を数多く開催しました。
また、教育委員会の点検評価、博物館協議会による博物館評価、博物館協議会市民公募委員の募集と選考など、まさに一年間駆け抜けた!という実感のある年になりました。
こうして列記してみると、あらためて目のまわるような一年だったと感じます。
「迷路カード」の配布や、ガンダムマンホールグッズをミュージアムショップで販売開始したこと、「秋の花粉症」の話題ではテレビ局数社からの取材もありました。

南区の施設で出張展示(9月)

このような様々な事業を展開してきましたが、かつてない規模で出張ミニ展示を行ったことも今年のトピックスといえるでしょう。
緑区、中央区、南区と、市内各地でさまざまな展示をご覧いただく機会になりました。

また、みなさまにお披露目するのはまだ先になりますが、デジタルアーカイブにむけた準備も進めています。

博物館は令和6年3月1日に再開館予定です。
さまざまな企画が進行しています。
それぞれの事業について情報解禁できるのが私たちも楽しみです。
博物館のホームページやSNSなどでそれらの情報を発信していきますので、今しばらくお待ちくださいませ。

これからも、足を運びたくなる、そしてさらに何か知りたくなる・学びたくなる、そんな博物館として、みなさまとともに歩んでいきたいと考えています。

今年一年ありがとうございました。
そして新しい年も引き続きよろしくお願いします。

どうぞよいお年を。

(館長)

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常設展示室も年末大掃除!!【考古分野】

当館は現在エレベーターの修繕など館内工事のため臨時休館中につき、市民ボランティアグループの相模原縄文研究会のメンバーと力を合わせ、常設展示ケースの大掃除を行いました。12月ということもあり、お掃除気分が高まります。

日頃、たくさんの土器が展示してある常設展示室ですが、臨時休館に合わせ一部の資料について様々な角度の写真を撮影し、デジタル化する作業を実施しています。
このため、スペースの空いた展示ケース内に複数名で入って作業をすることができました。

展示ケース内へ入る時の注意事項を説明

この展示ケースはどこかな?展示品になった気持ちで内側から拭き掃除

ほこりを払って元の場所に戻します。慎重に!

資料がないとケースの汚れがよく見えるなぁ・・・

内側から展示室を見るなんて、展示品になった気持ち!とみなさんワクワクしながら作業に当たってくれました。資料が置いてないことにより、ケースの方によく目がいき、指紋やほこりがよく見える・・!という利点もあります。

考古展示室の資料をまるごと取り出し、大規模に掃除できることはあまりなかったので、お陰様で長年のほこりが取れてとてもすっきりしました。休館中ならではの大掃除、ありがとうございました!
(考古担当学芸員)

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SLIMへの応援メッセージが手渡されました!

JAXAが今年9月7日に打ち上げた小型月着陸実証機SLIM(スリム)は、来年1月20日に予定されている月面への着陸に向けて宇宙空間を順調に進んでいます。「宇宙を身近に感じられるまち さがみはら」を掲げる相模原市では、SLIMプロジェクトの成功を祈って全国から応援メッセージを募集し、1,140件のメッセージが集まりました。博物館でも、たくさんの来館者のみなさまにメッセージをお寄せいただきました。
12月27日、このメッセージの一部を活用した応援ボードと、全メッセージを入れた特製アルバムをJAXAに贈呈しました。

本村市長(左)と藤本副所長(右)

本村賢太郎市長から、JAXA相模原キャンパス宇宙科学研究所の藤本正樹副所長へ、メッセージが手渡されました。

ガンダム世代として宇宙への夢に話が弾みました

贈呈式の後、藤本副所長からは、「こうした応援の声が成功への大きな力になる」、「メッセージをくださった方が、月を見上げた時、そこにSLIMがいるということを意識していただけると嬉しい」といったコメントをいただきました。
また、本村市長をはじめ、SLIMプロジェクトの研究者の多くがガンダム世代であり、子どもの頃に夢見た宇宙への憧れへと話題が及びました。過去の夢の延長上に未来があり、今、その技術の一端が実現しようとしていることへの驚きと感動が語られました。
SLIMの月面着陸のチャレンジまであと1か月を切りました。博物館からも応援していきたいと思います。

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実習生の撤収作業(民俗分野)

今年度の民俗分野の博物館実習生には、ミニ展示「関東大震災と相模原」の一部を担当してもらいました。

展示制作の様子はこちら

展示期間はおよそ2か月。時事的な内容だったこともあり、多くの方々にご覧いただけました。

先日、この展示の撤収のため、民俗分野の実習生3名が博物館に再集合しました。

資料をケースの外へ出していきます

資料の取り扱い方を思い出しながら、作業を進めていきます。
左端に映るランプは、設営の時に一番苦労した資料ではないでしょうか。
ランプはガラス部分が多く、細長い形状をしているので、地震などがあった時に備えてテグスを使って、倒れないよう固定していました。
そのため、撤収の際にも慎重にテグスを外す必要があります。

慎重に資料を運びます

そして資料は収蔵庫の決まった場所へ、キャプションやパネルは分類して片付けます。

長い時間をかけて準備した展示ですが、撤収はあっという間、1時間ほどで終わってしまいました。

これで本当に民俗分野の博物館実習は終わりです。
大変な日々だったかもしれませんが、今回の体験で得たものは、将来きっと役に立つはずです。

実習生のみなさん、お疲れさまでした。

(民俗担当学芸員)

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