6月25日と26日は、メンテナンスのための休館です

6月25日(火)と26日(水)は、館内設備等のメンテナンスを行うため休館となります。ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。27日(木)からは通常どおり開館します。
さて、そのような中、飼育展示中のカイコはもりもりと食べて成長しています。

5齢6日目のカイコ

5齢6日目なので、大きさもほぼマックス!体長は約7センチです。今日から明日あたりが最大となり、8日目には体が少し縮んで、黄色っぽくなります。これが、熟蚕(じゅくさん:繭を作り始める状態のカイコ)です。そうなるとピタリと食べなくなり、繭を作る場所を探して動き回るようになります。あと2日、しっかり食べさせようと思います。
カイコへあげるクワを取ってきたら、枝にクワコがついていました。

クワコ 葉の上にいると目立ちますが、クワの枝についていると見事な保護色になります

せっかくなので、このクワコも飼って成虫にしてみようと思います。
(生物担当学芸員)

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【情報追記】はやぶさ2拡張ミッションの最新情報も!6月30日はアステロイドデースペシャルトーク2024(第一弾)

6月30日、今年もアステロイドデースペシャルトークを開催します。今年は6月30日に当館で第一弾、 7月13日(土)には中央大学附属中学校・高等学校 図書館棟 視聴覚ホールをメイン会場に第二弾が開催されます!

「約6600万年前の恐竜絶滅時の想像図」©池下章裕

当館で開催の第一弾は、天体の地球衝突問題に対応するプラネタリーディフェンスの活動が世界的に活発化する中で、JAXAが今年の4月から「プラネタリーディフェンスチーム」を発足、これを記念して、プラネタリーディフェンスに関連した最新の情報などJAXA宇宙科学研究所の研究者のみなさんによる3本の講演が用意されています。

吉川真「SL9木星衝突から30年、アポフィス地球接近まであと5年」

吉川 真先生

岡田達明「プラネタリーディフェンスミッションHera打ち上げへ」

岡田達明先生

三桝裕也「はやぶさ2拡張ミッションの最新情報」

三桝裕也先生

日 時:令和6年6月30日(日) 午後2時~4時
会 場:相模原市立博物館 地階 大会議室
定 員:200名(当日先着順) 入場無料
主 催:相模原市立博物館
協 力:日本スペースガード協会・日本惑星協会・星空公団

当日はネット中継も行います。中継はこちらから。

宇宙科学の最新の知見に触れる機会となりますので、天文ファンのみなさん、JAXAファンのみなさんだけでなく、多くの方にとって興味深い内容です。ぜひご来場ください。

 

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枯れたケヤキに集まる虫たち

「枯れ木も山の賑わい」という言葉のとおり、とるに足らないと思われがちな枯れ木ですが、じつは、多くの昆虫の大切な生息環境になっています。
枯れた木を食べる虫たち、それらを食べる肉食の虫、それに、枯れ木に生えるきのこを食べる虫など、さまざまな虫が枯れ木を利用します。
それらの虫にとっては、枯れ木「こそ」山の賑わいなのです。
…ということで、先日、伐採されたケヤキの大木を見る機会があったので、そこに集まる虫たちを観察してきました。

クビアカトラカミキリ

まず見つかったのは。赤い胸部(きょうぶ)を首に見立てた和名のクビアカトラカミキリです。

カミキリムシのなかまの幼虫は木の幹などを食べて育つので、交尾や産卵をするために成虫が集まってきます。
この時は条件が良かったのか、たくさんの個体が集まり、幹の上を走り回っていました。下の大きい個体がメスで、乗っかっているのがオスです。

クビアカトラカミキリのペア

そして、幼虫が枯れ木を食べるのはカミキリムシだけではありません。

クビアカトラカミキリ…の奥にケヤキナガタマムシ

タマムシのなかまも木材が大好き。ケヤキナガタマムシがたくさん集まっていました。

ケヤキナガタマムシ

お次は、肉食の昆虫のキムネツツカッコウムシ。

キムネツツカッコウムシ

木材を食害するキクイムシのなかまを捕食するとされています。オレンジとブルーの体がおしゃれです。

最後はクロナガヒラタカメムシというカメムシのなかま。

クロナガヒラタカメムシ

このカメムシはきのこを食べる虫で、伐採木にきのこがないか探しに来たのでしょうか。
複数の個体が材の上をうろうろしていました。
ところが残念ながらこのケヤキは伐採されたばかりできのこはなく、代わりにこのカメムシの仲間の研究をしている私(執筆者)にじっくりと観察されてしまいました。

今の時期、新鮮な倒木のうえは昆虫たちでとても賑やか。
さながらお祭り会場のようですね。

(動物担当学芸員)

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キヌガサタケ

キノコ好きにとって心ときめく憧れの存在と言えるものがいくつかあります。その代表格が、キヌガサタケです。レースのマントをまとうような立ち姿と、それが朝から広がり始め、午後にはしぼみ始めてしまうはかなさも、憧れを掻き立てる要因です。
6月19日朝、そんなキヌガサタケが緑区のある場所で発生していると連絡をいただき、いてもたってもいられずに現場へ写真を撮りに行きました。

キヌガサタケ

本種の発生場所は主に竹林で、果たして斜面のマダケの群落の中にたくさん発生していました。思いのほか日当りの良い場所で、付近には異様な臭いが漂っています。

マダケの切り株に寄り添うように発生していました

それは傘にあたる部分の「グレバ」と呼ばれる粘液が、強い悪臭を放っているからです。これでハエを集め、胞子の分散をハエに担ってもらっているのです。妖艶な姿に悪臭・・なんともアンバランスなキノコです。
発見者から承諾をいただき、標本用に採集しました。

卵から発生するような独特の姿です

さて、どうやって乾燥させるか・・熱風乾燥機に入れると室内にとんでもない臭いがたちこめそうです。かといって天日干しでは、大量のハエを呼びこんでしまいます。
とりあえず、チャック袋にシリカゲルとともに入れておきました。果たして期待どおりに乾燥してくれるか・・見守りたいと思います。
(生物担当学芸員)

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大学生の博物館見学実習

6月15日(土)、当館にも程近くの桜美林大学で学芸員課程を履修されている皆さんが見学実習のため来館しました。
先月も別の大学が当館で行った実習の様子をブログでお伝えしましたが、今回は資料の取り扱いではなく、博物館や学芸員が担う役割、当館のボランティア活動など、博物館業務の総合的なことについての学習です。

この来館実習では、はじめに概説(座学)をした後、1時間かけてじっくりバックヤード見学を行いました。

轟音とともに博物館のために動く機械設備たち。

まずは、案内を担当した生物担当学芸員イチオシの空調機械室の見学です。ここは、通常のイベントとして実施しているバックヤードツアーでも立ち入ることがない、いわば博物館の心臓部です。常に温湿度管理を必要とする収蔵庫内の調温などをつかさどる冷温水発生機や、異常がないか24時間体制で監視するためのコントロール室などを見て回ります。

博物館の心臓部分にあたる冷温水発生機です。

その後、資料の搬出入のためのスペース、受け入れた資料の洗浄や燻蒸(くんじょう)を行うための部屋、当館が収集した分野別の資料の収蔵庫などを見学しました。
バックヤードツアーというと、ついつい資料がズラリと並ぶ収蔵庫に目が行きがちですが、収集した資料に対する作業のためのスペースや、資料を後世に引き継ぎ、活用できる状態を維持するために必要なこと、有事の際の安全設備についても紹介しました。

しっかりメモを取って見学しています。

博物館の中で利用者の方が目にしている部分はほんの一部で、皆さまにとっても資料にとっても、博物館が安心で快適な場所であるためにはどのような工夫が凝らされているのかということを知っていただけたようです。

(歴史担当学芸員)

※画像は全て了承のもと掲載しています。

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清流のアオハダトンボ

市内にはアオハダトンボというトンボのなかまが生息している河川があります。
そろそろ成虫が羽化する時期ということで、生息状況の確認に向かいました。

川沿いを探しながら歩いていきます。
なかなか見つからないので「少し時期が早かったかな」などと話していると、
ひらひらとオスが飛んできました。

順光をうけ、翅が青く輝きます

オスの翅(はね)は一見真っ黒ですが、青色の光沢があり、太陽光を受けて翅が輝く様子は実に見事。

涼しげなアオハダトンボ

調査当日は気温がかなり高かったのですが、風を受けながら川にせり出した葉っぱにとまるトンボはとても涼しげです。
撮影者も長靴で川に入っているので足元はひんやり。思わず時間を忘れて見入ってしまいました。

そうこうしていると、メスも飛んできました。

アオハダトンボのメス

メスの翅には青い光沢はないのですが、翅の先端に白い「偽縁紋(ぎえんもん)」があり、とても良く目立ちます。
以前のブログで紹介したミヤマカワトンボと同じ特徴です。

神奈川県では絶滅危惧Ⅱ類に選定されているアオハダトンボ。
今後も市内に生息し続け、美しい姿を見せてほしいです。

(動物担当学芸員)

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6月18日 カイコ19日目 4眠から5齢へ

給桑開始から19日目、カイコは概ね半分が眠、半分が5齢に脱皮をしました。

4回目の眠に入っているカイコ

眠の間は給桑を停止するので、脱皮した5齢のカイコは、新鮮なクワが無いかと頭を振っています。しかし、ここで順次食べさせてしまうと成長がばらつくので、ほとんどが脱皮を済ませるまでは給桑を再開しません。

5齢に脱皮したカイコ 頭の大きさが際立ちます

6月18日は朝から大雨の1日ということが前日の天気予報でわかっていたので、すでに給桑再開のためのクワの葉は取ってあります。早く食べさせてあげたいのですが、こちらもいましばらくの我満・・
ところで、カイコは餌が与えられなくても、決して逃げて探しに行ったりはしません。展示中の飼育容器はすでに開放しています。

飼育展示中のカイコ

5千年に及ぶと言われる飼育の歴史の中で、そうした性質も完成されてきているのでしょう。
遅くとも、明日の朝には給桑を再開する予定です。これから1週間がラストスパートとなります。
(生物担当学芸員)

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ツミvsツバメ

6月13日、緑区の佐野川地区へ動物調査へ出かけました。その際、地元の方とお話ししていると、上空からなにやら切羽詰まった鳴き声が聞こえてきます。見上げると、ツミのまわりをツバメが群でスクランブルしていたのです。

ツミ(右下)のまわりを飛ぶツバメ

ツミは先日、このブログでも紹介した小型のタカで、小鳥を主食としています。写真を拡大してみると、がっしりと足につかまれた小鳥が見えます。

獲物をつかんで飛ぶツミ(メス成鳥)

どうやら、ツバメの、おそらく巣立ったばかりのヒナを捕まえたのでしょう。親や、近隣のツバメが怒ってツミへモビング(疑似攻撃)をしかけているようです。

今年生まれのツバメ 喉の赤味が淡く、尾の燕尾が短い

巣立ち直後は、野鳥にとって最も危険な時期です。一方、ツミも繁殖期なので、食糧の確保のために懸命です。野生の厳しさを改めて感じるこの頃です。
(生物担当学芸員)

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ニホンザルのお食事

6月12日に、宮ヶ瀬湖畔で動物の調査を実施しました。湖畔道路で、ニホンザルの群に遭遇しました。20頭ほどの群が、道路法面でイネ科(ウシノケグサの仲間)を食べていました。

ウシノケグサの仲間を食べるニホンザル

穂を手繰り寄せ、歯でしごいて小穂(しょうすい)を食べます。動画を録ったのでご覧ください。

距離は20メートルも離れていなかったのですが、こちらをまったく気にすることなく、しばらくの間食べ続けていました。
宮ヶ瀬湖畔はフサザクラが多く自生しています。若い葉の一部が赤く、青空に映えていました。

フサザクラ

(生物担当学芸員)

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生きものミニサロン「梅雨入り前の元気な葉っぱで遊ぼう!」を実施しました

6月15日、毎月恒例の「生きものミニサロン」を実施しました。
今回のテーマは「梅雨入り前の元気な葉っぱで遊ぼう!」です。
このところの日の光をあびて、博物館のまわりでは植物が元気に育っています。
まずは、みんなで葉の手触りを確かめます。

一番ツルツルの葉っぱはどれだろう?

一番ざらざらだったのはムクノキの葉っぱのようです。反対に、一番ツルツルだったのはツバキの葉っぱ。
この2枚の葉っぱを使って、爪磨きをしてみました。

葉っぱで爪磨き

大人の爪はつるつるになっていましたが、子どもたちのもともときれいな爪にはあまり効果がなかったようです。

次に、少々元気よくのびすぎな葉っぱを少しもらって、簡単な工作をしてみました。

ツバキの葉っぱをチョキチョキ

出来上がったのはサンダルです。
足は入らないかな~と思いきや、赤ちゃんにはピッタリ!とてもかわいらしかったです。

ぴったり!

最後に、シャガの葉を使ってカタツムリづくりに挑戦しました。

上手にできるかな?

ちょっと難しい工作に皆さんやや苦戦していましたが、それぞれかわいいカタツムリができました。

思い思いのカタツムリ

さて、次回の開催は7月20日(土)12時からです。ぜひご参加ください!

(動物担当学芸員)

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