わがまちの歴史に目を向けてみよう。10月7日(日)に市史講演会が開催されます!

本年2月に17年の歳月をかけて刊行を終了した『相模原市史続編』の完成を記念して、10月7日()午後2時から市史講演会を開催します。

市史講演会のお知らせ

『相模原市史続編』は全10巻で構成され、歴史の記述のみに留まらず、考古・民俗・文化遺産など広範囲に及ぶもので、言わば相模原市の百科事典的な内容になっています。

今回は、『相模原市史続編』の編集委員・浜田弘明さん(桜美林大学教授)をお迎えして、相模原の近・現代史を中心に『相模原市史続編』について講演をしていただきます。

相模原市の歴史に興味をお持ちの皆様、ぜひ市史講演会へおいでください。

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神奈川県とのコラボイベントを2つ紹介します!~プラネタリウム招待券プレゼントと明治150年スタンプラリー~

この秋、相模原市立博物館では、神奈川県とコラボしたイベントを二つ実施します!

一つ目は神奈川県の広報紙「県のたより10月号」に、神奈川県としても初めての試みとして実施した秋の特集版です。

この特集ページに相模原市立博物館も掲載されています。

県のたより10月号に掲載されました!(これは見本です)

当館だけではなく、たくさんの施設が対象になっています。

たくさんの施設が紹介されています!

施設やサービスなどにより利用方法が異なりますのでよくご確認くださいね。

相模原市立博物館の場合は

①10/2~11/30までの期間のプラネタリウム観覧済み券4枚(ただし個人の有料観覧券に限る)

②県のたより(該当紙面をご提示ください。コピーや画面提示は不可です)

これらを11/30までに博物館事務室にお持ちいただけますと、プラネタリウムの招待券を1枚差し上げます。(おひとり様一回限りです。正確には招待券に交換すると交換済みのハンコを押しますので、県のたより一部につき一回限りということになりますね)

招待券の有効期限は12/28までですので、ぜひこの機会にプラネタリウムをお楽しみくださいね。

県のたより10月号は今なら博物館エントランスにも残部がありますので、もし新聞を購読していないなどの理由でご自宅ではお読みになれない方や、県外にお住まいの方は、当館を含む公共施設などで入手してくださいね(ただし部数には制限がありますのでどうぞお早目に・・・)。

そして二つ目のコラボイベント、それはかながわ明治150年スタンプラリーです。

期間は、平成30年10月6日(土曜日)~12月16日(日曜日)で、この間に対象施設を2か所以上回ってスタンプを押すと、記念品がゲットできるというものです。

施設によっては記念品を配布していないところもありますのでお気を付けくださいね。

当館では10/6から用紙を受付で配布開始します。記念品もご用意しておりますので、秋の行楽シーズン、ぜひ足をのばしてください。

みなさまのご来館、ご観覧を心よりお待ちしております。

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アシダカグモ、もらいました

天文担当の職員から「掃除をしていたらアシダカグモの死骸が出てきたんですけど、いりますか?」と尋ねられました。普段からクモを話題にしていると、こんなふうに情報提供を受ける事がよくあります。
アシダカグモは、体長3cm程の徘徊性のクモです。屋内性で、ゴキブリを捕食するのでいわゆる「益虫」ですが、脚を広げると「CD盤ほどの大きさに見える」と言われており、あまり良い印象を持たれない生き物だと思います。
それはそれとして、この辺りではよく見かけるクモですし、既に死んでいるという事なので、普段なら「いらない」と即答するところなのですが、今回は「状態が良ければ欲しい」と答えました。というのは、以前にオス個体で展示用の標本を作ったことがあり、ペアになるメスの標本が欲しいと考えていたからです。そのオスがかなり大きめで、それと見合ったちょうど良い大きさの標本が手元になく、わざわざそのために新たな個体を捕まえるのも、ちょっと気が引けていたのです。
「状態が良ければ」というのは、クモは昆虫とは違って硬いキチン質に覆われていないため、死ぬと柔らかい腹部が乾燥してくしゃくしゃになってしまったり、逆に腐敗してしまいやすいからです。元の形のまま標本にするにはアルコールに浸ける必要があります。

果たして「これです」と渡されたのはオスでした。
残念。

ただ、まだ乾燥も腐敗もしていません。触るとびろうどのような手触り。生きて動き回っていたら、感触を確かめる事はできなかったでしょう。
よく見ると、左右の第4脚(一番後ろの脚)の色と長さが違っています。
クモは、一生のうちに何回か脱皮をしますが、特に小さい頃の脱皮前に脚を失った場合(怪我をした脚を自分で噛み切ることもある)次の脱皮で不完全ながら、脚が再生している事があります。このクモのように色も長さも違うという事は、かつてそういう事があったのでしょう。
これは教育的な標本になりそうです。
現状のままなんとか「びろうどの感触」を保存したいとも思ったのですが、あまり冒険をして失敗するよりも、素直に液浸(アルコール浸け)標本にする事にしました。時間を見て、展示しやすい形にしたいと思います。

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台風の爪痕

9月30日に関東地方へ最接近した台風24号の暴風雨は、市内でも大小の被害をもたらしました。
博物館のまわりも、何本もの木が倒れ、大きな枝が落ちています。博物館駐車場の奥に、相模原市史編さん用の会議室の建物があります。その屋根に、お隣の樹林地のハリエンジュが根本から折れてもたれかかってしまいました。
お隣の樹林地ではほかにも、スギやトウカエデが何本か倒れています。

根本から折れたスギ

ここのところのキアシドクガの大発生で痛めつけられているミズキは、傷んだ大枝が無数に地面に落ちています。そのため、現在お隣の樹林地の遊歩道は立ち入り禁止となっていますのでご注意下さい。
博物館の敷地内では、昨年からドングリのなり年(結実が多い年)が続いていますが、この台風でずいぶんと地面に落ちました。

台風で落ちたクヌギのドングリ

今年ほど台風の多い年は近年無かったと思います。自然界ではその影響がどのように出るのか、注意深く見ていきたいと思います。

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世界の空をひとっ飛び!〜ジャンベライブ inプラネタリウム〜

9/30は、あいにくの天候ではありましたが、以前からお知らせしていた「ジャンベライブ inプラネタリウム〜アフリカの星と大地〜」を開催しました。

イベント告知ポスター

前年度のクリスマスほしぞらコンサートが好評だったことを受け、「プラネタリウムなら世界中どこの空にでも行ける‥それを活かした音楽コラボイベントが開催できないだろうか」という思いから始まったこの企画は、ご縁があって、パーカッショニストの石川先生(石川先生のホームページはこちら)にご協力いただけることになったことから、この開催の日を迎えることができました。

石川先生プロフィール写真

博物館にとっても石川先生にとっても初めてのコラボイベントでしたので、いろいろと手さぐり&試行錯誤を繰り返し、プログラムをまとめ上げていきました。なにしろ真っ暗なプラネタリウムの中で演奏するわけですから、どんなことができるのかできないのか‥。たくさんのアイデアを盛り込んで、当日の通しリハーサルで細部を調整し、いざ本番!

当日はおかげさまで満席となり、入場待ちの皆さんの列が常設展示室近くまで伸びました。

入場待ちの列

そして開場。タルトカパーカッションの皆さんの演奏でお出迎え!
これには、びっくりされた方も多かったのでは?

高まる期待の中、さあ、いよいよ開演です。

会場内が暗くなり・・・

相模原の夜空の解説(BGMがマリンバの生演奏!贅沢な時間でしたね)、そして一路、アフリカの空を目指します。
この時の音楽は、アフリカをイメージした曲ということで、チョイスしたのは「ライオンキング」。
そしてアフリカの夜空ならではの、この日のためだけのオリジナル星座解説。
まさに星空生解説と演奏の競演、コラボレーションです。

満席の会場内

ジャンベとマリンバの響き、そして楽しかったコールアンドレスポンス。
会場が一体となりました。

観覧席との掛け合いも

残念ながらこのあたりで予定時間となり、アフリカの空から相模原の空へと戻る帰り道は船旅をイメージして「パイレーツオブカリビアン」を選曲。
懐かしの相模原の夜明けの空へと帰って来てライブ終了となりましたが、アンコールを求める拍手が鳴りやまず、最後の一曲として「世界に一つだけの花」が演奏されました。
アンコール中、サプライズでプラネタリウム中段に演者さんが出現し、お近くの席の何人かの方は 演奏に参加できた方も!

終了後は石川先生のご好意により、希望する方はジャンベを試奏することができました。

楽しそう!

小さなお友だちや、大人の方まで、みなさん笑顔でジャンベに触れ、この1時間を最後までお楽しみいただけたようです。

どんな音が出るのかな?

台風にもかかわらずお集まりくださった観覧者のみなさん、出演者のみなさん、本当にありがとうございました❣️

さて、博物館では、12月に「クリスマスほしぞらコンサート」の開催を予定しています。こちらについても詳細が決まり次第、ホームページなどでお知らせします。

プラネタリウム番組ともども、どうぞこちらのイベントもお楽しみに。

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浜の植物

海岸に生育する植物の多くは、常に吹きさらしの潮風に適応して葉が肉厚で、背が低くなります。内陸に生育するのと同じ種でも、海岸に生えるとそんな見た目に変化しますし、長い年月を経て海岸に特化し、別種に進化したものもいます。
9月28日、台風接近前の快晴の中で相模湾に面した海岸の植物調査を行いました。

ハマカンゾウ

上の植物はハマカンゾウです。相模原市内にもあるノカンゾウの、海浜環境に特化した変種とされています。
ところで、海に接していない相模原では、海岸の植物は無縁のように思えます。しかし、市内に生育する共通種の中には、内陸の生育環境が変化して絶滅の危機に瀕しているものが海浜で生き残っているような場合があります。残念ながら今回はそうした植物を確認できなかったのですが、ほかの植物が花盛りでした。
こちらは純粋な海浜植物で、ハマオモトです。

ハマオモト

こちらも砂浜に特化したヒロハクサフジです。

ヒロハクサフジ

同じくハマエンドウです。

ハマエンドウ

厳しい環境で生き抜くために、なんとなくたくましく見えるのが海浜植物です。内陸とはちょっと異なる風情の植物が見られるのが、浜歩きの楽しみです。

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妖精の輪

このところの長雨と低温で、キノコの発生が多くなっています。キノコというと一般的に秋のイメージが強いようですが、じつは春から秋までずっと何かしらのキノコが出続けます。それでもやはり、大きく目立つキノコが多く出るのも事実です。そんな中、博物館の北側の駐車場に突如、大量のキノコが発生しました。

大量のキノコが列を作って発生しました

車止めの丸太付近など2カ所に集中して発生しました。
少し調べてみたのですが、今のところ種類までわかりません。

つるつるした表面の傘が印象的なキノコです

上から見ると列をなして発生しています。

フェアリーリングの一部

このような発生のしかたを、フェアリーリング(妖精の輪)と言います。地面の中を菌糸が放射状に広がって、あるとき子実体(いわゆるキノコの本体)が一斉に形成される現象です。芝生などではきれいな輪になることがありますが、今回はうまく円形に広がらずに、だいぶ欠けた円になっています。
キノコが大量に発生すると「食べられますか?」と質問されるのが常です。しかし、野生のキノコが食べられるかどうかは、誰も保障できません。自分が知らないキノコは食べないというのが鉄則です。キノコは図鑑に記載のない種類がまだ無数にあり、よほど特徴的な外見のもの以外は「その土地で昔から食べられているもの」だけを食べることが中毒を防ぐ唯一の方法です。

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秋雨の中の植物調査

9月26日、秋雨の中でしたが、緑区の仙洞寺山へ植物調査に出かけました。
ちょうどシモバシラやジャコウソウが咲いていて、暗い林内で灯火のように輝いていました。

シモバシラの花

ジャコウソウの花

灯火のように、と言えば、今年はキノコの当たり年のようです。このところの雨と、急に下がった気温のせいでしょうか。量も種類もたくさん出ていました。
名前がよくわからないものばかりでしたが、いくつか写真をアップします。まずは、シロキクラゲのなかまです。

シロキクラゲのなかま

こちらのランプシェードのようなキノコはハナオチバタケでしょうか。

ハナオチバタケ

暗い林床(りんしょう)でハッとするような色合いに輝いて見えたのは、タマゴタケです。

タマゴタケ

おちょこのようなかわいらしい姿と色合いながら、有毒のウスタケのなかまです。

ウスタケのなかま

巨大なキノコもありました。こちらはさっぱりなんの仲間かもわからないのですが、ペットボトルが小さく見えます。

傘の直径は15センチメートル以上!

さて、こんなふうに地面に生えるキノコを撮影していると気になるのはヤマビルです。雨模様ということもあり、たくさんいました。

ヤマビルも雨の中で元気いっぱいでした

ただし、今日は試験的に使用してみた忌避剤(製品としてもまだ試験中とのことで写真はありません)が抜群の効果で、長靴の中に入られることはありませんでした。

足下がつるつるすべるので、慎重に斜面を歩きました

植物よりもキノコをたくさん見た気もしますが、雨も午前中はそれほど強くなく、無事に調査を終えることができました。

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ジョロウグモのシーズン

秋分の日も過ぎ、いよいよ秋を感じ始めているこの頃、ひときわ目立っているクモがいます。
ジョロウグモです。

黄色い腹部に赤い斑、黄色と黒の脚も含めると5センチ以上はありそうな大きさに、大きな網。夏の盛りならともかく、ちょっと秋の涼しさとは遠いイメージです。
5月に小さな子グモとして孵化してきたこのクモも、今は繁殖期。

メスの網にオスが侵入しています。黄色や赤の派手なのがメスで、茶色っぽい地味なのがオスです。このとき、オスは触肢(口の近くにある触覚のような付属肢)の先にある貯精嚢に精子を保持しています。
一度体外に出した精子を、触肢の先で吸い上げてから使うという特殊な方法をとるため、クモの交尾は通常「交接」と呼ばれています。

オス間には競争があり、この網には大きなオスと小さなオスが1匹ずつ入っています。
こんなふうに、複数のオスが1匹のメスにアプローチしている事は、よくあります。
小さいオスにとっては厳しい状況に見えますが、大きければ有利かというと必ずしもそうではないようで、天敵に発見されるリスクが大きいという研究もあります。

この網には、メス1匹に対し、オス5匹が入り込んでいました。残念ながら写真には3匹しか写っていませんが、数日後には3匹に減っていたので、やっぱり過密だったのかもしれません。

ここまで接近しているのに、交接に至らずじっとしているオス。もちろん、下手に動けばエサと勘違いされて、深手を負うか、最悪の場合食われてしまうことになります。

この網のオスメスは微妙な距離を保ったまま、数日間膠着状態(写真は9月24日のもの)。

と、思ったら本日9月26日、交接しているところを無事目撃しました。なんと、メスの上の方に、脱皮殻があります。もう成熟しているとばかり思っていたのですが、どうやらオスは最後の脱皮を待っていたようです。どうしてわかるのでしょう。不思議です。

オスはメスにそっと触れるようにして、体の位置を固定しています。オス触肢の先端からメスの腹部に、細い針のようなものが伸びているのがわかるでしょうか。

約3時間後、見に行きましたが、まだ継続中でした。ハードルが高い分、その後はゆっくりなのかもしれません。それにしてもこの間、どうしてメスがオスに襲いかからないのでしょうか。不思議は尽きません。

※その後、何度か様子を見に行きましたが、8時間後にようやくオスがメスから離れたのを確認できました。

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生きものミニサロン「秋をみつけて!ビンゴ」を実施しました

9月22日(土)、毎月恒例の生きものミニサロンを実施しました。今日のテーマは、「秋をみつけて!ビンゴ」です。
こんなビンゴカードを用意しました。

ビンゴカード 一人ずつ配置が違います!

9つのお題をそれぞれ探して、見つけられたら印をつけていき、タテヨコ斜めに3つ揃ったらビンゴ!
みなさん、熱心に取り組んでくれました。

赤と黒と黄色のクモ(ジョロウグモ)を観察中!

中には「今日はいてきたくつ下の色と同じ色の花」なんていう難問?もあります。
でも、足下からじっくりと探していくと、結構いろいろなものが見つかります。

足下をよく見るといろいろなものが!クヌギのドングリを拾っています

キノコみつけた!

ここにもキノコがいっぱい!

1時間くらいかければすべて埋まるお題なのですが、30分の中では半分ちょっとでタイムアウト。でも、全員が1本以上はビンゴになりました。

セルビンに入れたカメムシのニオイを体験!

ふだん見慣れた風景も、自然観察の視点で改めて見るとちょっと違った発見があるようで、大人の方にも楽しんでいただけました。
次回は10月27日12時からの予定です!

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