こんどはツクツクボウシ

先日、雨の日の朝に羽化したばかりのアブラゼミを見つけましたが、雨上がりの今朝は、ツクツクボウシを見つけました。

もう羽もピンとのび、体色もつき始めていて、間もなく飛べる状態になりそうですが、まだ抜け殻につかまっています。
梅雨から夏に向かって、ニイニイゼミ、ヒグラシ、アブラゼミ、ミンミンゼミ…と、博物館のあたりではだいたいこの順番で鳴き声が聞こえ始めますが、ツクツクボウシが鳴き始めると、そろそろ夏も終わりに向かっているな、と毎年のように思います。

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子ども鉱物教室を実施しました!

8月5日に実習実験室で「子ども鉱物教室」がありました。

たくさんの方が参加して下さり、みなさん熱心に取り組んで下さいました。

教室の様子

今回の教室ではミョウバンの結晶づくりを行いました。

結晶のもとを準備する作業がなかなか大変でしたが、みなさん一生懸命作業していました。

こうやって取り付けるんだよ。

準備完了

みなさん、夢中になって観察していました。

2週間後に結晶を取り出すときが、楽しみですね!

大きくなるかな?

どんな感じ?

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博物館実習3日目

8月3日の博物館実習3日目は、展示解説の実践でした。

常設展示室に展示してある資料について、実際に展示室で展示解説をします。持ち時間は3分間です。実習生や学芸員の前で解説します。

午前中は解説をする資料の選定をして、解説のシナリオを作成しました。

午前中は資料について調べ、展示解説の原稿をつくりました。

午後からは、一人ずつ常設展示室で展示解説を行いました。

緊張のトップバッター。

一番最初でなくても、やはり緊張します。

共通実習の後は分野別の実習となります。日程は分野によって異なります。

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博物館実習2日目

8月2日の博物館実習2日目は資料の取り扱い実習です。

自然系資料と人文系資料の取り扱い、梱包実習を行いました。

自然系資料の取り扱いでは、押し葉標本の作製です。ボランティアの方々から指導を受けながら標本を製作しました。

まずはボランティアの方の実演です。

ボランティアの方の指導で実習生一人一人が実際に標本を作製しました。

梱包実習は土器の梱包です。

梱包資材を作るところから始めました。

担当学芸員の指導を受けながら土器を梱包しました。

人文系資料の取り扱いは掛け軸と巻物の取り扱い方を学びました。

担当学芸員のお手本の見学です。

学芸員に見られながら、資料を取り扱うのはかなり緊張します。

 

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博物館実習が始まりました

今年も博物館実習が始まりました。
博物館実習は学芸員資格取得のために必要な科目です。大学からの依頼に基づき、学生を受け入れています。今年は18名の学生を受け入れています。

8月1日から始まった博物館実習は、8月3日までの3日間は共通実習です。全員が同じ内容で実習を行いました。

8月1日の初日は管理運営および学芸業務についての講義と、バックヤードなどの施設見学を行いました。

学芸業務の概要の講義

写真室の見学

天体観測室の見学

 

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雨の日ならでは

今朝の通勤路では、ジョロウグモがいつもとちょっと違った姿を見せていました。
雨が降ると網を半分壊す行動が見られる、と言われていますが、それよりも多く見られたのがこれ。

第1脚と第2脚が網から離れて、だらんとぶら下がったような姿勢になっています。
「垂直になる事で雨粒が当たる面積を最小化している」という説明もありますが、雨がいつも垂直に降ってくるとは限らないので、本当かな?という気もします。
写真には撮りませんでしたが、ぶらぶらしている第1脚に触っても何の反応もありませんでした。死んでいるわけではないのに、不思議です。

そしてこちら。

羽化したばかりのアブラゼミです。
普通は夜に羽化するのですが、薄暗いので勘違いしたのでしょうか。
羽化しているときは、体は動かせないし、外骨格は固まっていないしで、セミにとってはものすごく危険な瞬間ですが、他の昆虫や鳥もあまり活動していないので無事だったようです。
この写真を撮った時点ではすっかり羽も伸び切っていますが、まだ色が、羽化した時の青白いままです。

約3時間後、抜け殻と並んでじっとしていました。もう誰が見てもほとんどアブラゼミの色ですね。

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ニホンヒメグモふ化

ニホンヒメグモというのは、体長5mmにも満たない小さなクモです。

オレンジがかった色をしていて、不規則な網を張っています。


これはオスとメスが同じ網にいるところ。下の方の薄いオレンジ色がメスで、上の方の濃い色がオス。7月20日に撮った写真です。

このごろオスメスがペアでいるところをみないな、と思っていたら、今日は卵のうから子グモが出ているところを見かけました。

網に釣り上げた葉の中に卵のうをつけて、親がそれをガードしています。
小さな白っぽいつぶつぶが、子グモです。
ニホンヒメグモは、母グモが子グモにミルク状のものを口移しで与える「子育てをするクモ」としても知られています。
実は野外でそれを見たことがないので、今度、じっくり見てみなくては、と思っています。

※「ヒメグモ」の名前について
以前は単に「ヒメグモ」と呼んでいたのですが、ここ数年「ニホンヒメグモ」と書いてある本が増えたようです。以前に出版された本には「ヒメグモ」と書いてあるので、図鑑を見るときなどはご注意ください。

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小中学生のための生物学教室 追加募集中です!

8月29日に実施予定の「小中学生のための生物学教室」は、追加募集中です!
対象は小学4年生から中学生まで、ご興味のある方はぜひ博物館へお電話ください。
お申し込み電話番号:042-750-8030(相模原市立博物館)

今年のチラシです!

夏休みの宿題にバッチリ対応しています!
プロの生きものカメラマンの貴重なお話もあります!
生きものに実際に触れて、扱い方を学ぶ時間もあります!
生きもの好きの小中学生、集まれ!!

※定員になり次第締め切らせていただきます。

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ヤブカラシの花の上で

博物館のまわりの樹林地は、フェンスで囲われています。フェンスは人間の意図とするところとは別に、つる植物の格好の支柱になります。いま、このフェンスで一番元気がよいのが、ヤブカラシです。花もたくさんつけていますがその花の上には・・

ヤブカラシの花の上で交尾するマメコガネ

マメコガネが交尾中でした。マメコガネのおもしろい習性の一つが、手を近づけたり、とまっている葉や花を軽く揺らすと、後脚をピンと立てることです。

キメポーズ!

体操選手の開脚のようで、でも体型がまるっとしたコガネムシそのものなので、なんだか笑ってしまいます。
こちらのカップルのオスは片脚上げ。

片脚上げのオス

オスメスそろって上げていることもありますが、あまり刺激するとぽろっと自ら落ちてしまうのでそっとしておきました。
近くの葉裏にはミノムシもぶらさがっています。

ミノムシがぶら下がっていました

ヤブカラシのほかにもたくさんのつる植物が巻き付いていて、こちらはこんな可憐な花なのに不本意な名前をつけられてしまったヘクソカズラの花。

可憐なヘクソカズラの花

こうして栄華を誇るつる植物も、今は草刈りの季節です。徐々にきれいさっぱり、刈り取られていきます。

ちょっと先まできれいに刈り取られています

歩道にせり出して通行障害を起こすススキやヒメムカシヨモギなど大柄な植物もろとも、刈り取られますが、これも人工物にまきついてしまった報いかもしれませんね。来年まためげずに伸びて巻き付いてくることでしょう。

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ヒノマルコモリグモ

いつものように通勤路を歩いていると、何かが足元を通り過ぎました。

ヒノマルコモリグモです。
体長10mmほどの、徘徊性のクモです。網は張りません。
写真で白く写っている丸いものは、糸いぼの先につけられた卵のうです。
コモリグモ、という名前はこうして卵を持ち歩き、出てきた子グモを背中に載せて歩く(=子守りをする)ことからつけられたものです。
このクモは珍しい種類ではありませんが、ここで見かけたのは初めてです。
目の前の林で草刈りをしていたので、驚いて飛び出してきたのかもしれません。
草がなくなると、生き物が遠のくようでちょっと寂しいのですが、たまにはこういう出会いもあります。

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