真打ち登場!

先週はまだ影も見えなかった緑区のギフチョウですが・・4月5日、相模原植物調査会のみなさんと行った野外調査ではしっかりと飛んでいました!
といっても、暖かくて元気いっぱいのギフチョウはなかなか都合よくとまってくれず、キブシの花に張り付くように止まっているところをパチリ・・

キブシの花にとまるギフチョウ

木々の花も咲きそろってきて、アブラチャンの花にはテングチョウが。

こちらは成虫越冬するチョウなので、翅はぼろぼろです

こちらもキブシの花にでん!っと構えているのは、ヒオドシチョウです。迫力がありますね。

しっかりにらみをきかせています

さて、今日はむしろ早春の植物調査が主です。博物館でもニョキニョキ出てきたヤブレガサが、モサッと出ていました。

小さなモンスターのようなヤブレガサの芽生え

こちらはヒトリシズカです。気品があります。

静御前の名を戴く春の花です

イロハモミジの萌芽は、紅葉と同じ色です。

展開したての葉も紅葉しています

博物館のまわりのソメイヨシノはやっと五分咲きくらいですが、こちらのフサザクラは満開でした。といっても、フサザクラはサクラとは縁もゆかりもない植物です。

バラ科のサクラとは縁もゆかりもないフサザクラ

やくの色が血の滴るような強烈な色合いで、花弁すらないこの花になぜサクラの名がつけられているのか謎です。咲く季節が同じくらい、という共通点しかありません。
山を下りると、石垣でひなたぼっこをしていたニホントカゲがいました。

なんとなく眠そうなニホントカゲ

なんだか寝ぼけ眼でした。
春もいよいよ加速をつけて進んできたようです!

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尾崎咢堂記念館にも春の訪れが・・・

今日(4/5)は防災訓練やその他打ち合わせのために、緑区又野にある博物館の所管施設:尾崎咢堂記念館に行ってきました。

尾崎咢堂記念館のコブシ

今、尾崎咢堂記念館の庭ではコブシが見ごろを迎えています。

尾崎咢堂記念館の桜。まだこんなかんじ。

桜はまだあまり咲いておらず、つぼみもまだ固いかんじ。もう少し咲いたら連絡をもらうことにしたので、ツイッターなどでもまたお知らせしたいと思います。

絵はがき展も開催中!

4月23日までは絵はがき展も開催しています。常設展や庭の木々もみなさんをお待ちしています。ぜひ春の尾崎咢堂記念館にお立ち寄りくださいね。(入館無料です。開館時間や休館日についてはリンク先をご覧ください)

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忍び足の春

4月1日、新年度を迎えました。平成29年度も相模原市立博物館をよろしくお願いいたします。
常設展示はもちろんですが、春休み中のプラネタリウム企画展、そのほかさまざまなイベントを実施中です。
それにしても、寒いですね。今日明日は市役所さくら通りで相模原市民桜まつりを開催するのですが、まだ三分咲きにもなるかどうかという状態での桜まつりは近年、記憶にありません。開花直前になっての低温が響いているようです。春の冷たい雨の中、博物館中庭のヤブレガサが見ごろです。

ヤブレガサの芽生え

まさに「破れ傘!」
雨に濡れても、ミヤマガマズミの崩芽は元気いっぱいに見えます。

ミヤマガマズミの冬芽が崩芽しています

今日撮影したものではないのですが、おとなりの樹林地ではタチツボスミレがだいぶ咲いています。

日だまりがよく似合うタチツボスミレ

ここの樹林地の一番のスターである春植物のフデリンドウはあと少し、晴天が必要です。

つぼみもかわいらしいフデリンドウ

フデリンドウが咲いたらまた写真を掲載します。そして、臨時の「生きものミニサロン」を開催したいと考えています。

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カタクリの季節

前日(3月27日)の雪の余韻が残る緑区の石砂山へ、ギフチョウ(県の天然記念物)の発生状況を確認しに行ってきました。麓はほとんど残っていない雪が山頂近くはまだたっぷりとあって、すっかり雪景色です。

雪に覆われた山頂付近

風も冷たく、ギフチョウはさすがにまだ見ることはできませんでした。
登山道沿いにはギフチョウの食草であるカントウカンアオイがたくさん花を咲かせていました。

よく見ないと見落としてしまうカンアオイの花

日当たりの良い法面では、シュンランも開花しています。

美しい花なのに、葉に隠れるように咲くシュンランの花

少しずつ芽吹いている木もありましたが、若葉の季節までまだもう少し時間がかかりそうです。
下山後、もう一つの目的であるカタクリの自生地へ。ここは人が通ることのない場所で、日当たりもあまり良くない場所のため、つぼみしかありませんでした。ただ、あと数日暖かい日が続くと開花しそうです。

カタクリのつぼみ

もう1か所、とある個人宅の裏庭の自生地を訪れると、ここは日当たりの良い場所があってしっかり開花していました。

見る角度によって印象ががらりと変わるカタクリの花

下向きに咲く花を人間の目線で見ると奥ゆかしい雰囲気ですが、下から見上げるとちょっとたじろいでしまうほど、妖艶な美しさを主張します。
これから数週間、カタクリが主役の季節となります。

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鈴木重光 絵はがきコレクション巡回展②-尾崎咢堂記念館- を開催中!

3/25から「鈴木重光 絵はがきコレクション巡回展②」を尾崎咢堂記念館にて4/23(日)まで開催しています。
これらの絵はがきは、津久井郷土資料室に保管されていた資料で、旧内郷村(現在の緑区若柳・寸沢嵐)の郷土史家鈴木重光氏が収集した12,000枚もの絵はがきの一部です。

絵はがき巡回展チラシ

展示内容は、まず津久井地域の絵はがき約500枚のうち約50枚を、山、川、橋、学校、神社仏閣、中央本線、横浜水道、与瀬周辺、内郷村の人々、建物などのテーマ別に展示しています。

特に、内郷村青年会の総集会記念の集合写真に愛犬「シヅ」を連れた東京市長時代の尾崎咢堂が中央に写っている絵はがきは、尾崎咢堂記念館にふさわしい一枚として注目です!

尾崎咢堂が中央に写る内郷村青年会の総集会記念写真

また、旧津久井四町の9ヶ所を選び、現在と絵はがきのA3サイズの写真で比べて展示しています。
現在と様変わりしている所もあれば、ほとんど風景が変わっていない所もあります。

昔の中野の街並み

現在の中野の街並み

その他、鈴木重光氏が収集した12,000もの絵はがきを年代ごとにまとめた「絵はがき帖」の一部も展示しています。
  

絵はがき帖

津久井の懐かしい風景などをご覧にぜひ尾崎咢堂記念館までご来館いただければ幸いです。

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「蚕の世界」の展示解説と歌!

本日(3月26日)午後、開催中のミニ展示「蚕の世界 天からのおくりもの」の展示解説を行いました。実際に解説してくれたのは、展示をつくってくれた市立大野小学校3年3組のみなさんです!

最初に全員でごあいさつ!

全員でごあいさつの後、それぞれ担当したコーナーごとに分かれて解説開始です。クイズや発表、体験コーナーなど盛りだくさん!

クイズは大人にもけっこう難しい内容です!

カイコを育てて感じたことを発表しています

糸繰りの体験コーナー!

繭人形づくりの体験コーナーも大人気!

シルクうちわで高級な風を送っています!

そして最後に、オリジナルソングの「蚕の世界」を担任の先生の生伴奏で歌ってくれました。

ミニ展示の中でも歌のビデオを上映中です!

展示もさることながら、歌の完成度もすばらしく、たまたま来館されていたみなさんも思わず足を止めて聴き入ってくれていました。
ミニ展示は4月9日(日)まで続きます。歌も、カイコの成長過程の映像のBGMで流れていますので、ぜひそちらもお楽しみ下さい!

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生きものミニサロン 咲き始めた春の花と、木から出ているヘンな色

本日(3月25日)は恒例の「生きものミニサロン」を実施しました。
今回のテーマは「春の花と、木から出ているヘンな色」です。おかしなタイトルですね。
まずは外へ出て、いつものように樹木プレートの裏でちょっとお寝坊ぎみのヤモリを観察。

まだ寝ぼけていておとなしいヤモリ

次に、博物館前庭にたくさん生えているミズキのまわりに集まりました。

切った枝先に注目

何を見ているのかと言うと・・
その場で切った枝先からポタポタと落ちる樹液!

手品のように水がポタポタしたたります

ミズキはその名のとおり、水分を多く含みます。特に春先はこうして枝を落とすと、見る見る水分があふれ出てくるのです。
続いて、咲き始めた春の花の代表格、タンポポを観察しました。

どちらかというとアリに夢中

小さなお友達は、タンポポよりも、同じ地面を動くアリに夢中ですが・・
それでも、外来のタンポポと在来のタンポポの違いを説明して、さらに大人のみなさんへ雑種について説明をすると、みなさんしっかりタンポポを見てくれます。そして、在来タンポポを見分ける決め手になる、花粉を顕微鏡で観察。

顕微鏡で花粉を観察

「粒がそろってる!」
在来タンポポの識別点をしっかり全員が納得!
そして最後に、先ほどのミズキの樹液のなれの果てである、樹液酵母のスライムフラックスを観察しました。

ちょっと異様な色合いに、みなさんどん引きでした

異様な色合いにみなさん驚きの声を上げていて、さらにけずりとって感触を確かめてもらうと、大人のみなさんからは「ほんとにスライムだ!」の声が。
触感のインパクトも強烈な、この季節ならではの観察ができました。

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これも春の色

博物館の建物のまわりにはたくさんの樹木があり、ちょうど今、コブシの花が見ごろです。

青空に映えるコブシの花

突然のように景色に現れる純白の花の咲きっぷりは見事ですね。
そして、これもここ何年か博物館の駐車場で見られる不思議な色です。

枝になにやら異様な色あいが・・

ミズキの幹から妖しげに滴り落ちるオレンジ色は・・・
樹液に発生、増殖した菌類のコロニーである樹木酵母のなれの果てで、スライムフラックスと呼ばれるものです。

花でも果実でもないのに、この色はちょっと目立ちます

ちょっと異様な色合いですが、樹液を盛んに出している木では、春先によく見られる現象です。ミズキはその名のとおり、この時期に枝を切ると水がポタポタと滴り落ちるほど、水分をよく含む木です。そこに増殖する菌類ということになりますが、ほかにも剪定で枝を切っているミズキがたくさんあるのに、なぜこの木だけスライムフラックスが形成されるのかは、よくわかりません。

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丹沢の雪景色を見ながら早春の調査

前日の雨の一日から明けて本日(3月22日)は快晴です。丹沢は雪だったようで、上半分が雪化粧していました。そんな景色を見つつ、緑区へ絶滅危惧植物の現況調査に行きました。それは、こんな植物です。

県内では極めて珍しい野生ランです

ヒメフタバランというとても小さなランです。県内ではおそらく、1カ所でしか自生が確認されていません。例年より少し花期が遅れているようですが、株数も維持されていて安心しました。
2週間前の調査の時と比べて、咲いている花の種類も量も格段に増えました。特に、スミレのなかまは本格シーズン到来です。ナガバノスミレサイシンです。

大きめの花が特徴のスミレ、ナガバノスミレサイシン

こちらはエイザンスミレ。

深い切れ込みを持つ葉が特徴のエイザンスミレ

動物もたくさん確認しました。成虫で越冬するため春一番に飛び始めるテングチョウ。

越冬後なので翅がぼろぼろですが、元気いっぱいのテングチョウ

こちらは日だまりで休憩中のビロードツリアブ。

スミレの蜜を吸っていたけど、ちょっと一休み

水の中では、ヤマアカガエルの卵塊がたっぷりとありました。

水たまりに産まれていたヤマアカガエルの卵塊

この数年で開発により環境が激変した場所なども確認しつつ、早春の調査を終えました。

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大盛況! 考古企画展クイズラリー!!

3/18(土)よりはじまった考古企画展「相模原市の遺跡2017 博物館deトレジャーハンター お宝なぞ解き考古展」の最初の関連イベントとして、3/19(日)にクイズラリーを開催しました。なんと、開館前から並ぶ方がいるなど、多くの来場者がありました。

今回の考古企画展は、“お宝なぞ解き考古展”として、展示を見ながら12問のクイズに答えていくもので、大人も子どもも楽しめる企画展になっています。

特別展示室の入口で、クイズの説明を聞き、リーフレット片手に会場内を右に入っていくとシカの剝製がある展示ケースにクイズ①があります。

以下、展示品にかかわる12問のクイズにチャレンジしていきます。クイズは3択で展示を見ればある程度わかる問題になっています。最後には答えもあるので安心してください(笑)

途中には、ジグソーパズルや土器の文様つけ体験、塗り絵コーナーなどで楽しめるコーナーもあります。また、近年の発掘調査の成果にかかわる速報展示も行っています。

最後には、展示品にかかわる缶バッジか、考古カードが記念にもらえます。
記念品がもらえるクイズラリーは3/26、4/9、4/16、4/30、5/5、5/6、5/7にも開催されます。
缶バッジか考古カードをゲットしに、ぜひご来場ください。
考古トレジャーハンターのご来館をお待ちしております。

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