エビネ見ごろです

博物館中庭に植えられているエビネが見頃です。

目立つところに咲くとあっという間に盗られてしまうため、自生のものはなかなか写真をアップできません。
博物館中庭のものは思う存分アップできます。

これから10日ほど、GWにかけて花が楽しめそうです。
特別展示室出入り口の正面の中庭内に咲いています。ガラス越しに探せるように札を立ててありますので、ご来館の際にはぜひご覧下さい。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | エビネ見ごろです はコメントを受け付けていません

タンポポ三昧

今日はお休みを利用して、緑区の藤野、相模湖方面へタンポポ調査に行ってきました。

この調査は、相模原市環境情報センターの自然環境観察員制度の全体調査で行われているもので、たくさんの調査員の方が担当を割り当てられて実施しています。私もセミナーなどで調査方法や見分け方をお話ししましたが、話すだけで自分でやらないのは良くないので、行き慣れた藤野、相模湖方面を受け持ちました。
一面のタンポポ群落もありました!圧巻です。

こちらは典型的な外来種のセイヨウタンポポです。外総苞片がはっきりと下向きに反り返っています。今は上向きにがっちりまとまっている在来種との中間的な特徴を持つ「雑種」が多いので、典型的なセイヨウタンポポは意外と目にする機会が少ないように思います。

春のタンポポの開花ピークも過ぎて、綿毛になっている株やなりかかっている株が多かったです。

畑の脇に少し白っぽいタンポポがありました。

除草剤などのストレスを受けると花が白っぽくなる傾向があるのは、在来のカントウタンポポです。
自動車を停める場所を気にしながらのタンポポ探しはなかなか大変でしたが、割り当てメッシュをすべて回ることができました。タンポポ三昧で目がタンポポ目になっていて、帰り道では担当メッシュでもないのに道端のタンポポが目についてしまって困りました。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | タンポポ三昧 はコメントを受け付けていません

新年度最初の生きものミニサロン!

今日は今年度に入って第1回目の生きものミニサロンを行いました。
嬉しいことにこのミニサロンのために来て下さった方、そして、これまた嬉しい、たまたま来館されて関心を持って下さった方と、楽しく濃密に自然観察しました。

まずは駐車場脇のコナラの木で、ヒメクロオトシブミを観察。朝、下見をした時にはどうしても成虫が見つからなかったのに、参加していたお子さんが即座に見つけてくれて、とっても盛り上がりました。

羽裏にいるので、目線の低いお子さんの守備範囲というわけですね!
お隣の樹林地に入って、まだ見頃が続くフデリンドウを観察。その名の由来となったつぼみを探してもらったら、ここでも即座に発見!お子さんたちの目の良さに驚かされます。

観察していると、林床のくさむらがカサコソと動きます。飛び入り参加のお友達が!ニホンカナヘビです。

大人に言われるまでもなくなでなでして、「ざらざらしてるね」とすぐにこの生きものの特徴を正確に言ってくれるお子さんの観察力に、ここでも脱帽です。
最後に、草の茎についている泡の正体を観察。サポートスタッフが泡をほぐすと、だんだんと正体が明らかに。

出てきたものに、みなさん釘付けです。アワフキムシのなかまの幼虫です。おしりがでっかいテールランプみたいでかわいいですね。

今日も行き当たりばったりの楽しい観察会となりました!
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | 新年度最初の生きものミニサロン! はコメントを受け付けていません

河原の春

今日はお休み番だったので、相模川の河原へぶらりとお散歩しに行きました。

段丘崖の緑がとにかくきれいでした。
河原に多いヤナギが開花、結実して、柳絮(りゅうじょ)と呼ばれる綿毛をたくさん飛ばしていました。春真っ盛りのしるしです。

ツバメが巣材となる土やワラを忙しそうに集めています。

ウグイスがあちらこちらで囀っています。

ベルベッティなアカメガシワの若い葉の風合いも、この季節ならではです。

そういえば、クワの雄花を載せたことがなかったような気がするので、ご紹介します。

雌花も雄花もあまり変わり映えしませんね・・。
なわばりを守るクマバチをあてずっぽうに撮ってみたら、一枚だけ昔の映画に出てくる不良のような顔がジャスピンで撮れていました。

調査ではなく、カメラをぶら下げてのんびり歩くのもいいですね!
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | 河原の春 はコメントを受け付けていません

鳥の羽根展に向けて4/21

今日は動物標本クラブの活動日でした。
そして同時に、「鳥の羽根 温かく、美しくまとうもの」に向けた準備作業も行いました。

これは、ハンズオン展示(触れる展示)のために、ヤマドリの本剥製を標本士のAさんに作っていただいているようすです。標本クラブのメンバーが食い入る様に作業を見ています。
すでに、最終の仕上げの段階に来ていますが、しっかり完成してからそのすばらしい仕上がりをお見せしたいと思います。
そして本日、企画展のポスターとチラシを校了しました。

早ければ来週には納品される見込みです。
だんだんと展示が形になってきています。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | 鳥の羽根展に向けて4/21 はコメントを受け付けていません

地質調査日誌4/20 相模原市緑区日連

4月20日、水曜日。晴れ。

昨日は相模原市緑区日連での調査でした.

小さな沢の中を礫岩と凝灰岩の分布範囲を調べるために歩き回りました.

写真の礫岩に見られる幾筋かの線は,断層運動により粉砕され粘土化された部分です.断層の末端のためか,粘土の部分が何本も見られます.

こちらは凝灰岩ですが露頭が小さく,コケも生え,表面も風化しているためわかりにくいです.

最後に沢を登りつめて尾根道に出たのですが,道に出る直前は急斜面を40mほど登りました.木に捕まらなければ登ることができず,写真を撮っている余裕は全くありませんでした.

無事,尾根道に出て,しばらく歩くと気持ちのいい風景が広がっていました.

(地質担当学芸員 河尻)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | 地質調査日誌4/20 相模原市緑区日連 はコメントを受け付けていません

オトシブミのゆりかご

博物館のコナラもすっかり展葉しました。
朝日を浴びて美しい新緑がまぶしく・・・ん?羽裏に何か黒いものが。

ぐーっと近づいてみると。

この特徴的な形は、ヒメクロオトシブミのメスです。羽裏に潜んでいることが多いのですが、日向で見るとこんな感じです。

葉先に卵を産み付けると、くるくるっと器用に丸めてゆりかごを作ります。ふ化した幼虫はこの中で大きくなります。

これから5月初めにかけて、博物館のコナラの葉にたくさんのゆりかごができます。どんなふうに作っていくのか観察できたら、またこのブログにアップしたいと思います。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | オトシブミのゆりかご はコメントを受け付けていません

鳥の羽根展に向けて4/19

5月21日からはじまる企画展「鳥の羽根 温かく、美しくまとうもの」では、日本の伝統的な縮景芸術の一つである「盆石(ぼんせき)」を展示するコーナーがあります。なぜ、羽根展に盆石かというと、こんな道具を使うからです。

まさに、羽根です。盆石とは、黒塗りのお盆の上に白砂をまき、それを羽根などの道具を使って山河の風景、動植物、人々などに表現してゆきます。博物館のご近所にお住まいの浮田智恵子さん(遠山流)にご協力いただき、羽根展での盆石の展示と実演(6月12日、18日)を行います。

もちろん下書きなどなく、「景」と呼ばれる景観のパーツを、表現技法に応じて羽根を使い分けながら描いていきます。

砂を寄せたり掃いたりならしたりして、そこへ石などを配置しているだけなので、基本的にその場限りのはかない芸術作品です。

しかし、庭園、盆栽、生け花と同様、小さな空間の中に広がる無限のスケール感が、盆石の持ち味です。
展示と実演、どうぞお楽しみに!

カテゴリー: おしらせ | 鳥の羽根展に向けて4/19 はコメントを受け付けていません

クワの花

博物館駐車場に植えてあるヤマグワの葉が瑞々しく展葉しています。太陽光をいっぱいに受けて、光合成真っ盛り!という感じです。

と、同時に葉の下側を見ると・・・

花(雌花)が咲いています。
「どこが花?」と言いたくなりますが、じつにシンプルな花です。子房と柱頭のみ。花弁はもともとありません。

近くに雄株を植えていないので、この木はあまり実りがよくありません。そのうち、隣に雄株を植えようと思っているのですが、この時期しか確かめようがないし、そもそも花を咲かせる株はそれなりに大きいので移植できるような株が見つからず、いつも植えそびれてしまいます。
ところで、中庭にはこんなつぼみが見られます。

山野草のスーパースター、エビネです。花茎を伸ばし始めるとあっという間に咲くので、週末には花が見られそうです。
そして、今満開で強い香りを放っているのは、ミヤマガマズミです。

残念ながら中庭は開放していないので、香りを楽しんでいただくことができないのですが・・純白の花はまだしばらく楽しめます。ご来館の際には中庭を探してみて下さい。自販機のある休憩コーナーの斜め向かいあたりにあります。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | クワの花 はコメントを受け付けていません

発掘調査成果発表会&考古企画展展示解説 4/17

午前中に「さがみはら発掘最新情報」発掘調査成果発表会と午後に考古企画展の展示解説がありました。
考古学ファンだけでなく、これから相模原の歴史を知りたいという方など、多くのご参加をいただきました。

特に、午前から午後までご参加いただいた方は、長らくお付き合いいただきありがとうございました。
私も実はお昼を食べそびれてしまったのですが、皆さんに少しでもご満足いただけたなら幸いです。

考古企画展は5/8(日)まで開催中で、最終日にも展示解説があります。
また、5/5(祝)には縄文服試着体験など楽しいワークショップもあります。
(歴史担当学芸員 木村弘樹)

カテゴリー: 今日の博物館 | 発掘調査成果発表会&考古企画展展示解説 4/17 はコメントを受け付けていません