9月9日(土)オープン! わぉ!な生きものフォトコンテスト写真展

毎年恒例となりました、「わぉ!な生きものフォトコンテスト写真展」、今年は第8回目を迎えました。

今年のポスター

オープン前日の9月8日、列品作業があり「わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクト」を主催するソニー株式会社と、公益財団法人日本自然保護協会から、そして、実習が終了したのに!生物分野の実習生が作業に来てくれました。

列品作業中

ワイヤーの吊り下げや、作品の取り付けなど、手際よく作業してくれました。

列品完了!でもまだ照明の演出が残っています

今年は今までで一番広いスペースを使って展示します。大きなパネルも一枚一枚、じっくりゆったりとご覧いただけます。

照明も当てて、完了です!

会期は9月9日(土)~10月9日(月・祝)です。見ると思わず「わぉ!」と声をあげてしまう、楽しくて素敵な写真を24点ご覧いただけます。また、当館学芸員がこのコンテストの特別審査員に加わっているのですが、実はある賞のコメントの、中の人も務めています!!そちらも併せてお楽しみください。
(生物担当学芸員)

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アレチヌスビトハギ

先日、可憐だけどちょっと迷惑な花として、ヌスビトハギを紹介しました。ヌスビトハギはそれでも在来種なので、迷惑と言ってもそれは人間の勝手な都合です。しかし、博物館の駐車場の一画で、さらに嬉しくない存在のヌスビトハギが咲いています。

アレチヌスビトハギの花

花はヌスビトハギより大きくて美しいのですが、こちらは外来種のアレチヌスビトハギです。ここ数年、お隣の樹林地の日当たりが良い場所などに生育してきていたので、とうとう博物館の敷地内にも入ってきたというわけです。見分け方は、アレチヌスビトハギの果実は3つから4つが1組になっていることです。

アレチヌスビトハギの果実

ヌスビトハギは、2つセットです。

ヌスビトハギの果実

アレチヌスビトハギも人間の活動が原因で持ち込まれ、定着しているので、それ自身が何か悪いことをするわけではありません。でも、大柄で目立つ植物なので、あまり増えて欲しくないな、というのが正直なところです。
(生物担当学芸員)

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蛸の足?

9月5日、なかなか秋らしい気温にならない中、緑区の相模川へ植物の調査に行きました。目的はこちら、タコノアシです。

タコノアシ

「蛸(タコ)の足」という奇妙な名前の由来は、この特徴的な花の付き方を、吸盤のついたタコの足に見立てたものです。ただし、さすがに8本もついているものは無く、だいたい3~4本ですが・・。特徴的な姿から想像がつくように、最新の植物分類ではタコノアシ科という独立した科となっています(かつてはユキノシタ科に無理やり?入れられていました)。

タコノアシの花

絶滅危惧種ではありませんが、自然度の高い河原や休耕田など、やや不安定な立地を好むため、市内でも分布が限られています。
すぐ近くには、ゴキヅルが咲いていました。こちらは絶滅危惧1B類(神奈川県レッドデータブック)です。

ゴキヅルの花

以前このブログでも紹介しましたが、重要な自生地なので、毎年生育状況を確認しています。タコノアシもゴキヅルも果実が特徴的なので、秋も深まってきた頃にまた訪ねてみようと思います。
(生物担当学芸員)

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2023年度博物館実習・歴史分野~資料保存・整理~

皆さん、こんにちは!相模原市立博物館の歴史分野実習生です。
本日の実習では、博物館に新たに寄贈された資料の整理を経験豊富な資料整理員の方と一緒に行いました。

資料を封筒に入れる様子

中性紙箱を組み立てる様子

まず、使用した道具類について紹介します。中性紙封筒と中性紙箱、鉛筆とカッターを主に使いました。紙資料を安全に保存するために中性紙が用いられ、中性紙箱は組み立てから行いました。

カッターは資料が中性紙封筒に入りきらない場合に使用し、一辺を切り開いてファイル状にします。また、鉛筆はペンと異なり、資料をインクで汚損する危険性が少ないため使用することが多いです。

資料整理は以下の手順で行いました。

①受入時に資料が入っていた箱に、どのような形で置かれていたのかを写真で記録する。
②受入時の状態を複数人でスケッチする。
③中性紙封筒に仮番号をふる。
④資料を中性紙封筒の中に入れていく。
⑤封筒に入れ終わったら、仮番号1番から順に資料の情報を書いていく。
⑥情報記入が終わったら、PCの目録に資料の情報を入力する。
⑦中性紙箱を組み立て、PCへ入力し終わった資料を中に入れていく。
⑧収蔵庫にしまう。

資料を中性紙箱に入れる様子

資料整理の手順は、資料の状態や性質によりこの限りではありませんが、本日は初心者向けにわかりやすく、丁寧に教えていただきました。実物の資料を触りながら整理していると、興味深い記述が多く見つかり、大変貴重な経験を積むことができました。しかし、ベテランの資料整理員の方は、今回私たちが資料整理した倍の量を短時間で整理することが可能だということを聞き、とても尊敬するとともに、私たち歴史分野実習生ももっと精進していきたいと改めて思いました。

今回の資料整理の経験を通して、受け入れた資料を活用できる状態にするには、大変な労力を必要とすることを実感しました。目録作成を行うことで、展示や博物館資料として幅広く利用されることに役立つと分かり、資料整理の重要性を学びました。

(歴史分野実習生)

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センニンソウとコボタンヅル

博物館の駐車場はフェンスで囲まれています。そのフェンス沿いは、つる植物の宝庫です。夏の終わりになると、そこに白い花がたくさん咲きだします。そのうちの1つが、センニンソウです。

センニンソウ

キンポウゲ科のつる植物で、クレマチスの仲間です。真上を向いた純白の花が群れて咲く姿はなかなか見ごたえがあります。
そして、花だけ見ると同じように見えてしまいますが、こちらはコボタンヅルです。

コボタンヅル

これだけ花がそっくりな近縁種が、同じ季節に隣り合うように(時にお互い絡み合いながら)咲くのもちょっと不思議ですね。どのような種分化の歴史があるのでしょうか。
両種は、実は葉の形が異なるので見分けるのは簡単です。センニンソウは葉に鋸歯(縁のギザギザ)がありません。

センニンソウの葉

一方、コボタンヅルははっきりとした鋸歯があります。

コボタンヅルの葉

日中の暑さからは秋の訪れをまったく感じることができませんが、植物の世界は着実に秋へと向かっています。
(生物担当学芸員)

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またまた出張!家康ミニ展示は新戸へ

本年の大河ドラマ主役でお馴染みの徳川家康ですが、相模原市内にもゆかりの地が存在しています。当館では1月~3月に、それにちなんだミニ展示を開催しました。
その後、せっかくの家康大河ドラマイヤーを市内各所で皆さまにお楽しみいただこうということで、ミニ展示「相模原にもあった!?徳川家康ゆかりの地」を巡回しています。
9月2日(土)からは、南区新戸(しんど)にあるれんげの里あらいそで展示をご覧いただけることになりました。

ミニ展示の様子

展示ホールの天井には大迫力の大凧が!「れんげの里あらいそ」は、新磯ふれあいセンター、相模の大凧センター、新磯こどもセンターの3つの複合施設で、幅広い世代が学びや体験を通して交流することができる場所です。
今回ミニ展示が出張している展示ホールは、相模の大凧センターの常設展示スペースとして、訪れる人に本市の伝統「相模の大凧」の魅力を伝えています。力強く「相模」の文字が書かれた大凧は、12.1メートル四方、たたみ88畳分にものぼり、その大きさから、「7間凧」(1間=1.818メートル)とも呼ばれます。このほか、大凧が空に舞い上がる映像や、ミニ凧と記念撮影できるフォトスポットなど、見ごたえたっぷりの展示となっていますので、お越しの際は相模の大凧センターもお楽しみください。

裏面は霊柩遷座について

また、すでにこのミニ展示や展示解説ブログをご覧になった方は、「南区新戸」と聞いてピンと来たのではないでしょうか?このれんげの里あらいそは、ミニ展示で紹介している新戸の一里塚や陣屋稲荷、座間市の宗仲寺のいずれも徒歩10~15分圏内の立地です。
天高く馬肥ゆる秋、れんげの里あらいそで展示をご覧になった後は、実際にゆかりの地を訪れてみるのもおすすめです。

(歴史担当学芸員)

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地質分野別実習 ~地震峠~

こんにちは!地質分野の実習生です。

今日( 8月31日)は相模原市緑区鳥屋の地震峠に行き、関東地震の地すべり跡の地形や石造物の調査を行いました。

今から100年前の1923年9月1日に発生した関東地震によってこの地域では地すべりが起こりました。

その場所は地震峠と呼ばれ、地すべりによって亡くなられた方を弔う慰霊碑が建てられています。

まず、慰霊碑の大きさの計測、文字の確認を行いました。

次に、地すべりの堆積物と地形を調査するために森の中へ…

この野外実習では、博物館資料として森の中にある岩塊を採取しました。

中には高さ1mを超える大きな石もあり、大きさの計測や採取を試みました。

しかし、長年の風化によってもろくなっており、採取は断念しました。

過去の地形図と見比べ、慰霊碑の近くを流れる串川の流路が地すべりの影響によって変わっていることを確認しました。

地震から100年が経ち、地すべり地形の上に樹木が生い茂っていたり岩石が風化していたりと災害の痕跡を探すことが難しかったです。

今回の調査で実物資料と写真を集めることができました。この資料をもとに、私たちはこれから展示を作っていきます。9月16日から展示が始まる予定なので、ぜひ見に来てくださいね!

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生物分野専門実習6日目(9/1)実習最終日です!

こんにちは。生物分野実習生です。本日は生物分野の実習最終日です。
9月9日から行うミニ展示に向けて、パネル製作や資料などの準備をしました。

まずは展示室のレイアウトについて考えるため、現場の展示室を確認しました。同時に特別展示室の入れ替え作業を行っていて、天井のスポットライトを外したり、壁を動かして部屋のレイアウトを変えたりなど、なかなか見られない裏側を見ることが出来ました。特に壁を動かすのはパズルのようで、難しそうです…。

高所作業は学芸員が行います

その後は自分たちの展示パネルを製作しました。文章を印刷した大きな紙をパネルに貼り、切って完成です。平行に切るのが難しく、失敗したらやり直せないので緊張感がありました。

パネル切りに緊張

午後からはいよいよパネルや、実際に作った作品をケース内に並べました。パネルどうしのスペースや、パネルが斜めにならないように気を付け、ハンマーでピンを打って貼り付けました。ピンが細く曲がってしまうので、上手く入らずに悪戦苦闘…。何回も挑戦してようやくできました。少し寂しい見た目になってしまったので、周りを葉っぱで飾り付け!その結果、見た目もきれいになったと思います。
皆様ぜひ見に来てください!

パネル打ちも緊張・・

完成!でも会期は9月9日からとなります

最後に、初日に採集した植物標本のラベルを書きました。学名が難しい…標本は博物館に残り、研究に使われることもあります。

標本も仕上げました

上記のように、本日で生物分野の博物館実習は終了となります。私たちがブログを書くのも終わりですが、お楽しみいただけましたでしょうか。楽しんでいただけたら嬉しいです。実習で生きものミニサロンや展示などを体験することができ、様々なことを知ることができました。この経験を大学に持って帰り、活かしていきたいと思います。そして来年実習を受けようと思っている君!暑さと虫刺され以外は楽しかったよ!虫よけ、帽子、タオル、日焼け止めは必須!テーマ決めで迷っても、自然と湧いてくるのでひたすら話し合いましょう。それでは9日間という短い間でしたが、ありがとうございました。
(生物)分野実習生

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生物分野専門実習5日目(8/31)

こんにちは、生物分野の実習生です。今日はミニ展示の企画、製作をしました。
ミニ展示では8月26日に私たちが実施した「生きものミニサロン」から、引き続き葉っぱを扱った展示をします。
展示の中で上映する動画の撮影をしました。草笛がいまだにうまくいかず、苦戦する実習生達、、、

動画を撮影

うまく吹くことが出来たのか!?ぜひ、展示を見に来てください!

並行してミニ展示の企画書の作成もしました。ただ展示をするわけではなく、博物館では展示物のレイアウトや、目的などしっかり練ってから公開されています!裏側での苦労を学びました。

3人で企画書づくり

草笛は音を出すのが難しいので、代用品を試作中・・

ミニ展示のタイトルは「葉っとする!?葉っぱの面白さ~葉っぱの形と音で遊ぼう~」となりました!サブタイトルは生き物ミニサロンからそのまま持ってきちゃいました^^
というのもこの展示では生き物ミニサロンの時に来てくださった皆様に作っていただいたタイトルパネルの展示をするからです。会期は9月9日~11月30日までです。
(生物分野実習生)

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盛り上がりました!タブ純プラネタリウムナイト

8月30日、当館プラネタリウムで「タブ純プラネタリウムナイト~銀河に抱かれて~」(相模原市観光協会との共催)が行われました。これは緑区出身で相模原市名誉観光親善大使を務めるタレントのタブレット純さんが、最新曲の「銀河に抱かれて」にちなみ、プラネタリウムで凱旋公演を行いたいというたっての希望がかなったものです。公演は2部構成で、第1部は同じく名誉観光親善大使の野村邦丸さん(ラジオパーソナリティ)との地元トークを交えた歌謡ショーでした。セーラー服!で登場したタブ純さんに、満員の客席からは戸惑い混じりのどよめきが起こりました。

出待ちのタブ純さん・・このシルエットは・・

しかし、邦丸さんとの爆笑トークに、差し挟まれる昭和歌謡の圧倒的な歌唱力で、会場は一気にタブ純ワールドに引き込まれます。

野村邦丸さん(左)との爆笑トーク

終盤には第17代観光親善大使の遠藤礼菜(あやな)さんも登場し、ステージに花を添えてくれました。

第17代相模原市観光親善大使の遠藤礼菜さん(中央)

休憩を挟んだ第2部は、バイオリンとパーカッション、そしてタブ純さんのギターの生演奏によるライブ。

第2部は3人編成によるライブ

「夜空」「星空」をキーワードにした新旧の歌謡曲、そしてプラネタリウムドームに映される星々とイメージ映像が、幻想的な世界を作り上げました。

プラネタリウムの星空の下で歌うのがタブ純さんの夢だったそう

夜の街並みの映像や、ふるさと相模原の映像も投影されました

幻想的な映像と、客席ではペンライトも

プログラムのラストには繊細な歌詞とメロディが美しいバラード曲「銀河に抱かれて」、そしてアンコールには「見上げてごらん夜の星を」で会場を一周。

アンコールでは会場を1周

終演後のお客様の笑顔がどことなく優しげで、素敵な夏の夜を過ごせた満足感にあふれていました。

遠藤礼菜さんとタブ純さん はやぶさ実物大模型の前で

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