「砂を顕微鏡で見てみよう」準備作業

今週の日曜日と本日,ボランティアグループの相模原地質研究会の協力で,1月24日に開催のイベント「砂を顕微鏡で見てみよう」の準備作業を行いました.

既製のプラスチックケースに鉱物岩石用のスライドグラスを用いて細工をし,砂を顕微鏡で観察するためのケースを作成しました.

「砂を顕微鏡で見てみよう」は1月24日(日)に開催します.

日本各地の砂を顕微鏡で観察することができます。星砂を見ることもできます.日本の砂だけでなく,サハラ砂漠の砂や南極の砂も見ることができます.

時間:午前10時から午後4時まで

場所:相模原市立博物館2階 実習実験室

参加費:無料.どなたでもご参加いただけます.

ご希望の方は直接,会場へお越しください.

(地質担当学芸員 河尻)

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大寒の雪形

今日は二十四節気の大寒(だいかん)です。節気にふさわしくぴりりと冷たい朝、相模川の河原へカワラノギクの種子を採りに行ってきました。と、その前によく晴れて空気も澄んでいたので、丹沢の雪形の見える場所へ行って撮影してみました。

右のピークが蛭ヶ岳(1673m)です。その左側、鬼ヶ岩の頭付近の北面に白く出ているのが丹沢の雪形「駆け上がる白馬」です。左上に向かって白馬が駆け上がるように見えるでしょうか。北アルプスなどで見られる雪形の多くが雪のついていない面が抜ける「ネガ」であるのに対して、丹沢のこの雪形は雪がついている面が浮かび上がる「ポジ」です。そのしかけは伐採地という味気ないものではあるのですが、それでも美しい雪形です。
さて、カワラノギクのタネは・・

ぼんぼりのような果実の綿毛がたくさんできていました。タネを採るのは、春に苗を育てるためと、遺伝資源としての継代保存のためです。
まわりで冬鳥がたくさん飛び回っていました。中でも突出してたくさん見られたのがカシラダカです。

ヨシ原やオギ原に大きな群れが入っていて、ざっと見渡す中に数百羽、数十羽単位であちこち動き回っていたので、周辺の群を合わせるとおそらく1000羽近くはいたと思われます。これほど大きな群れは珍しい!
カシラダカに圧倒されつつ、ジョウビタキなどほかの冬鳥も静かに冬越しをしていました。

これから冬鳥もダイナミックに動き出しそうな雰囲気を感じ取りました。バードウォッチングの楽しい季節が続きます。
(生物担当学芸員 秋山)

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澄んだ空

冬晴れの一日、並雲が上空の強い風に乗ってめまぐるしく動き、一日中見事に澄んだ青空が広がりました。

夕刻、丹沢山塊に落日。

反対側の空には半月と天体観測ドームとJAXA。

外に出たくてうずうずしっぱなしの、でも会議やら事務仕事やらで終わってしまった一日でした。
(生物担当学芸員 秋山)

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雪かきフルスロットル

雪と雨の一日が明けて、今朝はあちらこちらに氷のきしむ音が響いていました。お隣の樹林地も青い影がきれいに伸びています。

昨日が休館日だったため、博物館では雪かきが今日の朝イチ仕事でした。

しかも今は学校などの団体利用がピークのシーズンです。大型バスの出入りが多いため、9時半のオープンに間に合わせようととにかく大型車駐車場を職員総出で雪かきします。
明日の筋肉痛や腰痛のことはとりあえず考えないようにしながらせっせとかいたので、なんとか間に合いました!

予定の時間どおりに無事、団体のお客様をお迎えできました!

さて、職員は一息つく間もなく、こんどはすぐにバックヤードの点検です。積雪の被害は思わぬ箇所に出ることがあります。
ひととおりの持ち場を見回って机に戻ったら、なんだかどっと疲れが出てきました。多雪地のご苦労をしばし考えながら一休みして仕事に戻りました。
(生物担当学芸員 秋山)

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JAXAでワクワクの説明会

今朝は予報どおりだったとはいえ、突然の大雪に驚きました。そんな中、博物館は月曜日なので休館でしたが、お向かいのJAXAでちょっとワクワクする説明会が開かれました。

「新展示施設に関する説明会」です。JAXA相模原キャンパスに新しい展示施設と実験施設が建設されることになり、関係者向けの説明会が行われたのです。
相模原市、近隣の市民のみなさん、展示映像関係の方など、JAXAの会議場にはコンディションの悪い中たくさんの関係者が集まりました。

博物館からも佐藤館長が新展示施設と博物館の連携についてプレゼンテーションしました。

まだ具体的な内容などは決まっていませんが、それだけに、会場からもそれぞれの立場から夢や希望が語られ、今後の展開に大いに期待が持てそうです。
オープンは平成29年度の予定です。博物館の役割、機能を生かしてガッチリ連携していきたいと思います。
(生物担当学芸員 秋山)

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今日もチャレンジ体験、紙芝居!

今日は学習資料展の関連イベントである「チャレンジ体験コーナー」開設日でした。博物館のさまざまな教育普及事業を手がけるボランティアの市民学芸員のみなさんが企画、運営するイベントです。定番となっている紙芝居も

お子さんたちの集中ぶりを見ると、紙芝居というメディアのパワーを感じます。

身近な材料で楽しめる昔ながらの遊びや石臼ひきなど、いろいろなコーナーが容易されています。昨秋、実りの良かったどんぐりを使ったやじろべえもお目見えしています(ご好評いただき今回、材料が底をついてしまいましたが・・)。

学習資料展に合わせて10月から実施してきたチャレンジ体験コーナーも、残すところ1月31日(日)、2月14日(日)、28日(日)のあと3回です。まだ“体験”されていない方は、ぜひおいでください。時間は11時から16時半です。
(生物担当学芸員 秋山)

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鳥の剥製さわさわ

今日午後、開館20周年記念展のピンポイント展示解説として生物分野の解説を行いました。
動植物資料収蔵庫所蔵のフクロウの剥製にちなみ、展示ケースよりもっと間近に見られるよう収蔵庫から2点の剥製を運び出してきました。

展示されているフクロウと同じなかまのコミミズクと、タカのなかまのトビです。じっくりと見ていただいているのは足指や翼の羽。さらに虫めがねでその風切羽の外縁を見ていただきました。
バイオミメトリ(生物模倣技術)の代表例として紹介されることの多いフクロウ類のセレーション構造(ギザギザ構造)です。

下はトビの風切羽の外縁です。ギザギザはありません。

せっかくなので、ほかのいろいろな部位もさわってみます。嘴や爪の鋭さも実感。

フクロウ類の羽のやわらかさも手で確かめていただき、みなさん思わぬさわり心地に驚いていました。
標本の持つ情報量の多さを実感していただけたようです。
(生物担当学芸員 秋山)

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展示見学

秋から冬にかけて、平日の博物館はほぼ毎日、市内の小学校が見学に訪れます。今日は緑区から串川小、青野原小、青根小、津久井中央小、鳥屋小がプラネタリウムの観覧と展示の見学に訪れてくれました。
プラネタリウムの学習投影のあと、各学校ごとに展示見学です。学習指導員から常設展示の解説を受けているのは鳥屋小4年生のみなさん。

じつは鳥屋小4年生担任の本多先生は、博物館が設置している「学校と博物館の連携を進める研究会」の委員のお一人で、現在開催中の学習資料展の生物コーナーを一緒につくってくれました。その展示の前で、学芸員からも解説を受けます。

みなさん、博物館で昨夏に育てたカイコをお裾分けしてそだてていただいたので、カイコにはなじみがあります。それでもカイコに関するクイズパネルには知らないことがたくさんあったようで、興味深そうに見学してくれました。

一番遠い青野小はバスで片道1時間半以上かかるでしょうか。博物館から距離のある学校が多く、ふだん博物館を気軽に利用できるわけではありません。それだけに、みなさんとても熱心に学習してくれたようです。
(生物担当学芸員 秋山)

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霜の景色

今朝はぐっと冷え込んで寒い朝でした。博物館お隣の樹林地も、日が当たる前の場所は一面白く、霜の薄化粧をしていました。

霜柱も立っていました。

天気予報などで紹介される「初霜」は各地の気象台の観測場所を基準にしているので、狭い地域の初霜とはズレることがあります。今季、東京では1月8日に観測されました(例年、東京では12月20日前後)。でも、博物館のまわりの地面がこれほどはっきりと霜に被われたのはこの冬初めてではないでしょうか。博物館のまわりの初霜と言えるかもしれません。

霜は、気温が低ければ必ず降りるものではありません。空気中の水蒸気(気体)が地面の土や落ち葉などに触れて氷に昇華する現象なので、最低気温が4度以下になることは第一条件ですが、朝、風が無い状態になることも大切です。風で空気がかき混ぜられると昇華するのに足りる湿度が確保できないためです。

まあそんなことはともかく、落ち葉がもう一度、渋くはかなく輝く霜の景色、美しいですね。
(生物担当学芸員 秋山)

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地面に咲く薔薇

この時期に博物館お隣の樹林地を歩いていると、地面に薔薇の花が咲いていることがあります。

もちろんこれは薔薇ではなくて、ほとんどは崩れてこんなふうに散らばっています。

正体は、松ぼっくり(松かさ=球果)でした。その親はこちらです。

ヒマラヤスギです。明治初期に園芸用に導入された木で、公園などにもよく植栽されています。スギと名前にありますが、松ぼっくりができることからもわかるように、マツのなかまです。
春先にはこんなかわいらしい芽生えがたくさん見られます(大きく育つことはありませんが)。

松ぼっくりが崩れて散らばったのは鱗片です。一枚を拾ってみたら、人の顔に見えなくもない・・

いろいろと楽しい木です。
(生物担当学芸員 秋山)

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