変形菌

博物館お隣の樹林を歩いていたら、遊歩道のロープを支えている木杭になにやら変なものがついています。

虎ロープを通す穴あたりにもじゃもじゃしたもの。

教科書などでもおなじみの変形菌、ムラサキホコリのようです。キノコでもなく、もちろん動物でも植物でもない生きもの。でも時にはアメーバ状に動き回り、最終的にはこのようなキノコとしか思えないような子実体をつくります。摩訶不思議な生きものですが、結構身近な場所で見られます。
(生物担当学芸員 秋山)

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「吉野宿ふじや」 暑さに負けず、盛りだくさんです!

博物館の関連施設、吉野宿ふじや(相模原市緑区吉野)では、ただいま3つの企画が進行中です。
「藤野の懐かしい写真」展はこれで3回目の開催、昔の暮らしを振り返り、未来への糧とする展示です。

「戦時中の体験記」展は藤野町婦人会連絡協議会が発行した同名の冊子から、藤野地域の方々の戦争体験を紹介したり、出征する兵士に贈られた寄書きを展示するなど、当時、身近にあった戦争の事を知るための展示となっています。

そして、今年もやってます、カイコの飼育。ちょっと特徴的なのは1齢幼虫と4〜5齢幼虫が同時に展示されている事。希望者は「まゆ玉人形」づくりも体験できます。
いずれもNPO法人「ふじの里山くらぶ」との協働事業で実現した事。市民パワーがなくては、これほど盛りだくさんの事はできません。

「藤野の懐かしい写真」展、「戦時中の体験記」展は10月31日(土)まで、カイコの飼育は8月30日(日)までです。
元は旅籠だった「ふじや」で、昔の人々の暮らしや想いに触れてみてはいかがでしょうか。(学芸班 木村)
吉野宿ふじやの詳細は こちら

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博物館実習3日目

今日は実習,3日目.共通実習の最終日です.

共通実習の中でも最も精神的に疲労すると言われている?展示解説の実践です.常設展示室から資料を1点選んで,3分間の展示解説をします.

まず,解説する資料を常設展示室で選びます.

午前中をかけて,文献を調べ,解説のシナリオをつくります.

午後からは,一人ずつ常設展示室で実習生や博物館の職員を前に,展示解説を行いました.身ぶりを交えたり,手を上げさせたりと,初めてとは思えないくらいです.



5年次研修の先生方も,同じように解説を行いました.話の導入や構成,聞き手を引きつける話術など,さすがです.我々学芸員も大変参考になりました.

最後に学芸員からまとめの講評を聞いて,本日の実習は終了.お疲れ様でした!

明日からはいよいろ,分野別の実習が始まります.日程も分野によって異なります.

(地質担当学芸員 河尻)

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新発見かも!?

2週間ほど前の写真。

なんの変哲もないナガコガネグモの幼体。
ん?しかし、円網の前に引かれた不規則な糸は何?これはジョロウグモの網の特徴だと、いつもお題目のように言っている「迷網(めいもう)」では?
気をつけて見ていたら、近くにもう1例ありました。

この事が書いてある図鑑や報告は、どうもないようです。
ひょっとして新発見?
いやいや、もうちょっと調べてみなくては…
ただ、これだけは確実に言えます。今まで「円網の前後に迷網がついていたら、それはジョロウグモ」と言っていたのが、100%正確ではなくなったということです。
たとえこれが既に知られていた事だとしても、自分の目で確かめた事は重みが違います。これだから観察はやめられません!(学芸班 木村)

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博物館実習2日目

今日は博物館実習の共通実習2日目です.
人文系資料および自然系資料の取扱い,パネル作成実習を行いました.

人文系資料の取扱いは,掛け軸と巻物の扱い方の実習です.担当学芸員から指導を受けながら実際に資料を取扱いました.

自然系資料の取扱いは,押し葉標本の作成です.担当学芸員とボランティアの相模原植物調査会の方から指導を受けました.

パネルの作成は,プリントアウトしたものを糊付きのスチレンボードに貼り,余分なところを切り取ります.今回の実習では館内や展示室内に掲示するものを作成しました.

ほとんど初めての経験なのと,学芸員が見ているので,チョット緊張していたようです.

明日は共通実習の最終日,展示解説の実践です.

(地質担当学芸員 河尻)

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Kid’sサマースクールin相模女子大

明日8月5日は南区の相模女子大でKid’sサマースクールが行われます。
博物館も1コーナー出展しています。

博物館と関わりの深い生きものカメラマン松橋利光さんのミニ写真展「にわのかいじゅうファイル」です。

昨年開催した写真展のトピック展示ですが、夏休みのお子さんたちにぴったりの内容です。このコーナーのように、申し込み不要で楽しめるブースもたくさんあるようです。
夏休みの宿題のネタ探しにいかがでしょうか!
(生物担当学芸員 秋山)

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博物館実習1日目

今年も博物館実習が始まりました。今年は16名の学生を受け入れました。

まずは3日間の共通実習です。受け入れ分野に関係無く、全員が同じ内容で実習を行います。この共通実習には、4名の5年次研修の学校の先生方も実習生と全く同じ内容で実習に取り組んでいただきます。
また、1日目だけは博物館で受け入れたインターンシップの学生さんも参加しました。

1日目の今日は講義と施設見学です。
まずは管理運営業務の概要の説明を受けた後、空調等のコントロール室、機械室を見学しました。

機械室等の見学の後、学芸業務の概要の講義を受けました。

午後からは、展示室を見学してから収蔵庫や整理作業室等のバックヤードを見学しました.

休憩を挟んで、プラネタリウム、天体観測室を見学しました。

天体観測室では実際に望遠鏡を覗いて昼間の星を見ました。

明日は資料の取り扱い実習です。

(地質担当学芸員 河尻)

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展示解説へようこそ!

今日は企画展「あれもこれも世界初!日本の太陽系探査」会場で、展示解説を開催しました。

13:30からと15:00からの2回開催だったのですが、友好都市である、中国の無錫市からのお客様もあり、実質3回の
ややヘビーなローテーションでした。

解説を担当したのは、外部から招いた講師の山田陽志郎さん。この展示の企画段階では当館の担当学芸員だった方なのて、内容を熟知しています(工学実験衛星衛星「ひてん」の説明では「確か中国の宇宙服にも同じ名前のものがありましたね」と、マメ知識も…初めて知りました…)。

こうして専門家の話が聞けるのは、展示解説ならでは。展示を見るだけではなく、ちょっと深い事が知りたい方、ぜひいらしてください。これからも8月に6回、9月に2回、開催日があります。(学芸班 木村)

会期中の関連イベントは こちらでご確認ください。

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セミが出そろってきました

通勤途中に博物館お隣の樹林地を歩きながら季節の移ろいを感じるのが日課です。
ここ数日で、急にセミのぬけがらが目立ってきました。

このぬけがらは比較的大きめ。色は茶色いので、アブラゼミかミンミンゼミです。触覚をクローズアップすると・・

付け根から3番目の節が目立って大きく長いので、アブラゼミです。
それにしても、博物館のまわりでは今年はアブラゼミが少なめです(それでもこうしてぬけがらはたくさんあるのでそれなりの数は発生しています)。ニイニイゼミもちょっと遅かったのですが、ヒグラシの鳴き始めが少し早く、アブラゼミがピークになる前にミンミンゼミの声が目立っています。さらに昨日の朝はツクツクボウシがの声を今年初めてききました。
毎年のように変化するこうした自然の動き、楽しいですね。
(生物担当学芸員 秋山)

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子ども鉱物教室1日目

今年も子ども鉱物教室を開催しました。

今日は1日目、ミョウバン結晶の育成開始です.
相模原地質研究会の皆さんにボランティアとしてお手伝いしていただきました.

まず、種結晶をエナメル線に結びつけます。種結晶が小さいので以外と難しいです。

種結晶をちょうど良い高さに調整して固定します.

高さの調整が終わったら、ミョウバンを熱湯で溶かして、飽和溶液をつくります.

飽和溶液が適温まで冷めてきたら,種結晶を入れます.

種結晶を入れてしばらくすると、結晶が成長し始めます.10〜20分もすれば目で見てはっきりと成長しているのがわかります。

2回目の来週は、大きくなった結晶を観察してから、鉱物の硬さ比べをします.

(地質担当学芸員 河尻)

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