久しぶり!のオナガグモ

同じ場所で観察していても、年によって見られる種が少しずつ違う、というのはよく経験する事ですが、このオナガグモは実に久しぶりです。通勤路で出会うのは2010年以来です。

オスの成体。このクモは数本の糸を張り、そこを伝って来る他のクモを捕食する事で知られています。

真っ直ぐ伸びると、とてもクモとは思えません。

ぐんにゃり曲がっているのは腹部。でべそのように出っ張ってるのは糸いぼです。

やっぱりこういう変な奴がいると、クモという生き物の多様性に触れた気がして、ちょっぴり嬉しくなります。(学芸班 木村)

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また撮り逃した!

毎年繰り返す愚かな叫びを今年も・・

博物館の前庭に、こんな涼しげな線状の葉と茎が伸びています。

栽培したことのある方ならすぐにわかるでしょう。オランダキジカクシです。
ん?聞いたことない?そうですね、そんな名前は図鑑でしか見ることはありません。
このあたりの茎のようすならどうでしょう。

そう、アスパラガスです。
毎年、芽生えの頃の「まさにアスパラガス!」という写真を撮ってやろうと、目立ってきたこの時期には思うのですが・・・
年を越すといつも忘れます。そのうちに花が咲き、赤い実がついて・・。なかなかかわいい果実なので、その頃また覚えていたら写真をアップします。
(生物担当学芸員 秋山)

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スキマからホタルブクロ

初夏から梅雨へと季節が進み、もう市内のゲンジボタルの名所はピークを過ぎています。
そんな中、今日出張から戻ってくる途中、博物館近くの歩道の植込みでこんな光景を見ました。

ホタルブクロの花が、クマザサの間からよいしょと顔を出しています。
もともと林床の茂みのちょっとした隙間でも咲くし、崩落した沢の斜面など、自然の裸地でも平然と咲く植物です。
でもなんだかこんな街中の植込みから顔を出していると、「よくがんばったねえ」と声をかけたくなりました。
(生物担当学芸員 秋山)

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職業体験(上溝南中2日目)

上溝南中学校の生徒さんの職業体験2日目です。
今日の午前中はプラネタリウム学習投映の対応、午後からは地層の剥ぎ取り標本の表面を木工用ボンドで固める作業を行ってもらいました。

まずは展示室で剥ぎ取り標本と関東ローム層について解説しました。

説明の後、実習実験室で作業を行いました。

木工用ボンドを水で薄く溶いて、刷毛で表面に塗っていきます。

数回繰り返して塗らなけらばなりませんが、時間の都合で、今日は一回だけ。またの機会に続きの作業をします。

剥ぎ取り標本の作業の後は、開催中のミニ企画展を見学しました。

(地質担当学芸員 河尻)

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職業体験(上溝南中1日目)

今週は市内の上溝南中学校から4名の生徒さんが職業体験に来ています。
午前中、プラネタリウムを鑑賞に来た幼稚園児の対応などして、午後は押し葉標本のマウント作業です。

ボランティアさんから手ほどきを受けます。今日は実験室で別の会議があった関係で、市民研での作業となりました。ちょっと手狭でしたが、手際よく進めてくれました。

ひととおり作業を終えた後、標本の収蔵状況を見せようと動植物資料収蔵庫を案内していたら、ちょっとした事件が・・
動植物資料収蔵庫は1階が植物、2階が動物なのです。話は植物標本についてなので、1階だけで済みます。でもいつも、2階もサービスとして見せてあげるのですが・・

なんと、本剥製が所狭しと置かれている状況に尻込みして、上がってこられません。結局、上がってきたのは1名だけいた女子生徒さんだけでした。3名の男子生徒は「いやちょっと、オレこういうの無理っ!!」。階段の途中で固まっています。ふつうは変わり映えのしない植物標本よりも、喜んで上がってきてあれこれ眺める生徒さんが多いのですが・・。おかげで楽しい写真が撮れてしまいました(もちろん、本人たちの了解を得て掲載しています)。
まあ確かに興味が無ければ気持ちのよい空間ではないのでしょう。ふだん、生きもの好きとのお付き合いが多いので、こういう感覚はとても新鮮です。こういう反応も少なからずあるということを頭に入れて、今後の普及事業に当たろうと思いました。
(生物担当学芸員 秋山)

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雨だけどにぎやかな日

今日は小雨の降る一日でしたが、地下の大会議室では「あかつきトークライブ」が開催され、展示室では二つの大学が実習で展示室などを見学、地質学講座もあったし、企画展の展示解説もあり、盛りだくさんの日でした。
しかも、なぜかプラネタリウムを見に来る方が多く(「ここ、プラネタリウムですか?!」と、駆け込んで来た人も…)、なんの変哲もない日曜日が賑やかな日になりました。

私自身は、午前中、大学生の対応をしていましたが、久しぶりに2時間喋り続けたら、声がかすれてしまいました。ああ、情けない。

地学巡検の学生のみなさん。天文展示室にて。

昼間の星…とはいかないお天気なので、40cm望遠鏡の主鏡を見てもらいました。

やっぱり今日みたいな小雨の日は、博物館日和なのか、それともどこかに紹介記事でも載ったのか…いずれにしても活気あふれる良い一日でした。ご来館いただいた皆様、ありがとうございました。(学芸班 木村)

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ミニ企画展展示解説と地質学講座最終日

今日は、特別展示室で現在開催中のミニ企画展「石のステンドグラス〜岩石の顕微鏡写真展~」の展示解説と地質学講座を行いました。地質学講座の受講者にも展示解説を聞いていただきました。

まずは偏光顕微鏡と偏光板の説明です。25cm四方の偏光板を2枚使って説明しました。

その後、展示した写真の中から数点選んで解説しました。

最後に薄片の作成過程を簡単に説明し、質問に答えて、解説終了。最後まで熱心に聞いていただきました。

地質学講座の受講者は展示解説終了後、実習実験室へ移動して講座のまとめをしました。今日が最終回です。相模川の川原の石について、おさらいをしました。

展示解説や地質学講座にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。また、お手伝いいただきました相模原地質研究会の皆様、大変お世話になりました。どうもありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

来週、6月28日はミニ企画展の最終日です。
また、実習実験室で「石を顕微鏡で見てみよう」も開催します。こちらは参加自由で、相模川の川原の石の薄片を偏光顕微鏡で観察できます。ぜひ、ご参加ください。

(地質担当学芸員 河尻)

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第18回 あかつきトークライブ

本日は、さがみはら宇宙の日「あかつきトークライブ」でした。
毎偶数月に、金星探査機「あかつき」チームの皆さんと一緒に、2015年12月7日に金星周回軌道再投入を目指すこととなった、「あかつき」について、そのミッションを振り返り、応援をする企画です。本日は、生憎の梅雨空でしたが、73名ものお客様がご参加くださいました。

今回は、「探査機の構造」をテーマに、JAXA宇宙科学研究所助教の奥泉信克先生に講演いただきました。
演題のとおり、あかつきの「構造」に主眼を置き、「構体の組み立て」、「あかつき構造系開発の主な流れ」、「振動、音響、質量特性試験」等の話しを中心に、2010年5月の打ち上げに至るまでのお話をいただきました。

講演が終わり、実習へ移る前に、参加者の方の写真撮影です。
 
実習では、用意された紙を使い、お話しの中でも出てきた、「ハニカムコア」を作成しました。「ハニカムコア」とは、「蜂の巣のような六角形や、その他同一の立体図形(セル)を隙間なく並べた構造体」を意味し、軽量、高強度、高剛性、表面積が広い、衝撃吸収性が高い、整流作用や断熱性能があるなど、優れた性質をもっていますが、なかなか実際に作るのは難しそうです。先生が持参された「本物」を見つつ、皆さん熱心に作業されていました。また、完成品にいろいろな物を載せ、その性能の確認?を試みる光景も見受けられました。


実習終了後は、前回は、その後に講演会が入っていた関係で、こちらではできませんでしたが、先生を交えての昼食をお楽しみいただきました。

来月は、JAXA連携企画展の開催2日目の7月12日(日)午後2時30分から、大会議室で、JAXA宇宙科学研究所助教の春山純一先生を講師にお迎えし、「月探査機SELENE(かぐや)がみたもの-日本の月探査の成果、そして今後の月探査計画-」と題し、講演会を開催する予定です。定員200名、当日受付、先着順、参加費無料ですので、是非ご参加下さい。みなさまのお越しをお待ちしております。

(学芸班 有田)

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さがみはら環境まつり

今日はミウィ橋本で「さがみはら環境まつり」が行われました。
博物館からは生物担当の秋山が参加。著書「ときめき昆虫学」でたくさんの潜在的な生きもの屋の「虫スイッチ」を押し続けているメレ山メレ子さんのトークショーにご一緒させていただきました。

知的なふつうのOLといった風情のメレ子さん、それもそのはずで、平日は本当にふつうの会社員です。そんなメレ子さんがどのように虫にはまっていったのか、メレ子さんから見た虫好き、生きもの好きの世界の楽しさ、不思議さなどが語られます。

その後、秋山の虫スイッチが押された状態でトークをバトンタッチ。実物の生きたカイコを会場に回しながら、カイコの授業の冒頭を体験していただいたり、農業としてカイコを育てることの意味、そして野生のクワコとの相違などについてお話しました。そして最後はトークセッション。秋山とメレ子さんでさらに虫屋話を展開しました。
きてれつな虫屋の生態を通して(?)生きものを見つめ、追いかける楽しさが伝わったかな、と思います。
たくさんのプログラムが目白押しの中、この日の虫イベントその2は「クワガタ忍者ショー」です。

アイドル垣原綾乃さんの司会で、クワガタの森を守るためのクイズあり、クワガタ忍者体操ありの楽しいショーに、会場の子どもたちは大喜びでした。
今年も環境まつりは盛況の中、終了しました。
(生物担当学芸員 秋山)

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明日の出演者

あれ?もう繭になったはずなのに・・

そうです。また小さなカイコを育てています。これは、今年第2期の蚕種提供で小学校へお渡ししたものの予備飼育です。学校の乾燥した校舎内では、どうしても小さいうちに死んでしまうカイコがいます。そうした場合に補充できるよう、博物館でも並行して育てています。現在、3齢の眠に入っています。

で、このカイコさんたちですが、明日の「さがみはら環境まつり」(ミウィ橋本5F、10時半~)の出演者でもあります!
メレ山メレ子さんのトークショーの際、メレ山さんの「ときめき昆虫学」の表紙がカイコの成虫であるのと、私の方の話題の中心がカイコであるため、実物をお持ちしようと思っています。
カイコさんたち、心の準備はできているかな?
(できてるわけないだろっ!それどころじゃないね!と心のつぶやきがきこえてきました)
(生物担当学芸員 秋山)

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