ARTSATの先生が来館!

ゴールデンウイークも今日を含めてあと2日となりましたが、連休後半というのは来館者が多くなる傾向があります。
当館のプラネタリウムも朝から親子連れを中心にたくさんの方がご覧になりました。
そして今日は思わぬお客様が…
現在投影中のオリジナル番組「深宇宙彫刻DESPATCH(デスパッチ)~宇宙に飛び出した芸術作品」にご協力いただき、番組に出演もしている多摩美術大学教授の久保田晃弘先生が、番組を見にいらっしゃいました。
「DESPATCH」は芸術衛星の名前で、「はやぶさ2」の相乗り衛星として、昨年12月に打ち上げられたものです。久保田先生は「ARTSAT:衛星芸術プロジェクト」のプロジェクトリーダーで、以前にも「INVADER」という衛星を成功させています。

現在展示中の「DESPATCH」プロトタイプの前で記念撮影をさせていただきました。
このプロトタイプ、振動試験や空気銃による衝撃試験などを経験したいわば「本物」。
こうして展示に使えれば良い、という考えで保存してあるのだそうです。今日は偶然天文関係の活動をされている他の方もプラネタリウムを訪れていて、会話がはずみます。質問をすればいくらでも答えて下さるので、ああ、こんなに説明していただけるなら、ちゃんと機会を用意しておけばよかった…と後悔することしきり。

あまり詳しく書くと番組が面白くなくなってしまうので、衛星の紹介はこの辺にしておきますが、皆さんもぜひ「本物」の芸術衛星を見て、それがどんなプロジェクトなのか、プラネタリウム番組で確認してみてください。番組は5月31日(日)までです!(学芸班 木村)
投影スケジュールはこちら

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でっかく開きました!

今年もこの大きな花の季節がやってきました。
カザグルマ(キンポウゲ科)です。

クレマチスの原種の一つとして相模原にもなじみの深い植物ですが、今や絶滅危惧種。県内では横浜の1カ所と、相模原市内に数カ所の自生地が残るのみです。博物館では市内の株から挿し木で増やした株があり、毎年GWの頃咲きます。中庭の株はこれから2週間近く花が楽しめます。
ふと、ヘンな形に開いている花があるなと思って見てみると・・。

あーっ!なにかが食べてる!

はらぺこイモムシでした。
うーん、とろうかどうか迷いましたが、とりあえずは写真。あんまり喰いまくっていたらあとで駆除します。
甘いかな~。
(生物担当学芸員 秋山)

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長すぎない?

GWも最盛期を迎え、近所のサーカス音が賑やかにきこえています。博物館は通常開館しています!
お隣の樹林地のミズキが満開です。

ふと足下で、ふわふわと何か線のようなものが飛んでいます。葉の上にとまったところをぱちり。

なんだか触覚が長すぎない??
どうやら蛾のなかまのようです。

ヒゲナガガのなかまかな。図鑑で調べると、クロハネシロヒゲナガかも。
不条理なほど長い触覚にしばし見とれてしまいました。
(生物担当学芸員 秋山)

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楽園再訪

今日は連休の合間の平日。五月晴れの清々しい空にも誘われて、緑区某所の楽園(と勝手に呼んでいる場所)へ行ってきました。目的は、これです。

オキナグサの種子を採るためです。県内ではわずかな自生地しか残っていない絶滅危惧種です。遺伝資源の保護と研究のため、楽園の地主さんの許可を得て実った種子をいただいてきました。夏日が続いているせいか、コアオハナムグリがツツジの花に群がっていました。

オキナグサの自生地のお隣、スギ林の縁には楽園の楽園たるゆえん、ある植物の群落があります。咲いているかな・・と坂を上がって目の前に広がった光景に言葉が出ませんでした。

ざっと100株はあろうかというクマガイソウの群落です。ちょうど満開でした。
どう見ても重たすぎでしょう!と言いたくなるような大きな花です。

花に見とれていると、地主さんがヨッコラショと登ってこられました。後ろのモウソウチクの竹やぶで黙ってザクザク…小気味よい音がすると思っていたら、足下にボテッと何かが飛んできました。
「よかったら持っていきな」

ありがたくありがたく頂戴しました。あたたかな心の触れあいとともに季節を感じられる幸せを噛みしめました。
(生物担当学芸員 秋山)

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本日は休館日ですが、黒と白と色について

本日4月30日、相模原市立博物館は休館日(祝日の翌平日)ですのでお間違えのないようお願いします!
というお知らせだけでは芸が無いので・・。昨日、用事で相模川の河原にいると、目の前をせわしなく小鳥が行き来しています。

セグロセキレイです。この写真ではあまりわかりませんが、名前の通り背中が黒い。
直後、別のセキレイが飛んできました。

こんどはハクセキレイです。
あれ?名前はハク(白)なのに、あんまり白くありません。セグロセキレイとよく似ています。何がハクなのかというと、あえて言えば顔が白いということでしょうか。
ハクセキレイは羽色に個体差の大きい鳥で、別の個体が飛んだところの写真です。

まあ、ハクセキレイという名も納得できる感じもします。
そもそも生きものの名前って人間が便宜的に付けているから、結構適当なのかな・・?

アオサギです。ぜんぜん青くない。あえて言えば、青灰色というところでしょうか。ただし、やまと言葉では「あお」は白から黒にかけて広く寒色系の色全体を指すようなので、間違いではありません。むしろ、正確に色を表していると言えるでしょう。
そういえばアオダイショウも青くなくて、むしろ黄緑がかった灰色です。(抵抗のある方が多いと思うので、胴体のウロコだけの写真です)

これもおかしくありません。古語で青色は黄色味の入った萌葱(もえぎ)色を指す高貴な色名です。
あれ?結構正確に名前が付けられていますね。むしろ色の認識や定義が時代によって変化しているのかもしれません。
(生物担当学芸員 秋山)

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今年も出ました!マネキグモ

毎年恒例になりつつあり、少々マンネリ気味で申し訳ないのですが、今年も通勤路のいつもの辺りにマネキグモが出現しました。

何度見ても見事な擬態です。第1脚の先など、木の芽にしか見えません。
この姿見てもらいたくて紹介するのですが、考えてみたら毎年変わらずこの場所で繁殖しているという事ですから、マンネリどころか、すごい事なのかも知れませんね。(学芸班)

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大忙し

お隣の樹林地を歩くと、足下がカサコソカサコソ。先日の「生きもの大好き!ミニサロン」でも登場してくれて大人気だったニホンカナヘビの歩く音です。ちょっと杭の上に出てきたところをパチリ。

今、暖かくなって本格的な活動がはじまって・・何より恋の季節です。いかにして子孫を残すか。恋の季節とは言っても、ロマンティックとはかけ離れた命がけの攻防が地面の上で行われているようです!
(生物担当学芸員 秋山)

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ツクネグモじゃん!

昨日通勤途上で撮った写真を整理していたら「なんだこれ?」というのがありました。

面白半分に、体長1-2mmほどのクモを撮ったもので「どうせ幼体だから種類は分からないし、どれくらい撮れるか試しただけの写真」のはずが、どうも形が妙。
さらに数枚たどっていくと…

あれ?これツクネグモじゃん!
ご覧のとおりごつごつしたような変わった形のクモで、その生態も一本だけの糸を垂直に張って獲物を待つという一風変わったもの。名前の由来はその一見不定形な外見から。
ただし、体長がメス1.8-2.2mm、オス1.5-1.7mmですから、ずいぶんちっちゃい「つくね」です。腹の足しにはなりそうにありません。
写真のとおり糸を横に張って移動中の姿だったし、湿った林にいるというイメージがあったので、まさかこんなところにいるとは思いませんでした。「採集しておけばよかった~」と後悔しています。(学芸班 木村)

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初回から脱線ばかりのミニサロン

前の投稿で予告したとおり、今日は「生きもの大好き!ミニサロン」の記念すべき第一回を行いました。
今回は先月までやっていたミニ観察会とほぼ同じで、野外の観察会です。今日のテーマは春の花でしたが、これまた先月までと同じく、内容は脱線の連続です。博物館のエビネを見た後、クワの花を観察していて見つけた泡泡・・

そこから出てきたアワフキムシの幼虫を観察。テールランプのようなおしりの赤色にみなさんから歓声が上がりました。
そして、フデリンドウを見ようと入った樹林ではニホンカナヘビが!これをつかまえない手はありません。

脇の下を持つとおとなしくなりますよ、と言いながら参加者のお母さんに持っていただいたら、いきなり指をがぶり!
痛くはないので笑ってすみました。こんな感じで用意したネタ以外のものばかりで盛り上がりましたが、ノリのよいお子さんたちと楽しく観察できました。最後に、次回の予告・・

次回は5月23日(土)12時からです。なんと特別ゲストとして、クモの専門家がミニレクチャーをしてくれます。このブログでもK学芸員から紹介されているアオオニグモを観察して終了となりました。
(生物担当学芸員 秋山)

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生きもの大好き!ミニサロン始まります!

今日は第1回の「生きもの大好き!ミニサロン」を行います!テーマは「春の花をたくさん見よう!」です。昨年度まで「博物館のまわりのミニ観察会」という名で実施してきた観察会をリニューアルし、月によっては室内でミニレクチャーをしたり、机上での観察をしたりと、よりバラエティに富んだ内容で実施していきます。
今日はこんな花も!

博物館の中庭で咲き始めたエビネや、おとなりの樹林地で満開のフデリンドウなど春の花をたくさん観察します。
12時から30分間という短い時間ですのでお気軽にご参加ください。
(生物担当学芸員 秋山)

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