カザグルマが開花・・・したのですが

先日のこのブログで、中庭のカザグルマが開花したらお知らせしますと書いたのですが・・確かに開花はしました。

カザグルマの花(中庭)

ただ、つるがうまく近くの樹木に絡みつかず、地面に近いを這っていたため、低い位置に咲きました。そうした花はかなりの確率で、咲いたと同時に虫食いだらけになってしまいます。つぼみのうちから穴を開けて食べてしまうイモムシもいるのですが、上の写真を撮影した時、ちょうど花の上にダンゴムシが乗っていました。ダンゴムシは基本的に湿り気のある地面を好むので、こんな花の上に乗っかっている理由は一つしかありません。

花の上のダンゴムシ 雄しべの先端をもぐもぐ食べているように見えます

雄しべの先端をもぐもぐと食べているようでした。カザグルマはキンポウゲ科の植物で、この仲間の多くが花弁を持ちません。カザグルマも、白く花弁のように見えるのは萼です。この萼が穴だらけなのもダンゴムシのしわざかどうかはわかりません。しかし、地面に近いところに咲くとこうなりやすいところから、ダンゴムシの食べ痕であることが疑われます。引き続き、観察を続けたいと思います。
系統保存のために博物館の公用車駐車場脇で栽培している株は、きれいに咲いています。

公用車駐車場脇で咲いたカザグルマ

中庭の株も、少し高い位置につるを伸ばせるよう、花が咲き終わったらつるを調整しようと思います。
(生物担当学芸員)

 

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【市民学芸員かわら版】麻布大学いのちの博物館出張展示、好評のうちに終了しました。

先週金曜日、2月1日から麻布大学いのちの博物館で開催していた「市民学芸員かわら版」バックナンバー展の会期が終了したため、この展示を担当する当館ボランティア「市民学芸員」の情報発信チームメンバーとともに撤収作業を行いました。

展示会期中の様子

手際よくパネルを外し、設営時以上にスピーディな作業で撤収が完了しました。少し名残り惜しい気持ちにもなります。

ペンチで丁寧にピンを外していきます。

この展示は年度をまたいで開催しましたが、昨年度中だけで1,000人近くの観覧者の方にご覧いただけたようです。また、4月は大学の入学シーズンということで、新入生をはじめとする多くの学生の皆さんにも展示を楽しんでいただけたとのことでした。

普段の「市民学芸員かわら版」は最新号のみ館内に掲示しているため、情報発信チーム力作のバックナンバーを一挙に展示する機会を得られ、改めてたくさんの方にご覧いただけたことを嬉しく思います。

撤収に参加した市民学芸員情報発信チームのメンバー。お疲れさまでした。

先日、最新号「潤水都市さがみはらPart3 魅力あふれる相模湖」を発行したばかりではありますが、情報発信チームでは早くも次号のテーマについて鋭意検討中です。
今後の「市民学芸員かわら版」も、ぜひご注目ください!

(歴史担当学芸員)

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カラフルなスズメガたち

博物館の最寄り駅のエスカレーターで、手すりの土台に綺麗な蛾がとまっているのを発見しました。
すかさず手で掬い上げたところおとなしく手のひらに乗ってくれたので、自宅で撮影に協力してもらいました。

ベニスズメ

ベニスズメという、黄土色とピンク色のコントラストがとても鮮やかな、美しい蛾です。
脚は白っぽく、まるで白い手袋をしているようです。

それから数日後の出勤中、今度は綺麗な緑色の蛾を見つけました。
こちらはウンモンスズメという種で、抹茶ラテを混ぜたような模様が特徴です。
この蛾の脚はピンクで、こちらもとてもおしゃれです。

ウンモンスズメ

この個体の観察を終え歩き始めると、なんと同じ壁にもう1頭、ウンモンスズメがとまっていました。

2匹目のウンモンスズメ

 

そして、3匹目!?と思いきや、今度は街路樹のケヤキの葉でした。

引っかかったケヤキの葉

ウンモンスズメの翅(はね)の緑色は、植物の葉の色に似せているのかもしれませんね。

ウンモンスズメの幼虫はケヤキの葉も食べることが知られています。
今回発見した2頭も、おそらく街路樹のケヤキを食べて成長したのだと思われます。

ピンク色のベニスズメと緑色のウンモンスズメは、おなじスズメガ科というグループの蛾です。
スズメガのなかまには毒をもつものはおらず、夜行性なので昼間はじっとしています。街中で見かけたらぜひじっくりと観察してみてください。
大きな目をしていてチャーミングですよ。
(動物担当学芸員)

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道ばたの花畑

大型連休に入り、博物館も連日多くの来館者で賑わっています。
そんな中、通勤途中などに見かける道ばたの雑草も花盛りとなっています。よく目立つのはブタナです。

ブタナ

タンポポと間違えられることが多いのですが、花が咲く茎が二股に分かれるのが特徴です(タンポポは必ず1本の茎に1つの花です)。
ゲンノショウコに近い仲間のアメリカフウロも小さな花をたくさん咲かせています。

アメリカフウロ

花というと目立つ花弁のものばかりではありません。踏みつけに強い草の代名詞、オオバコも花盛り。

オオバコ

さらに、造形がかわいらしいイネ科のコバンソウも。

コバンソウ

パカッと口を開けたようなカラスムギも今が開花期。

カラスムギ

植込みなどの雑草も数週間ごとに花が入れ替わって、よく観察するととても楽しいです。
(生物担当学芸員)

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外来の寄生植物と、在来の絶滅危惧種

4月26日、博物館のお隣の樹林地でヤセウツボが開花していました。

ヤセウツボ

この何年か、同じ場所で毎年咲いているのですが、この植物は地中海沿岸原産で外来の寄生植物です。マメ科の植物などに寄生し、明治期に牧草としてヨーロッパから輸入されたシロツメクサやムラサキツメクサなどに混入してやってきたのではないかと言われています。花はアップで見るとなかなかきれいなのですが、寄生植物だけに緑の葉を持たないせいか、なんだかアンバランスですね。

ヤセウツボの花のアップ

こちらは公用車の駐車場脇で栽培している、絶滅危惧種のカザグルマが開花しかけているところです。

開花しかけているカザグルマ こちらは在来の絶滅危惧種です

毎年大型連休のころに開花するこの花は、博物館の中庭にも植栽しています。今年、そちらの株はまだ咲いていないのですが、連休の中頃には開花しそうです。県内でも自生地がごくわずかしかない植物なので、開花したら館内から見える場所に掲示を出す予定です。
(生物担当学芸員)

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ランが花盛り

博物館は今、ランの仲間が花盛りです。中庭に植栽された野生ランの一種、エビネが盛大に咲いています。

エビネ

以前は数株だけだったのですが、花が咲いた後、花径を引き抜いたり、冬場に葉に光が当たるように手入れをしていたら株が増え、円を描くように広がって咲くようになりました。花を拡大して見ると“雑木林の女王”の風格ですね。

エビネの花

さらに、向かい側の小さな中庭にはこんなランが咲いています。カヤランです。

カヤラン

昨年の台風の後に緑区のある林道に落ちてたという株を譲り受けたので、中庭に植えてみました。植えると言っても、カヤランは着生ランなので、樹木の幹に、水苔(みずごけ)と一緒にしばりつけておいただけです。そのうちの1株が開花しました。大きさは1cmに満たない小さな花ですが、しっかりとランの顔をしています。
さらに、こちらは一般の方が入れないお隣の樹林地のエリアなのですが、キンランが開花しました。

キンラン

5年ほどまえから急に咲くようになったのですが、これはおそらく、周辺のミズキが何本も枯れて林床まで日の光が届くようになったことで、眠っていた株が覚醒して開花するようになったのだと思われます。

キンランの花

春から初夏へと移り変わる、華やかな季節となりました。
(生物担当学芸員)

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エナガのおしくらまんじゅう

エナガはいま、子育てのまっさかりです。4月21日、相模川の河川敷の樹林では、巣立ったヒナを連れた家族群が慌ただしく飛び回っていました。ヒナは親鳥ほどではないものの、いっちょまえに尾が長いのですが、顔つきは幼いですね。

エナガの巣立ちビナ

巣立ちビナは、あちこち動き回りながら親鳥から餌をもらうのですが、数十分も動いていると疲れるのか、ヒナ同士集まって休みます。その際、ピタッと体をくっつけ合います。

3羽でくっつきあう巣立ちビナ

野鳥の多くは、ひとたび巣立ってしまうとこうして体をくっつけ合うことはしません。しかしエナガは巣内でぎゅうぎゅうになっていたころの名残なのか、巣立って1週間ほどはこのようにくっつきあいます。この様子は「おしくらまんじゅう」とか「エナガ団子」などと呼ばれ、バードウォッチャーが見たいシーンの一つです。
そして、人間のおしくらまんじゅうは外側から押し合って、内側が押し出されることが多いのですが、エナガの場合は内側に強引に入りたがります。

強引に内側へ入ろうとしています

休んでいるのか遊んでいるのかわかりませんが、こんな押し合いへし合いの最中も目をつむって眠っているヒナもいます。

この時は、5分ほど団子になってからまた散り散りになって飛び回り始めました

この群は数えてみたら、14羽のヒナがいました。そして、餌を与えている成鳥が少なくとも4羽。エナガを含めて多くの野鳥が、繁殖に失敗したつがいや、早く生まれた兄弟が子育てを手伝うことがあり、これをヘルパーと呼んでいます。
この群も、近くで外敵に巣を落とされるなどして繁殖に失敗したつがいが加わっていたものと思われます。
(生物担当学芸員)

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生きものミニサロン「タンポポの種類を調べてみよう」を実施しました!

4月20日、毎月恒例の生きものミニサロンを実施しました。今回のテーマは「タンポポの種類を調べてみよう」です。博物館お隣の樹林地に分布しているカントウタンポポと、博物館の駐車場などに多い、外来種とカントウタンポポの雑種の違いを観察しました。どうやって観察するかというと、外見の違いよりも確実な、花粉の観察です。まずは新緑が清々しい駐車場に出て、花から花粉を採集しました。

サポートスタッフが花粉の採集方法を説明しています

採集の仕方は簡単!セロハンテープを花の表面へ付けるだけ・・

誰でもできる花粉の採集方法!

それを、顕微鏡で観察しやすいように切った板ダンボールに貼り付けます。顕微鏡で観察するための穴を中央に開けてあります。

中央に穴を開けたダンボールに張り付けたところ

肉眼でも、花粉がびっしりついているのがわかります。

花粉がびっしり!

これを、博物館内の実習・実験室へ持ち込んで、実際に顕微鏡で観察します。

顕微鏡で見ると、意外とわかりやすい!

顕微鏡で見ると、たくさんの花粉の色や大きさが揃っているもの(樹林地内で採集したもの)と、色や大きさが不揃いなものが(駐車場)がありました。

いろいろな倍率で観察

粒ぞろいの方がカントウタンポポで、不揃いの方が雑種のタンポポです。

カントウタンポポの花粉

雑種の花粉

近接した場所に種類の違うタンポポがあったことを自分の目で確かめられたことが新鮮だったようで、スマホで顕微鏡の画像を撮影している参加者もいました。
次回は5月18日(土)12時から実施します。お楽しみに!
(生物担当学芸員)

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令和6年度、市民学芸員始動!

4月17日(水)、令和6年度初となる市民学芸員全体ミーティングを行いました。
当館では、複数のボランティア団体が各分野の専門性に基づく様々な活動を行っていますが、「市民学芸員」は博物館全体に関わるイベントや展示などを担っており、特定の分野に属さないボランティアとして日頃から博物館活動を盛り上げています。
今年4月以降、『市民学芸員かわら版』を担当する情報発信チームや、かるたチームによるれんげの里あらいそで開催中の出張ミニ展示など、個々のチーム活動はすでに進めていましたが、市民学芸員全体で顔を合わせるのはこの日が今年度初めてです。

今年度初対面のミーティング、参加者多数です。

「市民学芸員全体ミーティング」とは市民学芸員が毎月開催する定例会で、各チームの活動状況の報告やイベントに関する打ち合わせを行うなど、ボランティア活動を進めるうえで重要なミーティングです。この日は年度の初回とあって参加者が多く、確認すべき議題も盛りだくさんでした。

真剣にミーティングへ参加しています。

市民学芸員による毎年恒例の人気イベント、クイズラリー学習資料展についても企画検討中ですので、ブログをご覧の皆さまに楽しみなお知らせをいち早く届けられるよう、引き続き準備を進めてまいります。

ミーティング終了後は、当館特別展示室で現在開催中の企画展「第9回 わぉ!な生きものフォトコンテスト」ミニ企画展「STOP!クリハラリス 特定外来生物の分布拡大を止めるために」について、生物担当学芸員による展示解説会を実施しました。
今回の展示に合わせて初披露した迫力あるクマの剥製や、思わず「わぉ!」と声が出てしまうユニークな作品で毎年大人気の写真展、“かわいい”だけでは済まされない特定外来生物クリハラリスの分布拡大に警鐘を鳴らすミニ企画展の見どころを、展示の担当学芸員が力説しました。

市民学芸員に向けた展示解説会の始まりです。

お披露目展示のクマの剥製に興味津々…

さすが、日々の博物館活動で展示を観る目を養っている市民学芸員一同。展示解説後に鋭い質問が飛び交います。

クリハラリスが残す”フィールドサイン”とは?

令和6年度の市民学芸員活動についても、このブログでお知らせしていきたいと思います。どうぞお楽しみに!

(歴史担当学芸員)

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4月20日、生きものミニサロンやります!

今年度も毎月恒例の「生きものミニサロン」を実施します!
じつは、4月6日にも臨時で実施しましたが、基本的に第3土曜日に実施するので、今月は4月20日が定例日となります。
今回のテーマは、「タンポポの種類をしらべよう」です。

カントウタンポポ

博物館お隣の樹林地には、もともと日本にあった在来種のカントウタンポポがたくさん生育しています。でも、一歩、博物館の駐車場へ入ると、見た目はそっくりなのに、ちょっと違うタンポポが生育しています。実はこのタンポポ、カントウタンポポとセイヨウタンポポの雑種なのです。

雑種のタンポポ

外見からはわかりにくその違いを、なんと顕微鏡を使って確かめます。
ご希望の方は博物館エントランスへ直接お集りください(申込み不要)。
4月20日(土)12時~12時30分です。
5月以降の実施予定はこちらからご覧ください。
(生物担当学芸員)

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