地質調査日誌2/10 大根川、相模川

2月10日、晴れ。

今日は小田急線東海大学前駅の近くの大根川と厚木駅の近くの相模川へ、石器石材研究用の試料採集に行きました。昨年7月にも秦野市の水無川へ試料採取に行きましたが、石器に使われていた岩石とは違うようなので、再度採集に行きました。

大根川は両岸が護岸されていますが、河床に礫や砂が堆積している場所もあります。

目的は砂岩礫なのですが、見つからず。その代わり、縄文時代から古代までのいろいろな時代の土器のかけらを見つけました。出所が不明なので採集はしていません。

大根川では目的の砂岩が見つからなかったので、相模川へ移動しました。

よく晴れて良い天気なのですが、風が寒かったです。

河原におりて砂岩礫を探しました。

砂岩礫はたくさんあるのですが、どれでも良いという訳ではありません。調べようとしている石器と同じようなものは意外と少なく、なかなか見つかりませんでした。それでも4人で1時間ほど探して、10個ほどを採集することができました。採集した礫は、実験や顕微鏡観察を行います。結果は論文等で報告した後、紹介できればと思います。

(地質担当学芸員 河尻)

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雨が降る前に!勝坂で野鳥観察会

今日は市内南区の勝坂遺跡公園で「勝坂学ぼう!勝坂の野鳥観察」(文化財保護課主催)が行われました。
まずは公園管理棟で、勝坂の自然環境と冬に見られる野鳥についてお話し。

その後外へ出て、まずは双眼鏡の正しい使い方をみなさんと確認。ついでに、草地の上で採食するカワラヒワやツグミを観察。
野鳥観察会ですが、ぼこぼことたくさんあるモグラ塚も観察。

斜面林や谷戸の中を通り、モズやコゲラをじっくり観察。

森の中に入ると、上の方に鳥がいることが多いのでちょっと首が疲れそう。

その後、遺跡公園内を歩いていたら、ポツリポツリと雨が。もうゴールも間近だったので気にせず続行。すると、遠くの電柱の上にオオタカが!!ほんの一部の方しか見られませんでしたが、スターの登場に歓声があがりました。最後にエナガのかわいらしい姿も見られて終了。
寒い中でしたが、雨が本降りになる前に終わることができました。
(生物担当学芸員 秋山)

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Ingressファーストサタデー!

今日は神奈川工科大学白井研究室との協働事業で「春よ来い!相模原Ingress豆まき!」というイベントを開催しました。

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このブログでも何度か紹介したIngressというゲームの推奨イベントである、各月最初の土曜日に開催する初心者育成のための「ファースト・サタデー」に位置づけたものです。
とか言っても私には実のところよくわかりません。詳しい内容については「相模Ingresss 部」の報告に任せたいと思います。
今回、博物館も神奈川工科大白井研究室も忙しい中(なんと卒論執筆&発表と完全にカブった日程)、webでの呼び掛けに、有志の皆さんに集まっていただき、活躍していただきました。この皆さんの尽力がなければ、イベントは開催できなかっと思います。改めてお礼を申し上げます。
協働事業は今年度で終わるのですが、相模Ingress部はボランティア団体として博物館に関わってくださるようですし、これからもこういう先進的な、というか皆が関われるような活動を続けていければと思います。

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受付風景。

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ゲームをプレイしながら商店街を歩きます。

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鹿沼公園で交流戦。

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博物館で集計、表彰式。

今回、日本国内では7カ所で行われた「ファーストサタデー」。相模原のスコアは世界的にはどんなランキングだったのか気になります。

あれ?
すっかりゲームの話題になってしまいました。
実はこのゲーム、博物館の活動と連携すると非常に大きな可能性に満ちているのですが、詳しい話はまたいずれ。

今日は、知的好奇心にあふれた、たくさんの人たちと一緒に活動できた事がとにかく嬉しい一日でした。(学芸班 木村)

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あかつきトークライブ16 開催しました!

本日は、さがみはら宇宙の日「あかつきトークライブ」でした。
毎偶数月に、金星探査機「あかつき」チームの皆さんと一緒に、2015年12月7日に金星周回軌道再投入を目指すこととなった、「あかつき」について、そのミッションを振り返り、応援をする企画です。
本日は、天気に恵まれたこともあり、96名ものお客様がご参加くださいました。


本日の講師は、JAXA開発員の成田伸一郎さんです。「探査機の姿勢制御」というテーマを、ご自身の生い立ちから現在に至るまでの自己紹介を交え、面白おかしくお話しくださいました。「観測目的に応じた衛星の姿勢」等、内容的には非常に専門的な内容だったと思いますが、動画や工学と科学の分野による視点の相違等を交え、分かりやすく説明されました。また、被災地での講演のお話しや、失敗してもあきらめずに一歩一歩前進していく姿勢等、専門分野の第一線で活躍されている方の姿勢が、非常に印象に残りました。

講義の後は、実験コーナーが始まりますが、その前に、いつもの写真撮影です。今回も、こんなに大勢の方がご参加くださいました。

いよいよ、実験開始です。今日は、「自転車ホイールで角運動量保存の実験」と、       「2015あかつき&金星出没表作り」を実施しました。

角運動量保存の実験では、回転する台の上にのり、勢いよく回転した自転車ホイールの向きを傾けてみると、体もそちらの方向に回転していきます。子どもはもちろん、大人の参加者の方も、興味津々で体験し、楽しまれていました。

あかつき&金星出没表作りは、各々の出没時間を図示化し、その上にあかつきと金星のシールを張って、表を完成させます。こちらは、皆さん相互に相談したりしながら、表作りを楽しまれていました。

実験が一段落したところで昼食会です。今回はお弁当が届くのが若干遅れた関係で、いつもより短めになってしまいましたが、引き続き大勢の方が、参加されました。

あかつきトークライブは、今回で16回目をむかえました。次回は、4月19日(日)の10時から正午までの予定で、 あかつきのデータ処理系担当の山田隆弘さんを講師にむかえ、お話しいただく予定です。次回から、平成27年度となりますが、引き続き、多くの皆さんのご参加をお待ちしております。(天文担当 有田)

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「『塚』の考古学 ーなぜ人は土を盛ったのかー」開幕します!

 今年度の考古企画展「『塚』の考古学 ーなぜ人は土を盛ったのかー」が明日から開幕いたします。

 本日は開幕に向けてのラストスパート!

 ボランティアの方々にもお手伝いいただき、ほぼ完成いたしました。

 2月7日から3月29日まで、特別展示室で開催します。

 学習資料展と同時開催ですので昨年度よりもボリュームは少なめですが、”人がわざわざ土を盛って築造した”「塚」について、歴史学や民俗学も絡め、展示いたします。
 
 もちろん、毎年恒例の速報展示「さがみはら発掘最新情報」もありますよ!

 皆さんのご来館を心よりお待ちしております!

 (考古担当 正)

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動物いろいろ

今日はさがみはら動物標本クラブの活動日。あ、このクラブ名は、最近やっとついた名称です。一番新しい博物館のボランティアグループとして歩み始めました。その写真はちょっと生々しいのでやめておきます・・。
こんな活動の日だからかどうかわかりませんが、天文研究室から「タヌキが出てきているよ」との連絡が。写真を撮ってみました。

さらに、春の企画展の打ち合わせで昆虫造形作家の中島波樹さんがご来館。新作を見せてくれました。テイオウヒラタクワガタ!!すべて紙でできています!

さらに、その場でフェモラリスツヤクワガタのペーパークラフトをサクサクと製作!

すごいのは、ネガにあたる切り抜き跡。

才能ってすごいですね!
(生物担当学芸員 秋山)

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晴天

ただ単に晴れている、快晴!というだけなのですが・・。

だけど、写真を撮ってアップせずにはいられない朝の景色でした。
博物館の天体観測テラスから見た、丹沢山塊です。
(生物担当学芸員 秋山)

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硬質な真冬

今日は市内緑区の某所へ、カエルの繁殖状況を確認に行きました。
畑や林道の路面にはまだ雪がたっぷり。青空を反射して澄んだ青色に輝いていました。

渓流にはところどころに氷。透明感があります。

淵の静かな水面には、森がくっきりと映っています。

なんとなく、硬い色合いでピシッと身が引き締まる風景でした。もちろん、景色通りの寒さでしたが・・。
(生物担当学芸員 秋山)

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ながさき 戦争・原爆被災展撤収

今日は休館日でしたが、11月26日(水)から2月1日(日)まで開催していた「ながさき 戦争・原爆被災展」の撤収作業でした。

作業前。

作業中。

はい、できあがり。

数時間で、きれいさっぱりなくなりました。
今まで原爆の惨状を伝える写真や資料ががここに並んでいたのがウソのようです。
もちろん、ここにあったものの事は、決して忘れてはいけません。
実はこの展示が始まる前には「こんなに長期間やって、刺激が強すぎはしないだろうか」と、ちょっと心配したのですが、杞憂でした。
多くの方が「戦争はぜったいにいけない」という感想を残していってくれています。
平和を考えるための展示が、特に学習利用が多い次期にできた事を、今ではうれしく思っています。

この展示にあわせ、今年の学習資料展は「戦争と生活」がテーマですが、こちらは春休みまで会期を延長します。
原爆ほどのインパクトはありませんが、やはり戦争や平和について考える内容ですので、ぜひご覧ください。
(市民学芸員の皆さんの力作でもあります!)

さて、撤収の後にちょっぴり余裕があったので、帰る前に少しだけ望遠鏡操作の練習をしました。


望遠鏡の向こうに、上ってきたばかりの月が見えるのがわかりますか?

あたふたしないで済む休館日だから、こんなこともできるんだなあ、とちょっと複雑な気持ちになりました。(学芸班 木村)

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プラネタリウムでミニサプライズ!

今日はプラネタリウム番組「まだ見ぬ星をめざして『はやぶさ2』新たなる旅立ち」投影最終日。実際に「はやぶさ2」開発に関わった方がビデオ出演してメッセージを送るという内容で、自分の館の番組ながら「なかなかいい感じだ」と自画自賛していたのですが(私が作ったわけではありませんが)、残念ながらこれでとりあえず終了です。
ところが、最終回を迎えるにあたって、うれしい出来事が!

なんと、出演者のお一人であるJAXA開発員の細田聡史さんが、番組を見に来てくださいました。
「今まで怖くて見に来る勇気がでませんでした」とはご本人の談。

投影終了後にご挨拶をいただきました。

いやー、いいエンディングになったなー、と思っていたら、今日は宇宙ファンの皆さんも駆け付けてくれていて、エントランスで記念撮影大会になってしまいました。

番組を見た子ども達と一緒に。

ポスターの前で「同じポーズで立って!」のリクエスト。

こんな風に研究プロジェクトを紹介する事で、人が集まったり、子どもたちには楽しい思い出ができたり(ひょっとしてその中から将来、第一線で活躍する研究者が生まれるかも…)、という事があると、とても嬉しくなります。
博物館には「続編つくらないんですか?」という質問もいただきましたが、はい。どんな形になるかはわかりませんが、今後も継続して「はやぶさ2」や様々なプロジェクトを応援する企画を続けていくつもりです。どうぞよろしくお願いいたします。(学芸班 木村)

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