「はやぶさ2」パブリックビューイング!

今日は待ちに待った「はやぶさ2」の打ち上げの日。

プラネタリウムでパブリックビューイングを見ようと、整理券獲得のため、朝から列ができました。早い方は6時頃から来ていたそうです。

外は寒いので少し早めに開館して中に入って頂きましたが、開館前だというのに展示室の奥まで続く列になり、あっという間に配布終了。

テレビの取材。

JAXAが用意したステッカーと、宇宙ファンがつくった手旗。
この手旗は、プロジェクトチームにプレゼントした大漁旗と同じ絵柄だそうです。

プラネタリウム入場前の列。

いよいよパブリックビューイング開始!

おー、ロケット!

地下大会議室。授業で来ていた小学生たちもパブリックビューイング!。

エントランスでパブリックビューイング!。10秒前、誰からもなくカウントダウンが始まり、リフトオフと同時に拍手!

新登場!「はやぶさ」キャップ!!

というわけで平日とは思えない大盛況、あの「はやぶさ」の後継機である「はやぶさ2」、たくさんのファンに支えられた探査機の旅立ちにふさわしいイベントとなりました。

これからプロジェクト関係者の皆さんは、様々な難関を乗り越えていかなければならないのだなあ、と思うと気が遠くなるような、わくわくするような不思議な気持ちになります。
今日の私は、いつ画面が止まるかとひやひやしながらパソコンの周りをうろうろしていましたが、こんな苦労はかわいいものですね。
これから往復6年間の長旅、ぜひ無事にやり遂げて、元気に帰ってきて欲しいと思います。皆さん、これからも一緒に応援しましょう!(学芸班 木村)

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トウカエデの紅葉

このところ紅葉の写真ばっかりですが・・今日もまた紅葉です。
トウカエデは、その名前(トウは唐)のとおり、中国大陸原産のモミジのなかまです。公園などの植栽木としてよく植えられています。
その特徴は、この仲間としては大木になるということと、その紅葉の美しさです。博物館おとなりの樹林地でもこのとおり。

樹林内の遊歩道はトウカエデの落ち葉の絨毯が敷き詰められています。

さて、外来種のトウカエデがなぜお隣の樹林に?
それは、この敷地がもともと戦前の旧日本陸軍の施設跡であり、敗戦による米軍の接収後もしばらくは軍用地として使用されていた場所ということと関係があります。この樹林地は一見すると雑木林(薪炭の原料をとるために育成されたコナラやクヌギの林)のように見えるのですが、植生の面からちゃんと見ると、雑木林とは似ても似つかないことがわかります。端的に言えば、畑などが放置されたあとにできる林と同じ、ミズキを中心とした落葉広葉樹の二次林に混じって、当時植栽されていたものが残っている林ということになります。
その、トウカエデやヒマラヤスギといった植栽木は、今から半世紀前のキャンプ淵野辺を眺めていたことになります。どんなようすだったのか、言葉が通じるならぜひきいてみたいものです。
(生物担当学芸員 秋山)

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残されたオス

今朝の通勤途中、ジョロウグモの網にやけにちいさなクモがいるのを見かけました。

ジョロウグモのオスです。

通常、オスは雌の網の周辺部で交接のチャンスをうかがっているのですが、どうやら主のメスがどこかへ行ってしまったようです。

ジョロウグモの出現期は概ね12月中ごろくらいまでで、オスは割とは早くいなくなってしまうのですが、今年は寒さが厳しくなるのが遅いせいか、ぽつり、ぼつりとオスをみかけます。

急に冷え込んだ今朝、こんなオスの姿を見たら、とちょっとさびしくなりました。(学芸班 木村)

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12月3日(水)「はやぶさ2」打ち上げパブリックビューイング

今日は休館日。
昨日の昼過ぎまでは「『はやぶさ2』打ち上げパブリックビューイングのため臨時開館します」とアナウンスしていましたが、天候不良のため12月3日に延期になったので、休館です。
昨日の午前中は最初の延期日程である12月1日の人の動きや委託業者の対応状況、当日上映可能な番組を確認、修正まで済ませていました。
そして午後3時ごろ、再度日程変更の情報が。
あわてて団体予約など入っていないかチェックし、対応方法や上映スケジュールを検討した上、夕方には「12/3にパブリックビューイングやります!」と宣言。
恐らくどこの会場もこんな感じなのだろうなあ、と想像しつつ、何だか延期が重なる度に応援の気持ちが全国的に高まっているのではないか、と、妄想を膨らませていました。
そして今日の午後、改めて12月3日(水)13時22分04秒の打ち上げ決定が発表されました。このまま明日も「GO」の判断が出ると良いと思います。
さて、というわけで12月3日はパブリックビューイングと、全天周映画「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」と「HAYABUSA2 RETURN TO THE UNIVERSE」の上映を行います。(くわしくは、こちら)。
今度こそ「さあ、飛びたて…はやぶさ」!(学芸班 木村)

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網の五線紙

朝露をつけたジョロウグモの網。

横糸が5~6本(10本くらいのもある?)のまとまりになって、並んでいます。

これを「五線紙のよう」と形容する人がいますが、なるほど、ようやくそんな写真が撮れました。

隙間が開いている部分には「足場糸」というのがあるのですが、細いのでこの写真には写っていません。

他のクモでは、横糸を張るときには撤去してしまうのですが、それを残すのがジョロウグモの網の特徴です。

んー、しかしピントが甘い。(学芸班 木村)

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長崎の被爆者による講話と家族の被爆証言

今日の午前中は、「ながさき 戦争・原爆被災展」関連事業の講演会でした。
1人めの話者は、八木道子さん(公益財団法人長崎平和推進協会継承部会副部会長)。実際に原爆を体験された方です。小柄でにこやかな方ですが、非常にはっきりした口調で語られた内容は原爆の惨状を示す恐ろしいものでした。

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たった一発の爆弾が7万4千人の命を奪った事、その半分以上が子どもだった事、爆風の速度は秒速400m、温度は3000〜4000度といった想像を絶する威力(「みなさん、お風呂だったら40度ですよね」などと問いかけながら語ります)、爆心から500m圏の小学校では1400人いた生徒のほとんどが亡くなり、家族全てが亡くなったため、そのうち半数ほどは存在した事すら確認できない事など、数字や写真を使って訴えかけます。そして圧巻は爆心から3.6km離れた自宅で爆発を目撃した話です。空襲警報解除後に高空を飛ぶ飛行機を見に2階に上がり、手を振ったとたん、目の前で強烈な光が炸裂し、その後階段を降りたのか吹き飛ばされたのかも覚えていないと仰っていました。
実際に体験された方のお話は、実に説得力があり、半ば自分もそれを見たかのような気持ちになります。本当に、この方たちがいなくなったら、これを伝える人がいないのだという事を実感しました。
そういった危惧を持ちながら被爆二世として語り継ぐ活動を続けていらっしゃるのが、2人めの話者、佐藤直子さんです。

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被爆者として語り継ぐ活動をしていた父親から引き継いで、紙芝居を使って被爆者の体験談を伝えながら「身近にいた家族だからこそわかること」を語ろうと活動していらっしゃいます。ただ被爆者の事を家族がよく知っているかというと、家族にはあまり語らないという難しさもあると仰っていました。
どちらの方のお話も、重く、悲しく、涙を禁じ得ないものでしたが、紛れもなく現実に起きた事です。
語り継ぐ事はとても大切だと思います。ナイーブな考えかもしれませんが、話を聞いた人の世界は、きっと今までとは違うものになります。それが核兵器や戦争のない世界をつくっていく基礎になるのだと思います。話者の八木道子さんが質問に答えて言った「微力だが、無力ではない」という言葉が、とても心に残る講演会でした。(学芸班 木村)

「ながさき 戦争・原爆被災展」11月26日(水)から平成27年2月1日(日)

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12月1日(月)「はやぶさ2」打ち上げ!

昨日、打ち上げ延期が報じられた「はやぶさ2」ですが、早くも今日、新たな打ち上げ日程が発表されました。

12月1日13時22分43秒。前日の予定より2分ほど早い時刻です。

天候が原因の延期だったので、正直こんなに早く発表になるとは思っていなかったのですが、絶対に打ち上げるという、プロジェクト関係者の気迫が伝わってくるようです。

さて、その日博物館は休館日ですが、パブリックビューイングを開催します。

会場はプラネタリウムとエントランスです。

プラネタリウムで観覧したい方は朝9時30分から博物館で配布する整理券をお受け取り下さい。

プラネタリウムでの他の番組上映については今のところ未定です(もしかしたら何か上映できるかもしれません)。

詳しくはこちらをご覧ください。

さて、今度こそ「さあ…飛びたて、はやぶさ」!!

(学芸班 木村)

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「チャレンジ体験」実施中!そしてスペースシミュレーター…

毎年恒例となりました、「学習資料展」関連事業「チャレンジ体験コーナー」。
今日は今シーズン第1回目です。


おりがみ、割りばし鉄砲、おてだま、ヨーヨー、けん玉、ブンブンゴマ、石臼挽き、やげん(やげんって何?という人はぜひ体験してみましょう!)など、昔の遊びや道具が体験できます。
運営は「学習資料展」同様、すべて市民学芸員の皆さんです。地下のホワイエ(大会議室前)で午後4時30分まで、開催しています。

今後の開催予定は12月14日(日)・27日(土)、平成27年1月4日(日)・11日(日)・25日(日)、2月8日(日)・21日(土)、3月8日(日)、午前11時から午後4時30分。

ご家族でぜひご参加下さい。

こちらは既に実施してしまったものですが…


天文展示室の前に「スペースシミュレーター」というのがあるのをご存知でしょうか。
大きなモニターをタッチして、あたかも太陽系を旅しているかのような操作をしたり、惑星や星座について学ぶことができる機械です。
今日はプラネタリウムのスタッフがこれを使って「天文ミニ解説」を午後1時から10分間程度行いました。
テーマは「月」
みなさん、月まで新幹線で行くと約2ヶ月かかるって知っていましたか?
私は知りませんでした。
そんな風に具体的な例を挙げながら、月と地球のきょりについて説明をすると、みなさん「ふーん」という感じで納得いただけたようです。
突発的なイベントですが、博物館ではこんなこともやっています。
ちょっと行ってみたら得した!そんな風に思える博物館になれたらいいな、と思いますので、皆さんどうぞ、足をお運び下さい。(学芸班 木村)

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講話を聴く…はずが!

今日、「長崎の被爆者による講話」と「家族の被爆証言」を開催しました。

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共催事業ですし、話自体もぜひ聴かなくては…と大会議の後ろの方に立っていたのですが…なんと、開始早々に「はやぶさ2」打ち上げ延期の知らせが!
急きょ、館長、各班長、委託業者でミーティングを開き、11月30日(日)に予定していた番組編成をどうするか、月曜日(休館日)に延期されたらどうするか、その他の平日だったら…と話し合いました。
結果「11月30日は、パブリックビューイング抜きでプラネタリウム番組を予定通りやる」「休館日でもパブリックビューイングはやる」「平日でも学習投影が入ってなければプラネタリウムでパブリックビューイングをやる」といったことを確認しました。
それにしても、天候が原因で延期とは、関係者の皆さんもさぞ歯がゆい思いでしょう。こちらも応援の意思を表明した以上、粘り強く対応したいものです。
ところで、本日聴き損ねた講話は、幸いな事に明日、午前10時から、同じ内容で開催します。明日こそ聴かねば!
長崎で実際に被爆された方のお話を伺う貴重な機会です。手話通訳、要約筆記もご用意していますので、聴覚に障害のある方もお気軽にご参加ください。(学芸班 木村)

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渓谷の紅葉

はやぶさ2打ち上げ延期のニュースに博物館も対応に大わらわです。
延期後のパブリックビューイングの予定など詳しくは今後のJAXAの発表次第となります。
さて、そんな中、今日は調査で緑区青野原の道志渓谷に立ち寄りました。

見事な渓谷の紅葉でした。
博物館のまわりの繊細な色の変化も美しいのですが、やっぱりスケールの大きな紅葉もすばらしいですね。
(生物担当学芸員 秋山)

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