図書館職員専門研修

今日は市内の図書館の職員が、博物館で研修を行いました。
なんで図書館の研修を博物館で?と思われるかもしれません。
博物館というと、ます、展示やプラネタリウムを思い浮かべる方も多いと思います。しかし展示の基礎には、資料の収集と調査研究という重要な業務があります。むしろそれこそが博物館の本質さえと言えるかもしれません。
そういった基礎的な業務で文献や歴史資料を収集するので、かなりの数の図書があります。

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研修ではまず、博物館の設置根拠、業務の特徴、そして図書館経由で問い合わせを受ける事が多い、古文書や地図の利用の仕方について、当館学芸員が講義を行いました。
続いて、情報サービスコーナー、市民研究室、収蔵庫の見学です。

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収蔵庫には古文書など、温室度管理が必要な資料があります。

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市民研究室。さすが図書館関係者の皆さん、本ある場所に来ると、なんだか目つきが変わるようです。
ここは、来館者が専門図書等を閲覧する場所であると同時に、学芸員のデスクがあって、専門的な相談ができる場所でもある、というのが特徴です。
情報を集め、整理し、提供する、という意味では、博物館と図書館はとても似た施設だといえます。
短い時間でしたが、こうして、施設の特徴や利用方法を知ってもらう事で、図書館と博物館の連携が進んで行くと、より博物館を活用していただけるのでは、と改めて思いました。(学芸班 木村)

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常設展示保守

今日は休館日。常設展示の保守作業を行いました。来館者がいると作業できないので休館日を選んで作業しました。

モニターの交換や、

ジオラマや、模型のクリーニング、

不具合のあった電飾パネルの調整、などを行いました。

映らなかったモニターも映るようになり、段丘崖のジオラマの葉っぱも緑色が鮮やかになりました。

(地質担当学芸員 河尻)

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あかつきトークライブ⑩

本日、さがみはら宇宙の日 金星探査機あかつきトークライブ を開催しました。
あかつきトークライブ 通算10回目となる今回は、JAXA宇宙科学研究所教授の中村正人さん(あかつきプロジェクトマネージャー)をお招きして「探査における失敗とは何か」をテーマにご講演をしていただきました。
一瞬ドキッとするプロマネならではのテーマです(^_^;)

「成功」とは? ・・・・・・「失敗しない」こと
探査機などの場合、何を持って「成功」とするかの基準(=サクセスクライテリア)を前もって決めてあるとのことです。

 ★あかつきの成功基準---------------------------
  ■ミニマムサクセスクライテリア
   雲が東西方向に1周する1週間にわたって、金星周回軌道上からいずれかのカメラによって
  画像を連続的(数時間毎)に取得し、全球的な雲の構造を捉える。
  ■フルサクセスクライテリア
   雲領域の大気構造が変動する時間スケールである2年間にわたって以下の全ての観測を
  行う。
   ○1μmカメラ(IR1)、2μmカメラ(IR2)、紫外イメージャ(UVI)、中間赤外カメラ(LIR)
   によって画像を連続的(数時間毎)に取得し、三次元的な大気運動を明らかにする。
   ○金星で雷放電が起こっているか否かを把握するために、雷・大気光カメラ(LAC)を
   用いた観測を行う。
   ○電波科学により金星大気の温度構造を観測する。
  ■エクストラサクセスクライテリア
   以下のいずれかを達成する。
   ○太陽活動度の変化に伴う大気構造の変化を捉えるために、4地球年を超えて金星周回
   観測を行う。
   ○1μmカメラ(IR1)により金星の地表面物性あるいは火山活動に関するデータを得る。
   ○2μmカメラ(IR2)により地球軌道より内側での黄道光の分布を観測する。
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こうして金星探査機あかつきのミッションを振り返ってみると、改めて、その大変さに気づかされます。

金星探査機あかつきは、2015年の金星との再会合の軌道に乗って、現在も運用が日々続けられていますが、探査機表面を覆っている断熱材の劣化の度合いが心配であり、太陽に近づくときの熱環境の厳しさが最大の山になるのではないか?とのお話でした。

小惑星探査機はやぶさが最後まであきらめずに“自己を高める努力をした”ように、“あかつきも決してあきらめない”とのプロマネの熱い思い、そして、講演の最後に、「本当の失敗とは成功基準云々ではなく、やるべき事があるのにそれを行わず、あきらめ失望してしまうこと」の言葉。
何事にも通じる胸を打つお話でした。

講演終了後は、「あかつき、金星出没表」作成の実習をしました。

追伸
ワイヤレスマイクの不具合につきましては、中村先生、そしてご参加いただいたみなさま、大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ございませんでした。次回以降、気を付けます。

★次回は4月19日(土)10時~
講師は、高橋幸弘さん(北海道大学大学院理学研究院教授・あかつきLAC担当者)です。

(天文担当 有本)


時節柄か?いつもに増してモテモテなあかつきくん(*^_^*)

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雪の後の景色

日中の晴れ間に雪が輝いてまぶしい一日でした。そんな風景を少し。

天体観測室を見上げて。

その下にある「太湖神黿(たいこしんげん)」像。なんだか雪が重いよ!って言ってるみたいです。

館内から見た中庭。光のコントラストがとてもきれいですね。

そうそう、駐車場は4分の1ほど雪かきできました。明日のお日様パワーに期待です!

明日は休館日ですが、11日は通常通り開館します。ただし、予定しておりました「津久井町史自然編刊行記念自然観察会「オオムラサキの幼虫と城山の冬鳥」」は積雪のため中止となりました。
まだまだ雪の影響は続きそうですが、みなさまお気を付けてお過ごしください。
(生物担当学芸員 秋山)

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雪かき

駐車場をなんとか少しでも空けないと、ということで、出勤している職員全員で雪かきをしました。

なんとか8台程度は確保しましたが、ほかは少しずつ、どうにか入れる程度に空けていく予定です。しかし、どかした雪を積み上げる場所の都合もあり、通常の駐車台数を確保するにはほど遠い状態です。

来館される場合には、バスなど公共交通機関をご利用いただきますよう、お願いいたします。

管理上の話題だけでは雪のネガティブな話題ばかりになってしまうので・・お隣の樹林地の朝。雪の上の青い影がとてもきれいでした!

(生物担当学芸員 秋山)

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通常開館ですが・・

今日も博物館は通常通り開館します。

しかし、駐車場の除雪が追いついていません。写真は午前8時30分のようすです。

開館時間の9時30分までに、10台程度は駐められるように職員総出で雪かきをします。周辺の道路もたくさんの雪が残っていますので、ご来館されるお客様は十分お気を付けてお越しください。

(生物担当学芸員 秋山)

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雪!

今日は相模原にしては珍しい大雪です。

午前8時30分頃の博物館駐車場の様子です。この時点でかなり積もっています。

博物館前の歩道の雪かきをしました。

その後も雪は降り続きました。午後3時頃の博物館駐車場の様子です。20cm以上は積もっています。

降りしきる雪の中、今日2回目の雪かきです。雪をかいているそばから積もっていきます。

風も強くなっています。今日の夜中まで降り続けるようです。

(地質担当学芸員 河尻)

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ドングリのその後

昨年の秋は、相模原付近のドングリの生り年でした。つまり、豊作年ということで、鳥や動物も食べきれないくらいたくさんのドングリが実り、今もまだ博物館の駐車場の、コナラの木の下に落ちています。

ということは、芽生えたドングリも多く・・。

かなりの数のドングリが、根を地中に伸ばしています。外殻が割れて、中身が出ています。これを見ると、ドングリの中身の白いものが(甘栗で言うところの、食べる部分)、双葉ということがわかります。白くて緑色の部分が無いということは、光合成をせず、ひたすら養分を根などに供給する貯蔵器官に徹しているということです。春に伸びてくる葉っぱは、いきなり本葉です。さて、かわいそうですが、一つ抜いてみました。

根はすでに10センチくらい伸びていました。冬の間に着々と、春に地上部を伸長させる準備を進めているんですね。

ただしこのドングリの芽生えは、成木まで成長することはまずありません。親の木から離れた日当たりのよい場所で、水分条件や土壌条件がよく、病害虫の被害も受けなかったものだけが、木として大空へ枝を伸ばしてゆくことができます。親の木の真下に落ちて芽生えてしまったこのドングリには、すでに生き残る可能性がほとんど無いという、厳しい世界なのです。

(生物担当学芸員 秋山)

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昨晩降った雪は…

昨晩の降雪で、今朝は博物館のまわりもささやかながら雪景色でした。
今回降った雪は、細かな粉状であったようで、植込みの上に残る姿もこの辺りで毎年見慣れた形と違います。

綿みたいにもこもこしています。
触ってみても、ふわふわしていて、午前10時くらいになっても、風が吹くと結晶がきらきらと宙に舞っていました。
気温が低かったんですね。

しかもよくみると、木の片側だけ雪がついています。
そっちから風が吹いていたのでしょう。

というわけで、駐輪場の看板も、こっちからはちゃんと読めますが…

反対側は雪がびっしり。
昨夜の情景が思い浮かぶような、ちょっとした雪の造形です。(学芸班 木村)


おまけ「雪の中のロケット」

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ピラカンサに群がる鳥

ピラカンサ(トキワサンザシ)と冬鳥の関係についてはこのブログでもたびたびご紹介してきました。今日は休館日ということで、自宅から聞こえるムクドリの声がやけにうるさいなと思って外へ出ると・・。

食べてました。隣家のピラカンサにムクドリが群がっています。ムクドリだけでなく、ヒヨドリも時々ようすを見てはムクドリを蹴散らして食べています。

ツグミはムクドリと一緒に黙々と食べていました。写真は一息いれたところ。

電線の下には、ピラカンサの種子がいっぱいの「落としもの」。

我が家の車もしばらくは被害が免れません。まあ、ほんの1週間くらいで食べ尽くされるので、あまり気にはしません。

よく見ていたら、トウネズミモチの果実も少しずつ食べられているようです。冬の木の実の争奪戦が真っ盛りとなってきました。

(生物担当学芸員 秋山)

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