川崎市からのお客様

今日は川崎市市民ミュージアムでボランティア活動をしている皆さんが、視察研修でやってきました。
特に興味を持っていただいたのが市民学芸員の活動という事で、わざわざ「チャレンジ体験」の日を選んでの来館です。

20140202-193003.jpg
午前中は相互に活動紹介。
紹介の後はお互いに質問です。熱心さの表れか、質疑が尽きません。「ボランティアとしての特典は?」「モチベーションを維持するための工夫は?」「年間研修計画は?」などと、思わずたじろぐ質問も飛び出しました。
(その度にやさしくフォローしていただきました。ありがとうございました。)

20140202-191544.jpg
午後は「チャレンジ体験コーナー」や学習資料展の見学、展示室・バックヤード見学など、まる一日盛りだくさんの内容でした。

20140202-191631.jpg

20140202-192046.jpg

20140202-192201.jpg
展示室でも、あちこちで質問タイム。

20140202-192343.jpg
最後は記念撮影(あわてて撮ったのでぶれてます。おはずかしい)

実は、川崎市市民ミュージアムには平成23年6月に、当館の市民学芸員が視察研修でお邪魔しています。
その時にもボランティア活動についてお話をうかがったのですが、今回、さらに詳しい話ができたように思います。
こうやって、似たような活動をしている同士で話をしてみると、自分たちが持っているものとそうでないものがはっきり見えて、非常に良い刺激になります。
これがきっかけでボランティア同士の交流が広がったり、今後の活動の糧になると良いなあ、と思いました。これからどんな展開に繋がっていくのか、楽しみです。
いや、担当者として、質問にたじろがないで済むよう、精進してまいりたいと思います。はい。(学芸班 木村)

カテゴリー: 今日の博物館 | 川崎市からのお客様 はコメントを受け付けていません

博物館の窓について。

今日は1月最終日ですが、よく晴れて思いの外気温も上がり、気持ちの良い一日でした。

20140131-214914.jpg
休憩コーナー上の天窓。

20140131-215001.jpg
ホワイエから見上げる青空。
ところで先日、市役所の技術職職員の研修が博物館で開催されました。
何故、博物館が会場になったのかというと、博物館の設計に関わった方をお招きして、講演を聴き、実際に建物を見てみよう、という内容だったからです。
博物館の建物は建築業協会賞をはじめ、幾つもの賞を受した経歴があります。
とはいっても門外漢の私には、「森の中の博物館」というコンセプトは知っているものの、いまひとつその価値がわかりません。
今回、館内の案内をする事になったので、一緒にお話も聴かせていただきました。
色々な話題がありましたが、印象に残ったのは「『博物館』というと重々しいイメージがあるけれど、そういう建物にしたくなかった」という、冒頭の言葉でした。そう、これが一番のキーワードだったんですね。
資料の保護を考えれば、外光など取り入れず、密閉してしまった方が紫外線の影響もなく、温湿度管理も楽なはずです。それをわざわざ開放的なイメージで作ろうとしたのですから、色々大変だったろうな、と思います。
先程のホワイエの風景も「地下室っぽくならないように」設計した結果。たしかに、普通に作ったら、ただの地下室になってしまう空間です。

20140131-215249.jpg
そして、このエントランスの風景は「森の中を散策するイメージ」。そのために柱の強度を増して細くし、上端をグリル状の構造に突き抜けさせる事で、自然の木立のような空間とリズム感を生み出したのだそうです。そう言われるとなるほど、正面に見える中庭も、俄然、説得力をもって見えてきます。
他にも色々工夫があるのですが、それはそれとして、ちょっと見方が変わるだけで、建物も随分違って見えるんだなあ、と思いました。
そして実は一番驚いたのがこれ。

20140131-215450.jpg
駐車場に面した側にある、大きな窓。バックヤードを行き来するための階段の上にあります。なんでこんなお客さんの来ない場所に窓をつけるのか、どうしても気になったので、尋ねてみると、
「職員の人達が、収蔵庫にこもって仕事をしたあと、ここで開放的な気分になってくれると良いな、と思ったんです」という答えが返ってきました。
職員は裏方だと思っていたので、これは予想外でした。いや、なんというか、ありがとうございます。
今回、傍聴のような立場でしたが、大変ためになりました。
皆さんも博物館を訪れた時に、設計者の気持ちを考えながらゆっくりあたりを見渡してみてください。もしかしたら、何か新しい発見があるかも知れません。(学芸班 木村)

※タイトルは、博物館ホームページのコラムとは関係ありません。コラム「博物館の窓」はこちら:http://www.remus.dti.ne.jp/~sagami/90-00mado.htm

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | 博物館の窓について。 はコメントを受け付けていません

閉館後の展示室で…

20140131-194834.jpg
写真は、展示物にイタズラする不届き者…ではもちろんありません。
閉館後の常設展示室で、展示物の鍬に油を塗っているところです。
こうした作業を行うことで、展示を良い状態に保つ事ができます。近々博物館に来る機会があったら、農具のところをよーく見てください。ちょっぴり光って見えるかもしれません。(学芸班 木村)

カテゴリー: 今日の博物館 | 閉館後の展示室で… はコメントを受け付けていません

美濃加茂市からのお客様

今日は岐阜県は美濃加茂市民ミュージアムの可児館長が来館されました。美濃加茂市民ミュージアムといえば、今月17日に地域創造大賞(総務大臣賞)を受賞され、私たち地域博物館をとても勇気づけてくれました。

今日は水曜会と縄文研究会の活動日です。実習実験室で活動するみなさんから、活動内容や作業のようすをじかに伺います。

ミュージアムは私自身も昨秋訪問し、生き生きと活動される市民のみなさんの姿に感銘を受けました。今日は逆に、当館で活動するボランティアのみなさんが、地道な作業を和気あいあいと、じつに楽しげにこなしている姿が可児館長にとって印象深かったようです。

いつもの風景なので見慣れてしまいがちですが、こうした博物館の日常を客観的に評価していただくと、とても嬉しい気持ちになります。いつも市民のみなさんの楽しげな声が絶えない博物館でありたいと、改めて思いました。

(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | 美濃加茂市からのお客様 はコメントを受け付けていません

第10期相模原市立博物館協議会がスタートしました

本日(1月28日)午後、相模原市立博物館協議会が開催されました。博物館協議会とは、博物館の活動、運営について、専門的立場や来館者(利用者)の観点を踏まえて意見・提言を述べることをその役割としています。博物館長の諮問機関としても機能し、設置は博物館法に定められています。
今日はその第10期第1回の協議会です。小野沢生涯学習部長のご挨拶。

相模原市立博物館協議会では開館以来これまで、9期(1期は2年)にわたり館の使命や中長期的な活動方針、さらに博物館評価のあり方についてなど、館の運営にあたって重要な検討を行ってきました。第10期では博物館評価の具体的な作業、検討に入るため、非常に重要な話し合いがもたれることになります。
会議終了後には、現在開催中の学習資料展をご覧いただきました。

こうした展示館覧も、評価のプロセスの一つとなります。次回は年度が改まってから、平成25年度の博物館事業についての評価の作業に入る予定です。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 報告 | 第10期相模原市立博物館協議会がスタートしました はコメントを受け付けていません

はばたき5連発

今日は休館日でお休みでしたが、市内某所へ野鳥の調査に行ってきました。そこで撮った写真を羅列します。名付けてはばたき5連発!抜けるような青空と澄みきった空気の中、飛翔する野鳥たちをご覧ください。

まずは、ミサゴ。

続いてカワウ。

ハイタカのメス。カッコイイ!

オシドリの群舞。美しすぎます。

堂々たるアオサギ。

厳寒期の調査は体中が寒さでビリビリしましたが、そのぶん、お得な鳥景色を見ることができました!

(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | はばたき5連発 はコメントを受け付けていません

たくさんの繭うさぎができています!

繭うさぎづくりのワークショップにたくさんの人が参加してくれています。午前中はいつになく人出が多く、机を増設して対応しました。

市民学芸員のみなさんが作り方をやさしく教えてくれます。

お父さんが一番夢中になって作っています!両脇の娘さんたちは「まだ~?おなかすいた-」

でも、お昼ご飯を待ってもらったかいあって、足もつけてすばらしい作品ができあがっていました。

3兄弟で参加してくれたみなさん。指人形をつくってくれました。

とってもかわいいできばえです。

繭うさぎづくりは、16時30分までの予定です。繭が無くなると早めに終了する可能性もありますのでご了承ください。

※ただいま15時10分です。大変ご好評いただき、繭がなくなりましたので、これにて終了いたします。たくさんのみなさまのご来場誠にありがとうございました。

(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | たくさんの繭うさぎができています! はコメントを受け付けていません

今日は繭うさぎづくり!

今日は繭うさぎづくりのワークショップを開催します!今、市民学芸員さんたちが練習中。

こんな作品ができました。中にはちょっと別の動物?という雰囲気のものもあるけど、ぜひ、これよりかわいいうさぎさんを作りに来てください。

そうそう、この繭、昨年、博物館で育てたカイコがつくってくれた繭です。一所懸命かわいいお人形をつくってほしいですね。

11時から、地階の大会議室で行います。参加費無料ですのでお気軽にお越しください。
なお、繭の数に限りがありますので、予定数に達した段階で終了となります(最長16時30分まで)。ご了承ください。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | 今日は繭うさぎづくり! はコメントを受け付けていません

地質調査日誌1/25 厚木市七沢

1月25日、土曜日。曇り。

今日は相模原地質研究会と相模原青陵高校地球惑星科学部のメンバーと一緒に厚木市七沢へ調査に出かけました.今回は玉川に沿って調査を進めました。

まずは玉川からそれて石切り場の跡へ。ここは正確には石切り場ではなく、石の加工場の跡、もしくは、斜面の上の方にある石切り場から切り出した石の破片が崩れて来たものかもしれません。石を切り出せるような崖は無く、採石時に出た思われる破片が転がっています。

この辺りはセラドン石を含む凝灰岩が分布しています。河床や川原の転石、砂利などから鮮やかな緑色のセラドン石を採取することができます。

玉川に戻り、上流へ向かうと、数十メートルの切り立った岩壁、弁天岩が見えて来ます。多くのクライマーたちが岩壁に挑んでいました。

林道沿いの露頭には玉ねぎ状風化も見られます。

大釜弁財天ではポットホール(甌穴)が見られます。ここも凝灰岩のなかまが見られますが、セラドン石は含まれていません。

4〜5段の滝になっています。

日向山を越えて日向薬師へ向かいました。
日向薬師近くの登山道で、スコリアが堆積しているのを見つけました。周囲よりくぼんだ登山道の底面の部分に新鮮なスコリアが見られました。見られるのはここだけで、周囲には見当たりませんでした。富士山の約300年前の宝永噴火の時のスコリアかと思われます。

日向薬師の参道にも立派な玉ねぎ状風化が見られました。

今回は海底火山噴出物である丹沢層群の調査目的でしたが、それ以外に多くの発見がありました。日向山の山頂からは相模湾、江ノ島も見ることができました。結構盛りだくさんで、有意義な1日でした。
(地質担当学芸員 河尻)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | 地質調査日誌1/25 厚木市七沢 はコメントを受け付けていません

ミニ観察会 木の実のなかみは・・

今日の「博物館のまわりのミニ観察会」は、冬の小鳥たちが食べそうな木の実を観察しました。
博物館前庭でたわわにみのっている木の実をとって、つぶしてみます。

小さな女の子がとても熱心に果皮をむいてくれました。

でも、出てくるのはごろんと大きなタネ。鳥のほとんどは、このタネを消化できません。そう、これは先日のブログでもご紹介した、ヤブランとマンリョウです。
ちょっと移動して、ヒサカキの果実もつぶしてみます。こちらはちょっとジューシー。紙の上でつぶすと、紫色の果汁がたっぷり。「ブルーベリーみたい!」

でもなぜか、この果実もメジロなど限られた鳥しか食べません。食べてみると、甘みもありますが、かなり苦みもあります。だからかな。
このあとは、冬の定番、樹木プレートの裏のヨコヅナサシガメの越冬を見て

「うわぁ~~っ!」

今日は参加者が少なかったので、葉っぱの工作をちょっとだけ実演して、おみやげに持ち帰っていただきました。次回は2月22日(土)12時からです!
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | ミニ観察会 木の実のなかみは・・ はコメントを受け付けていません