付け根のところがなんか変です。
これは、と思いちょっとつつてみると…
正体は卵のうを保持したマネキグモでした。卵のうと一体になって枝に化ける「2世代擬態」とはおみそれしました。そこまでやるか!とも思いますが、身を守るための工夫です。
付け根のところがなんか変です。
これは、と思いちょっとつつてみると…
正体は卵のうを保持したマネキグモでした。卵のうと一体になって枝に化ける「2世代擬態」とはおみそれしました。そこまでやるか!とも思いますが、身を守るための工夫です。
今日は市内緑区の内郷小学校3年生が市内めぐりで博物館に来てくれました。ちょうどよいので、臨時でカイコの解説をしました。
幼虫期だけに見られる腹脚や眼状紋をクイズにして、さらにクワコの写真と比べて眼状紋の意味など考えてもらいました。もちろん、実物を間近で見せしましたが、反応は「かわいぃ~」「いやだ~」「ぎゃー」などいろいろ。楽しいですね。
さて、3齢も3日目に入り、体長は22mmほど。もうそろそろ3眠が近づいています。頭部も斑模様になってきました。この週末には4齢に脱皮のようすです。
(生物担当学芸員 秋山)
昨日は神奈川県博物館協会の研修会に参加してきました。会場は昨年リニューアルオープンした「かわさき宙と緑の科学館」です。リニューアル前は「川崎市青少年科学館」として親しまれていました。
展示室の見学に始まり、生田緑地の地層観察、天体観測室やプラネタリウムの見学と盛りだくさんの内容でした。
生田緑地の地層観察では、実際に小学生向けの解説コースをご案内いただきました。
アストロテラス(天体観測室)の見学です。天体望遠鏡で太陽や水星も観察しました。
最後にプラネタリウムの見学です。
最新鋭の機器、しかも世界でここだけの技術を使った投影を見せていただきました。
教育普及事業の進め方など、多くのことを得ることができました。また、他館の学芸員さんとも情報交換をすることができ、 とても有意義な研修会でした。
(地質担当学芸員 河尻)
仰々しいタイトルですが、数ある当館のボランティアの中で、唯一、公募して研修を行い、登録して頂いているのは実はこの市民学芸員だけなのです。他のボランティアとの最大の違いは、特定の分野に限定せず、広く教育普及に関わる活動をしている事。最近は、学習資料展の企画・準備にも深く関わって頂いている事もあり、今回の研修では、実習をカリキュラムに入れました。このため、人数制限が厳しくなってしまったのは心苦しいばかりですが、その分熱心な方が集まったのか、前半、講義続きであるにも関わらず、最後まで興味津々の眼差しで聞いてくださるので、話す立場としては気圧される思いです。博物館を支える重要な存在であるボランティアスタッフ。皆さんどんな思いで参加されているのでしょうか。職員としても期待はずれと言われないよう、しっかり研修に臨もうと改めて思いました。(学芸班 木村)
今朝、通勤途中に博物館お隣の樹林地を囲むフェンスで見たもの。
オニドコロ(ヤマノイモ科)の葉が整列していました。フェンスの網目を律儀にまっすぐ巻き付きながら登り、その一ますごとに葉を出しています。樹林地側は樹木が生い茂って陰になるので、道路側にお行儀良く葉が並んだというわけでしょう。
オニドコロは茎の1カ所から1枚ずつ葉が出る互生という葉のつきかたですが、近縁のヤマノイモは、1カ所から2枚ずつ出る対生です。10メートルほど離れたところにヤマノイモも巻き付いていましたが、こちらはオニドコロのようにきれいに整列していませんでした。
(生物担当学芸員 秋山)
今日(6/4)は相模原市と清川村にまたがる宮ヶ瀬湖で、定期的に行われている鳥の調査に参加してきました。ダム湖の調査ということで、船上です。
船からだと、岸からは見えない集団営巣地や、入り江の奥に潜む水鳥を見つけ出すこともできます。ふつうなら見られない角度からの、ダム堤体。
水鳥たちにとってはおじゃま虫になりましたが、かなり正確に個体数をカウントできたと思います。そしてなにより、この時期の船上調査は気持ちがよかったです。冬は地獄のような寒さなのですが・・・。
(生物担当学芸員 秋山)
まだ今日のうちは眠かと思っていたら、もう3齢に脱皮しました!脱皮殻です。
2齢と3齢は、外見上大きく異なることがあります。それは、頭の色。
昨日の記事の写真と比べると一目瞭然です。2齢まではまっ黒ですが、3齢になるとベージュ色になります。
クワもガンガン食べています。
(生物担当学芸員 秋山)
今日は休館日なので、カイコたちはお持ち帰り。でも、お昼前くらいからすとんと食べる量が減りました。そろそろ2齢になって3日目の個体が多いので、もう二眠に入っているのでしょう。こうして葉柄や葉脈上で胸と頭をもたげてじっとしているのが、眠の姿勢です。
なんだかお行儀いいですね。ちなみに、大きさは現在12mmほどです。ふ化した1週間前から約3倍の長さです。すごい成長量!
あしたいっぱいくらいは食べずにいて、いきなり脱皮して水曜日くらいには3齢となってまたもりもり食べ始めることでしょう。
(生物担当学芸員 秋山)
今日は地質学講座の3日目でした。
いつもの地質学講座では、相模原地質研究会の皆さんと一緒に野外観察コースの下見したり、講座当日には参加者の安全確保などをお願いしたりします。でも、今回は全回室内なので、配付資料の準備や受付をお願いいたしました。地質分野に限らず、当館の普及活動を運営する上でボランティアの方々は欠かせない存在です。
地質学講座は、来週6月9日が最終日です。
(地質担当学芸員 河尻)
以前、ヤサアリグモを紹介しましたが、今回紹介するのはアリグモ。林や公園、校庭などに、普通にいるクモです。しかし、慣れない目には、アリにしか見えないので、見落としてしまいます。それにしてもなぜアリに似ているのか不明です。
それにしてもオスのアゴの長さは「やりすぎ」。ここはアリに似ていないところ。 この中途半端な擬態ぶりも不思議です。
ところで、アリそっくりさんをもう1種。
横から見たところ。
これはアオオビハエトリです。やはり林や公園などでも見られる種。あまりアリに似ていないようですが、アリの群れに混じって、第1脚を触角のように持ち上げて歩いていると、ちょっと目には見分けがつきません。そして、ただアリに似ているだけではなく、アリを襲って食べるのです。アリが視覚的に仲間を認識しているとも思えないので、これまたなんで手間暇かけて姿を似せているのかよくわかりません。ただ、東南アジアなどでは他の生き物でもアリに擬態しているものが結構いるようですし、本当にアリそっくりのクモもいるので、本来、かなり大きなメリットがある事のようです。それが何かを突き止めるのは容易ではないでしょうが、解明されるべき謎があるというのは、ワクワクします。
ところで、今回驚いた事があります。このアオオビハエトリ、博物館のある職員が採っておいてくれたのですが、彼は10年ほど前はクモ恐怖症でした。自然に治る事もあるんだなあ、と感心しました。それが私の影響だったらうれしいのですが、どうやらそうではなかったようです。(学芸班 木村)