キシノウエトタテ

「トタテグモ」というクモをご存知でしょうか?地中に穴を掘ったり樹木や岩の苔の下に袋状の住居を作り、入り口に開閉できるフタをつける習性があるクモで、日本では数種類が知られています。その習性のユニークさと、なかなか見つけづらい事もあり、ちょっと珍しい種類として紹介される事も多いクモです。

20130303-185319.jpg
写真は、例によって通勤途上で見つけたトタテグモの一種、キシノウエトタテの住居。そこいらじゅうにいるという訳ではありませんが、意外に身近にいる種です。目が慣れてくると、ちょっとした植え込みや庭などでこんな風に住居を見つけられるようになります。この住居は簡単にフタが開くところをみると、使われていないのでしょうか?時間がない事もあり、あえて掘り起こしてはみませんでした。
トタテグモを探すときは宝探しみたいな感じでちょっとワクワクします。今度、家主がいる住居を見つけたら、博物館で生態展示して、この楽しみをお裾分けできた良いかも、と思っています。(学芸班 木村)

カテゴリー: 未分類 | キシノウエトタテ はコメントを受け付けていません

Kidsイベント「きみも太郎!inさがみはら」開催しました

今日は勝坂縄文展関連企画の関連事業「きみも太郎!inさがみはら」の開催日でした。
岡本太郎になった気分で縄文土器を写真に撮ったり、模様をスケッチしてみたり「造形」の部分にスポットを当てて、土器をじっくり見てみよう、という企画です。
申込者が少なかったので、午前中は開催できないのではないか、とも思われたのですが、たまたま来館していた子どもたちに受付スタッフが声をかけると、博物館に来るだけあってさすが、好奇心旺盛。「やってみたい!」と、即、参加決定。
普段土器をじっくりながめることなんてありませんが、なるほど、スケッチするつもりでじーっと見ていると、思わぬ模様の美しさや面白さが見えてきます。もっとも、本物の縄文土器にさわる機会もそうそうあるものではないですから、それだけでも貴重な体験ですね。結局今日一日で約20名の参加者がありました。
参加者の皆さんには、自分で撮った写真をカード大の紙にレイアウトしてプリントアウトしたものと、企画展ロゴのキーホルダーを記念にお渡ししました。この中から、将来考古学者が育つといいですね!(学芸班 木村)

小さなカメラでパチリ!


ご家族で…だれが一番スケッチ上手?


これが最新鋭の撮影機材!?小さなトイカメラですが、いい感じに写ります。

カテゴリー: 今日の博物館 | Kidsイベント「きみも太郎!inさがみはら」開催しました はコメントを受け付けていません

「勝坂縄文展」ラジオで紹介されました!

先ほど、「FMヨコハマ」の「Lucky Me」という番組の生放送取材があり、現在開催中の「勝坂縄文展」が紹介されました。昼頃からスタッフの方が来られ、展示をひととおり見た後、簡単な打ち合わせ。取材場所に中継用の電波がつながるか確認した後、いよいよ放送開始。
放送は自動車販売会社がスポンサーになっているもので、県内の観光スポット等を紹介するコーナー。今回は「勝坂縄文展」の見所やツボなどをこの企画展の担当をしている県教育委員会の千葉さん(イベント開催のため、来館中)が受け答えしました。放送中も紹介されていましたが「勉強する、という感じではなく、気軽に楽しみにきてほしい」というのは、まさにそのとおりだと思いました。
縄文人を身近に感じたり、見た目の面白さとしての縄文土器など、切り口満載の展示です。放送を聞いた方、このブログを読んだ方、ぜひ、見にいらしてください。
もちろん!同時開催の「さがみはらの遺跡2013」もよろしくお願いします。面積は小さいですが、濃縮館たっぷりに仕上がってます。
「勝坂縄文展」は3月20日(水)まで、「さがみはらの遺跡2013」はやはり3月20日(水)に一旦展示室を閉めますが4月2日(火)から展示内容を拡大して5月6日(月・祝)まで開催します。(学芸班 木村)

放送終了後、kidsイベント「きみも太郎!」に使用する縄文土器に見入るスタッフ(と千葉さん)。

カテゴリー: 今日の博物館 | 「勝坂縄文展」ラジオで紹介されました! はコメントを受け付けていません

講演会「縄文の造形と先史時代芸術」実施しました

今日は午後2時から、勝坂縄文展記念講演会「縄文の造形と先史時代芸術」を実施しました。

講師は多摩美術大学教授の港千尋さん。約120名のみなさんが聴講され、会場は熱気に包まれました。

縄文土器を、ふだん博物館が扱う遺物としてではなく、美術という異なる切り口から論じられた内容はとても新鮮で、活発な質疑が交わされました。終了後、改めて企画展へ足を運ばれた方も多く、展示内容にとてもマッチした講演会でした。

明日はKidsイベント「きみも太朗 in さがみはら」(※事前申込み制:受付は終了)です。縄文土器を撮ったり、描いたり。展示されている岡本太郎作品に負けない芸術作品が生まれるはず!?スタッフも楽しみにしています。

カテゴリー: 報告 | 講演会「縄文の造形と先史時代芸術」実施しました はコメントを受け付けていません

石を学んで石器をつくろう2

2月16日に引き続き、市内の旧石器ハテナ館での連続講座「石を学んで石器をつくろう」の講師に行ってきました。2回目の今日は、実際に相模川の河原の石を観察しました。

野外に出る前に、室内で相模川の河原で見られる石について説明しました。

いよいよ河原に出て、石の観察です。はじめに石を一人5個ずつ集めてもらいました。

説明を受ける前に、集めた石を参加者だけでまずは分類しました。

その後で、石の名前や観察ポイント等を解説しました。

ルーペで石を観察したり、ハンマーで石を割り、その断面を観察したりしました。

皆さん非常に熱心に観察されておりましたが、時間となったので本日は終了。名残惜しそうに河原を後にしました。

来週は河原で石を採集し、石器を作るそうです。

(地質担当学芸員 河尻)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | 石を学んで石器をつくろう2 はコメントを受け付けていません

春一番と卒論発表会

今日、3月1日は関東地方で春一番が吹きました。
去年は観測されなかったので、2年分吹いたわけではないのでしょうが、生半可な強風ではありませんでしたね。

風を写真に撮るのは難しいですね。なんだかよくわからない写真になってしまいました。
ということで、もう一枚、大学の春を。

お世話になっている麻布大学獣医学部野生動物学研究室の卒論・修論発表会があり、参加させていただきました。
どの発表も非常にレベルが高く、よく準備されていました。何より、研究がどれもしっかり指導され、厳しいディスカッションを経たものだというのがにじみ出ていました。
扱われている野生動物は、シカやカモシカなど大型ほ乳類からネズミなど小型ほ乳類、野鳥、両生類、昆虫、そしてそれらの動物と植生との関わり。

フィールドは宮城県から山梨県、遠くはモンゴルと、多岐にわたっています。しかし、一貫しているのは、現場を重視し、その地の社会的環境までも取り込んだ上での研究であることです。
若い研究者、学生さんたちの真摯な研究姿勢に触れ、身の引き締まる思いで夕方になってもまだおさまらない春一番を受けながら、帰途に就きました。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | 春一番と卒論発表会 はコメントを受け付けていません

きのうのISSパス

ここ数日、日没後の薄明の空をISS(国際宇宙ステーション)が明るい光の点として、スーっと音もなく通過する様子がみられ、見上げた方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

きのうは、北西の中ほどをカシオペヤ座を横切るように飛んでいきました。


[写真:2013/02/27 18:24 15秒露出]
(写真の下から上へ)

☆ISS豆知識☆
 ○日本を含む世界15ヶ国が協力して建設した宇宙空間の実験施設
 ○全体の大きさ(横幅約108m、奥行き約70m)はサッカー場のフィールドとほぼ同じ
 ○約400km上空を地球を約90分間で一周(一日では16周)
 ○その速度は時速約28,000km(秒速約8km)
 ○日の出前または日没後の2時間ほどの間に地上から肉眼で見ることができる

JAXAのホームページ 「きぼう」を見よう では、ISSを撮影するために必用な機材や手順などを紹介しています。参考にしてください。

(天文担当 有本)

カテゴリー: 報告 | きのうのISSパス はコメントを受け付けていません

ジグモがいない

ジグモ」をご存知の方は多いと思います。
生け垣の根本などに袋状の巣をつくり、地中に棲んでいる、あのクモです。
そろそろジグモの季節です。
というのは、2~3月の暖かい日に、子グモが地面から出てきて植込みに上り、糸を流す様子が見られるのです。ブログのネタにもちょうど良いと思い探してみました。
ところが…通勤経路の公園や、博物館周辺の植込みをいくらさがしても、ジグモの住居がみつかりません。
子どもの頃、よく巣を地面から引っ張り出してクモをつかまえて遊んだものす。それこそ生け垣さえあれば普通にいる生き物だと思っていたのですが、どうもそうはいかないようです。
「このごろジグモを見かけない」という話は、クモ研究者の方などはずいぶん前から言っていたのですが、ここ相模原もそうなのでしょうか。
もしかして、博物館周辺だけ、たまたま少ないのかもしれません。しばらくはちょっと気を付けてさがしてみようと思います。(学芸班 木村)

枝先にとまり、糸疣を広げて空中に糸を流すジグモ幼体(2009年3月16日王子市内で)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | ジグモがいない はコメントを受け付けていません

あかつきトークライブ④ おまけ

あかつきトークライブ終了後のお楽しみは、研究者の方々を囲んでのお茶会“あかつきカフェ”です。講師と受講者の枠を越えたざっくばらんなお話しで、研究者の方々との距離が縮まる、とってもすてきな時間です。

今回はバレンタインデーの日に、あかつき打ち上げ1,000日目という区切りということもあり、お茶菓子には、本日限定特注のチョコレートケーキでした(^o^)

レアものと、かわいらしさから、撮影の嵐(^^;)が収まるまで、皆さんの胃袋に到達するまでに相当時間がかかりました。


       お土産のカードは、バレンタイン仕様(*^_^*)


       時節柄、雛あられも飾られました(*^_^*)

いつもながらの、アットホームな時間でした。

(天文担当 有本)

カテゴリー: 今日の博物館 | あかつきトークライブ④ おまけ はコメントを受け付けていません

あかつきトークライブ④

昨年8月以降、偶数月に開催している金星探査機あかつき応援企画「あかつきトークライブ」の第4弾を本日開催しました。回を重ねるごとに10人ほどずつ人数が増え、今回の参加者数は85人でした。遠方からご参加くださる方も多くいらっしゃいました。
お客さまの年齢層は回によってまちまち、今回はご年配の方々が多く見受けられました。

(過去の実績から)お子さまの参加が多いかも?との事前情報により、講師の廣瀬史子(ひろせ ちかこ)さんには、「探査機の軌道」という難しそうなテーマにも関わらず、やさしい内容構成でプレゼンテーションを作ってくださり、すごく分かりやすかったととても好評でした。


問)金星の大きさは?(3択から挙手)


軌道のお話を聞いた後、金星とあかつきの出没表作りをし、昼間の金星、そしてあかつきくんを天体望遠鏡で観望しました。
心眼をフルに働かせて、あかつきくんに思いをはせました。 “みんな、君を見守っているよ。”

                    ガンバレあかつき!!

追伸
25年度も継続して偶数月に金星探査機あかつき応援企画「あかつきトークライブ」を開催する計画です。
次回は、4月27日(土)13:30~15:30 「赤外線で温度を測る」をテーマに、北海道大学大学院理学研究院特任助教の福原哲哉さんにお話をしていただく予定です。

(天文担当 有本)

カテゴリー: 今日の博物館 | あかつきトークライブ④ はコメントを受け付けていません