カワラノギクの結実

博物館で栽培しているカワラノギクが結実しました。

キク科らしい綿帽子。保全圃場のある相模川の河原でも、大量の種子が実っています。タンポポのように風でバッと飛ぶことはほとんどなくて、いつまでも立ち枯れた株に残っています。もっとも、突風などで飛んだとしても、ほとんんど空中を舞うことはありません。スッと落ちていきます。

確かにタンポポの綿毛に比べると、あまりにも貧弱です。どうやらこの綿毛、飛ぶことよりも、河原の石の間にうまく転がってはさまるためにあるようです。遠くへ飛んだところで、河原から出てしまっても、きっとうまく育ちませんし…。

ところで昨年末、相模川のカワラノギクを守るために晩年のすべてを捧げた方が亡くなられました。ご高齢にもかかわらず、炎熱地獄の真夏の河原でも水やりや草抜きを率先され、保全活動への協力を求めて行政や学校を奔走し、文字通り、相模川のカワラノギクの守り神でした。

相模川中流では今、左右岸の各地で保全圃場ができ、保護増殖も順調に進んでいます。今年も新たに市内の1カ所で、保全圃場ができる予定です。その基礎を築かれた功績に敬意を表しつつ、ご冥福をお祈りしたいと思います。

(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | カワラノギクの結実 はコメントを受け付けていません

今日は紙芝居、体験コーナー

昨日もお伝えした学習資料展ですが、今日は市民学芸員のみなさんによる「紙芝居」と「昔の遊び体験コーナー」がオープンしています。

紙芝居は、市民学芸員さんの手作り。自転車の荷台に乗せて、のぼりや模擬水飴も用意して本格的です。

子どもさんたち、完全に紙芝居の世界に入っています。いつの時代も、ナマの読み聞かせというのは子どもたちに直接届きます。

体験コーナーも大繁盛。市民学芸員のみなさんがやさしく手ほどきしてくれます。

今日は、紙芝居はあと1回、15:30からです。来週は13,14日と続けて実施されます。詳しくはコチラをご覧ください。

(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 今日の博物館 | 今日は紙芝居、体験コーナー はコメントを受け付けていません

学習資料展、開催中!

昨年12月23日から開催している学習資料展、前回は出し惜しみをして(ではなくて、会期前だったので)画像がなかったので、ちょっと写真でご紹介しましょう。


毎年おなじみの垂れ幕。大地さんと未来さんです。


これが教室の再現。左奥にあるあれは…?


市内の学校をすべてプロットした地図。自分の学校を探してみましょう!


懐かしいゲーム。


お茶の間の再現。畳の上に上がることもできます。


明日1月6日(日)はチャレンジ体験コーナーで、折り紙や割り箸鉄砲づくりが体験できます(12:00~)。


この紙芝居舞台も手作り。古い自転車に乗せて雰囲気たっぷりです。チャレンジ体験コーナー開催日に実演があります。

やっぱりまだご紹介しきれません。ぜひ会場に足を運んで、実際にご覧になってください!(学芸班 木村)

チャレンジ体験コーナー(昔の遊び体験)は以下の日程で開催します。どうぞご参加ください。
内 容: むかしの子どもたちがよく遊んだけん玉、お手玉などを体験するとともに、折り紙や割り箸鉄砲などを作って遊びます。
 また、市民ボランティアによる昔の様子を再現した紙芝居を実演します。(各日4回開催。①12:10、②13:10-、③14:20-、④15:30-) 
日 時:1月6日(日)、13日(日)、14日(祝)、20日(日)正午~午後5時、1月27日(日)午前10時~午後5時
場 所:特別展示室
対 象:どなたでも
参加費:無料

カテゴリー: おしらせ | 学習資料展、開催中! はコメントを受け付けていません

さがぽん新年の化け初め~!

新年明けましておめでとうございます。博物館は今日から年末年始休明けの開館となりました。

新しい年の初めに、さがぽんに登場してもらいます。

新年、化け初めをご披露です!!

おめでたい、幸せを呼ぶ起き上がりこぼしに変身~。みなさま本年もよろしくお願い申し上げます。

カテゴリー: 今日の博物館 | さがぽん新年の化け初め~! はコメントを受け付けていません

メンテナンスと仕事納め

今日、12月28日は休館日ですが、職員は出勤しています。毎年この日は常設展示室などのメンテナンスを行っています。

普段できない機器のチェックや電球の交換を行います。

アルバイトさんも動員して、念入りに、丁寧にお掃除。

新年、気持ちよくお客様をお迎えできるように、フレッシュアップします。

今年も一年が終わりました。博物館をご利用いただいたみなさま、ありがとうございました。2013年もよろしくお願い申し上げます。

カテゴリー: 今日の博物館 | メンテナンスと仕事納め はコメントを受け付けていません

真冬の緑 オオハナワラビ

厳しい寒波に覆われて冷え込んだ今朝、博物館のおとなりの樹林地を歩きました。12/23の講演会で講師を務めてくださったわぴちゃんのブログに影響されて、植物の氷柱現象が見られないかと探してみたのです。

しかし、結果はぼうず。植物の種類も気温も申し分ないと思うのですが、土壌の水分条件や、すでに枯れてから時間のたってしまった株が多いためと思われます。かわりに、この厳寒の季節に青々した葉を展開している気丈なシダに出会いました。

オオハナワラビです。冬緑性のシダ植物で、この時期の落葉樹林内でも地上部が枯れずに元気な立ち姿を見せてくれるどころか、胞子葉までまっすぐ天に向かって伸びています。

冬も緑の葉を茂らせる常緑樹は珍しくありませんが、草本で冬緑性というのはさすがに多くありません。でも、考えてみればシダ植物は虫に花粉を運んでもらう必要がないわけで、林床でも日光を独占できるこの時期はけっこう狙い目なのかもしれません。事実、種子植物に比べてシダ植物は冬緑性が多く、珍しくありません。

それでも真冬の林内でこのシダに出会うと、ちょっと嬉しい気分になります。

(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 学芸員のひとりごと | 真冬の緑 オオハナワラビ はコメントを受け付けていません

はやぶさリレーマラソン

昨日(12月23日)、第1回相模原はやぶさリレーマラソンが、相模原麻溝公園競技場の特設周回コース(1周約2km)を使って開催されました。
1チーム2~8人編成でたすきをつなぐリレーマラソン部門では、5時間で走った総周回数を競い、また、親子ペア部門は5歳~小学生の子どもと保護者が1周約2kmのコースを一緒に走り着順を競うというもので、知り合いのチームも参加するため応援に行ってきました。

映画「おかえり、はやぶさ」宣伝部長も応援する中、

午前10時にリレーマラソンの部がスタートしました。

相模原市名誉観光親善大使の片山右京(かたやまうきょう)さんも出場されていました。
イトカワが折り返し地点です。

、、、と、現地レポートはここまで(>_<)
午後から沢井公民館での出張観望会が予定されていたため、正午までの応援となりましたが、コスプレチームもあり、寒空を吹き飛ばす熱気で、みなさん楽しんでいらっしゃいました。

小惑星探査機はやぶさミッションが伝えてくれた「チャレンジ精神」や「あきらめない心」は、マラソンに限らず忘れないでいたいものです。

(天文担当 有本)

カテゴリー: 報告 | はやぶさリレーマラソン はコメントを受け付けていません

クリスマス・イヴのさがぽん

今日はクリスマス・イヴですね。しかも振替休日。

でも、博物館は通常通り開館してます!ちょっぴりクリスマス仕様のさがぽんもお待ちしています!

学習資料展も昨日からオープンしました。たくさんの、懐かしい生活資料が並んでいます。

ご来館お待ちしております!

ちなみに、明日は休館日となります。

(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 未分類 | クリスマス・イヴのさがぽん はコメントを受け付けていません

楽しかった!わぴちゃんの講演会

今日の午後は、わぴちゃんこと岩槻秀明さんの講演会「雲の観察と観天望気」が開催されました。
十種雲形からはじまって、光と太陽や月、そして空気が織りなすハロ現象、虹や雷のお話しなど、ほんとうに楽しくてためになるあっという間の2時間でした。

こうしてわぴちゃんのお話を聴いていると、自然を楽しむ材料はいつでもどこにでもあるんだな、というのが実感できます。空の無い日は無いし、昼でも夜でも、気象現象は24時間。人生を楽しむとってもいい材料だなあと思いました。
この季節はどんなことを楽しめるのかな?と思ったら、またわぴちゃんのホームページ「あおぞら☆めいと」をのぞいてみようと思います。

わぴちゃんにはぜひまた、身近な植物などの話題でお話しいただこうと考えています。
(生物担当学芸員 秋山)

カテゴリー: 報告 | 楽しかった!わぴちゃんの講演会 はコメントを受け付けていません

明日から学習資料展が始まります!

明日から特別展示室で「学習資料展 大地さんと未来さんが見つけるちょっと昔のくらしIX~学校と家庭と遊び~」が始まります。会期は平成24年12月23日(日)~平成25年2月3日(日)(観覧無料)。この企画展は本来小学生の社会科の授業で学ぶ「昔のくらし」を補完する目的のものですが、並んだ品々を見ると「レトロブーム」を連想させるものばかり。かなり大人ウケしそうな内容です。
まず会場に入ってすぐは「学校」がテーマ。正面には、木の椅子、足踏みオルガンなどが並び、昔の小学校の教室が再現されています。2人並んで座る木の机を懐かしく思い出す方も多いのではないのでしょうか。しかし、職員の中にも既に知らない世代がいますすので、もしかして「何それ、知らない」という方がいらっしゃったらこれを機会にぜひ実物をごらんになってはどうでしょうか。
その側には学校で使った教科書や道具、給食のレプリカなどがケースに飾られています。確かに見覚えがあるあの文房具や食べたことがあるようなメニューを見ていると、頭の中はすっかり「あの頃」の気分になってきます。
続いてのコーナーは「遊び」がテーマ。「あー、うちにあったー!」というおもちゃやゲームが並びます。ほとんどが、電子部品を使っていないおもちゃばかり。奥の方では、さらにレトロなブリキのおもちゃが独特の雰囲気を放っています。
そして、「家庭」のコーナーでは、畳敷きの茶の間が再現され、さらに真空管やトランジスタの時代の家電製品がずらりと勢揃い。もしかしたら、子どもたちには何の機械か見当もつかないものもあるかも知れません。ここはぜひ、大人と子どもが一緒に見ていただきたいところです。
今回の企画展は、市民学芸員の皆さんが企画から展示まで深く関わり、話し合いながら作り上げた良さと工夫が随所に現れています。展示だけでなく、昔の遊び体験コーナーやオリジナルの紙芝居上演(いずれも1月6日~27日の毎日曜と14日(月)に実施)といった、職員だけではとうていできない企画もあります。
と、長々と紹介しましたが、まだまだ紹介仕切れていない事がぎっしりつまっていますので、ぜひ多くのかたに観ていただきたいと思います。
今日はまだ公開前ですので、会場の写真は載せません。気になった方はちょっと博物館に立ち寄って、実際にごらんになっていただければと思います。(学芸班 木村)
学習資料展紹介URL:http://www.remus.dti.ne.jp/~sagami/30-02tenjiannai-tokubetu.htm

カテゴリー: おしらせ | 明日から学習資料展が始まります! はコメントを受け付けていません