火山灰を顕微鏡で見てみよう

今日(6/24)は、博物館実習実験室で、「火山灰を顕微鏡で見てみよう」を開催しました。相模原地質研究会と相模原青陵高校地球惑星科学部に、お手伝いとしてではなく講師をお願いしました。
火山灰から鉱物の洗い出し方や、

顕微鏡の見方など、解説していただきました。
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こんな黄土色の土のかたまりが、
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鉱物の洗い出し作業をすることにより、
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こんなごま塩みたいになり、中に含まれている鉱物が観察することができます。
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これをさらに顕微鏡で観察すると、このように見えます。
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洗い出したものだけではなく、博物館で準備した日本各地の火山灰に含まれている鉱物を顕微鏡で観察しました。火山灰に含まれている鉱物は火山によって違いますし、顕微鏡で見ると美しいので、観察していて楽しいですよ。
(地質担当学芸員 河尻)

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今日のカイコ(1齢3日目)

日々のカイコの成長のようすをお伝えしていきます。
今日はふ化から3日目です。クワをあげはじめたのが昨日、23日の夕方5時頃ですが、すでに、身体の大きさが一回り大きくなりました。まだ食べ始めてから16時間ほどというのに、すごいですね。早い個体は明日中に最初の眠に入り、明後日には脱皮して2齢になる見込みです。
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カイコの成長のようすは、1階エントランスホールの総合案内横で実際に見ることができます。ただし、カイコの状態や担当者の都合で展示していない場合もありますので、その時はご了承ください。
また、今年はかなり多めの数で飼育を始めました。教材利用などで、現在飼育中のカイコをご利用してくださるという学校などがありましたら、お問い合わせ下さい。できる限り対応したいと思います。
(生物担当学芸員 秋山)

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アミメアリの行列(追加)

昼間、このブログで紹介したアミメアリの群れ。帰宅途中に足元を見ると、なんと、博物館とは反対の方角から、国立近代美術館フィルムセンター相模原分館に向かう流れができていました。樹林地沿いに追いかけると、結局、朝見た流れと同じ位の距離でした。樹林地の北西側の一辺以外をアミメアリがとりまいているような感じです。どうやらここには数十万匹レベルの群れがあるようですね。(学芸班 木村)

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アシダカグモその後

アシダカグモは、卵のうをかかえている時ににエサを食べるか、という興味があり、メスの成体を飼育し、卵のうをつくってからも飼育し続けたのですが、期間中、結局一度だけしかエサを与えることができませんでした。このときは食べなかったのですが、いつもと違うエサであったため嫌いな食べ物の可能性もあり「食べない」という確証は得られませんでした。
次に、卵のうにいくつ卵が入っていたか、子グモが分散した後に卵のうを開いて、第1回目の脱皮殻を数えるつもりでした(クモは卵のうの中で第1回の脱皮をするのです。全種類がそうなのかはわかりませんが、少なくともアシダカグモはそうです)。ところが、一昨日飼育容器を覗くと、卵のうがありません。
どうやら、食べてしまったようです。これは重要な知見。しかし、動き回る子グモの数は容易に数えられません。先ほど、親とは違う容器に移しましたが、どうやら200個体よりちょっと少ないくらいのようです。また、ふ化しなかった卵と思われるものが容器の下にぱらついており、もはや元の数はよくわからない状態です。
このように、生き物を相手にするということは、いろいろままならないものです。
あとは、アシダカグモが成体脱皮するかという疑問が残っていますが、エサの供給が確保できておらず、これも危うい状況です。しかし、なんとか継続して飼育しなくては… (学芸班 木村)
アシダカ子ども
アシダカグモの子ども。ビンの中でもそもそ動き回るので、数えるのは困難です。

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アミメアリの行列

朝、通勤途中にアリの行列に出会いました。アミメアリです。
このアリは、巣をつくらず、石や倒木の下で暮らしていて、頻繁に移動をします。
つまり、その移動を目撃したわけです。
いったいどこからどこへ移動しているのか、確かめてみたくなり、アリの行列を追いかけました。
出発地点は、国立近代美術館フィルムセンター相模原分館の敷地内のようです。ポイントが特定できないのは残念ですが、ここを出発地点として追跡!
行列は博物館の前をとおり、隣の樹林地の前まで続いています。「宇宙科学研究所」の信号を右折、樹林地に沿って延々とコンクリート縁石の上を通っています。樹林地のもうひとつの角「国民生活センター」の信号まできて、また右折。15mほど行ったところで樹林地のフェンスの中に消えていました。残念。やはりこちらのポイントも特定できませんでした。
しかし、この距離を地図上で測ってみたところ650m!大した行列です(皆さんもぜひ博物館周辺の地図でご確認ください)。
仮に10cmあたり20匹のアリがいたとすると、650mだと13万匹のアリがいる事になります。でも、大きな群れは数万から数十万匹になるそうなので、驚くことではないようです。
それにしても面白いのは、律儀にコンクリートの上を歩いている事。草が茂っているところでは鉄製のフェンスの枠を歩いたり、一時的に土の上を通ったりしますが、ちゃんとコンクリートの上に戻ってきます。歩きやすいのでしょうか?そして「移動」とは言いながら、アリの移動方向が、一方通行ではなく、両方向すれ違っている事。卵のピストン輸送でもしているのでしょうか?謎は深まるばかりです。本当は一日じっくり眺めていたいところですが、他の仕事もあるので、今日の観察はここまでにします。(学芸班 木村)
01アミメアリ
アミメアリ。定住する巣をつくらず、働きアリだけで繁殖します。
02ゾロゾロ
ゾロゾロ
04博物館の前を
博物館の前をとおり(茶色っぽく写っているのがアミメアリ)
03ゾロゾロ
ゾロゾロ
05落ち葉の上を
落ち葉の上をとおり
06消失点
フェンスの向こうに消えていきました

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カイコふ化がはじまりました!

先月、予告しておきながら諸事情で遅れていましたカイコの飼育、やっとはじまりました。
今朝、次々とタネ(卵)からふ化しています。掃き立て開始!
写真は、6/22午前9時のようすです。
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おっと、掃き立てとは養蚕の用語で、ふ化した「けご」(ふ化したての幼虫=蟻蚕とも言います)を、蚕座へ移して飼育を開始する作業のことです。羽ぼうきを使ってけごを扱ったことから、このように呼ばれています。
これから忙しくなります!!
(生物担当学芸員 秋山)

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バラギヒメグモの親子

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バラギヒメグモは、オス3-4mm、メス4-5mmという小型のクモ。庭木や生け垣などでも見られ、葉裏に小さな不規則網を張ってかくれています。
このクモは、卵のうに寄り添っているところがよく観察されますが、写真のように子どもが出のうした後も、しばらく一緒にいます。
親が子どもを守るのは、なんとなく哺乳類や鳥類など、脊椎動物に限られるような気がしますが、こうして卵や子どもをガードする生態を持ったクモは結構います。これからも折に触れて紹介していきたいと思います。
ところで、今回も例によって今朝の通勤途中の風景です。意外に身近なところでこんなものが見られるものです。博物館周辺の環境が良いという事もありますが、梅雨の晴れ間というのは生き物がたくさん見られる時です。皆さんも、早めに出勤して朝の生き物観察をしてみてはいかがでしょうか。(学芸班 木村)

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野菜クイズ!

昨日、緑区青根の棚田の調査のとき、おとなりの畑でおもしろいものをいくつか写真に収めました。
せっかくなので、クイズにしてみます。
Q1.さて、この写真にうつっているのは、ある「野菜」の果実です。でも、その野菜の食べている部分は、果実ではなく別の部分です。その野菜とはなんでしょう?(答えは末尾)
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Q2.同じく、ある野菜の花です。ふつうは葉っぱを食べます。見るからにキクですね。それがヒントです!
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Q3.これも、葉っぱを食べる野菜です。菜の花にちょっと似ていますね。
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さて、おわかりになったでしょうか?答えは、次の文字を逆に読んでみて下さい。
答え:Q1モイガャジ Q2クギンュシ Q3ナズミ
(生物担当学芸員 秋山)

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台風一過と棚田の調査

昨日、6/20は台風一過の朝。通勤途中に、ぽっかり雲の穴から澄んだ青空が見えました。
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さて、そんな中、市内緑区青根に、棚田の調査へ出かけました。
ここは、麻布大学の“あざおね社中”が地元のみなさんのご協力により棚田を復活させ、耕作している場所です。
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やっぱり、台風一過の青空が、田んぼのイネにお似合いでした。
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(生物担当学芸員 秋山)

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市民学芸員の視察

今日は市民学芸員の皆さんと、府中市郷土の森博物館で視察研修に行ってきました。
最初は、館長さんから博物館やボランティアについてのレクチャーと、屋外に展示されている建物の案内をしていただきました。昼食後には学芸員さんや解説員さんのガイドで館内見学。実に濃密な一日でした。参加された皆さんは、ちょっぴり疲れたかもしれませんが、きっと今後の活動に役立つことと思います。今日対応していただいた皆様、本当にありがとうございました。(学芸班 木村)
視察説明1
薬屋さんの説明。土蔵になっていて、火事の時には密閉して中の物を守るそうです。
視察説明2
常設展示室の前で。解説員さんは、相模原のことに詳しい人でした。

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