アズマヒキガエルの産卵

昨日、お休みを利用して市内中央区のある公園に行きました。目的は、毎年、公園内の池で見られるアズマヒキガエルの卵紐(らんちゅう)。
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ありましたありました!数日前に産卵したと思われるもの。
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中には、尾芽胚期(卵割が進んで胚がダルマ状になったもの)のものもあり、こちらは産卵から1週間くらい経過していると思われます。
寒い寒いと思っていましたが、アズマヒキガエルはどうやらあまり気温に左右されないようです。そういえば、毎年モニターしていますが、その年の気温の傾向と産卵時期はほとんど連動していません。
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ふと気づくと、植栽の中のトサミズキが満開です。春本番です!
(生物担当学芸員 秋山)

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考古企画展がオープンしました。

3月17日(土)から企画展「田名塩田遺跡群とその時代・さがみはら発掘最新情報」が始まりました。今回の展示は田名塩田遺跡群とその周辺遺跡を扱ったテーマ展示と、最近、市内で発掘された遺跡の調査成果を紹介する速報展示の二部構成になっています。
田名塩田遺跡群は中央区田名塩田地区にある遺跡で、現在、史跡公園となっている国指定史跡田名向原遺跡もこの中に含まれます。旧石器時代から平安時代まで、当時の人々のくらしが生き生きとして伝わる資料をたくさん展示しましたので是非ご来館ください(5月6日(日)まで)。
(考古担当学芸員 河本)
会場入口
展示の様子(1)
展示の様子(2)

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考古展の準備

今日は、週末(17日)からはじまる「相模原市の遺跡2012 田名塩田遺跡群とその時代」の展示準備を行っています。
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考古分野のボランティアグループ「相模原縄文研究会」のみなさんなどもたくさん来られて、作業してくれています。パネル切りからはじまり…
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そのパネルを壁面に打ち付け…
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同時開催の「速報展示 さがみはら発掘最新情報」のコーナーでは、文化財保護課の職員から指示を受けて、資料の列品を始めるところです。
そんなわけで、今日も博物館は市民のみなさんとの協働作業で活気にあふれています。
(生物担当学芸員 秋山)

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ウメの香

今日は午前中、市内の谷戸へ行きました。
ここは毎年、アズマヒキガエルが産卵するところ。
今年もそろそろですが、まだ静まりかえっています。
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脇には、ウメの花がぽつりぽつりと咲き始めています。やわらかな甘い香りがあたりに漂います。
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去年の今頃、何を考えていたのだろう。
何をしようとしていたのだろう。
そんなことを考えながら、一日が過ぎていきます。
今年も春がやってきました。
季節は裏切ることなく、着実に歩みを進めています。
(生物担当学芸員 秋山)

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太陽望遠鏡保守点検

本日、太陽望遠鏡の駆動部の注油や光軸系の調整などの保守点検を実施しました。故障せずに安定して観察するためには不可欠な作業です。
望遠鏡の絞りとピント微調整により、よりシャープに鮮明な映像をご覧いただけるようになりました。また、屋上で風雨にさらされて汚れていた鏡筒部分も掃除してもらい、水あかも落ちてすっきりきれいになりました。
太陽望遠鏡保守点検
あっ、そうそう・・・望遠鏡の筒の中にこんなものもありました。
太陽望遠鏡内の巣?
ここに棲みつこうとして、鳥がせっせと運び込んだようです。
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太陽望遠鏡をご紹介します。
当館の太陽望遠鏡は、外観は大きな1本の筒ですが、実はこの筒の中に4本の望遠鏡とテレビカメラを同架しており、これらの望遠鏡でとらえた太陽の姿を天文展示室内にある円形テーブルスクリーンなどでビデオ映像でご覧いただけるようになっています。
太陽望遠鏡
円形テーブルスクリーン 円形テーブルスクリーン
★4本の望遠鏡
  ○白色光の全体像と拡大像
     …太陽の表層部分(光球)に見られる黒点、白斑などの現象を観察できます。
  ○Hα(エイチ・アルファ)の全体像と拡大像
     …光球を覆う薄い層(彩層)に見られるフレア、プロミネンスなどの現象を観察できます。
また、天文展示室の屋上に設置されているため、望遠鏡を稼働しているときに、もしも雨が降ってきた場合、センサーで感知して自動的に望遠鏡のふたを閉めるドームレス望遠鏡となっています。
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今年は、5月21日(月)の金環日食や6月6日(水)の金星の太陽面通過などの天文現象が注目されていますし、また、先日3日7日に発生した大規模なフレア(太陽表面で起きる爆発現象)に伴い、磁気嵐が発生し、短波を使う通信や放送に一時的に支障をきたしたことなどが報告されており、今後、ますます太陽の話題から目が離せません。
いま太陽がおもしろい
活動が活発化しているのか?なぞめいた太陽については、4月1日(日)から投影が始まるプラネタリウム新番組「いま太陽がおもしろい」でご紹介しますので、楽しみにしてください。
(天文担当 有本)

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鳥を拾う

当館はガラス張りの中庭が、ちょっとした特徴。「森の中の博物館」のイメージを演出するのに一役買っています。
中庭
でもこのガラス、鳥にとっては時に怖い存在。
そう、あまりに大きなガラス面であるため、空間があると勘違いして、激突してしまう事があるのです。
運が良ければ気絶しているだけなのですが、残念な事に命を落としてしまう事もあります。
今日も来館者の方のご指摘で、そういった鳥を回収しました。どうやらヤマシギのよう。
回収した鳥は、冷凍保存します。そろそろ冷凍庫もいっぱいになってきたのが悩みの種ですが、こういったものも大切な資料です。(学芸班 木村)
こんな状態で、植栽に埋もれるように落ちていました。よく気がついたなあ、と思います。
シギ落鳥

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シダのお勉強

今日は博物館を拠点に活動するボランティアグループ、相模原植物調査会の月例会の日。
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シダの押し葉標本を並べて、かんかんがくがく。みなさん熱心に議論します。
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もしかしたら、新しい組み合わせの雑種かも!そんな期待をもってじっくり標本を眺めています。
はたから見たら、なんだか怪しげですね。
(生物担当学芸員 秋山)

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企画展の準備

この写真、なんだかわかりますか?
考古展準備1
これは、今日の特別展示室の中です。3月17日から始まる「相模原の遺跡2012 田名塩田遺跡群とその時代」の準備風景。
と、いってもまだその最初の段階。とりあえずパーティション(部屋を仕切る大きな壁)の配置を変え(動かせるんです!知ってましたか?)、大小の展示ケースをバックヤードから移動してきたところです。
職員だけでなく、相模原縄文研究会の皆さんも応援に来てくださり、あっという間に作業は終了しました。
これから資料を運び込み、キャプションや表示を配置して、仕上げていく作業が始まります。
さて、どんな展示になるでしょうか。出来上がってからのお楽しみです!(学芸班 木村)
ケース照明の配線を、どう取りまわすか思案中の図。
考古展準備2

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ワクワク惑星

3月になり、地上から肉眼で見える地球の兄弟星(惑星)が見やすい時間にのぼるようになりました。日没直後の西の空高く、ひときわ目をひく明るさで光り輝く“宵の明星”金星、その南よりの少し高いところには木星が見えます。
3月5日に東方最大離角となった水星は夕方の西の空で見ごろとなり、日没30分後くらいから、低い空に見えはじめます。
..と言いつつ、春先の霞がかったすっきりとしない空に見つけ出すのは結構厳しい状況ですが、ようやく晴れた夕空に水星を見つけました。
2012/3/6 18:23 西の空
24.3.6水星金星木星
水星部分を拡大
24.3.6水星
また、東の空には火星と月が並んで輝いていましたので、観測テラスから天体観測室をライトアップして撮影しました。(これって光害ですね、、、失礼しました。)
2012/3/6 18:30 東の空
24.3.6火星月
この後、曇ってきてしまったため、21時ごろにのぼってくる土星は撮影できませんでした。
(さてさて、、話しが戻り)
金星と木星ですが、日を追うごとに近づき(お互いにひかれあっているかのごとく)3月14日に最接近します。その前後数日間の2惑星の位置関係の観察は、まさに“惑う星”を実感できる絶好のチャンスになります。
しかし、3月14日が最接近だなんて…
また、3月26日には三日月をはさむように木星、金星が一直線に並び、金星の近くには、おうし座のプレアデス星団(M45:すばる)もあるため、一層にぎやかになります。
一晩で肉眼で見える5つの惑星を見られるこの時期に、ワクワクとしながらぜひ見つけてみてください。きっと癒されると思います。
(天文担当 有本)

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早春の調査

今日は市内緑区の某所に、早春植物の横綱格であるフクジュソウの調査に行ってきました。
県内でもわずかしかない自生地ですが、ここは特別な保護や、観光地化などもしていません。集落の中でみなさんがそれぞれにかわいい花を愛でるために、環境を整えてくれているところです。
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ごく自然なたたずまいでたくさんの花が咲いていました。
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先日の雪で折れた木の幹の隙間から、越冬中のシロスジカミキリが顔を出していました。さすがにまだ寒いのか、ねぼけてます。
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これからめまぐるしく季節が移り変わります。いそがしくなりそ~。
(生物担当学芸員 秋山)

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