今月の生きものミニサロンは3月19日です!

毎月恒例、第四土曜日に実施することが多い生きものミニサロンですが、今月は第三土曜日の19日となります。第四土曜日が舘野鴻絵本原画展「がろあむし 描かれた相模原の自然」のオープン初日のためです。初日には舘野鴻さんのトークショー(当日受付あり!)もありますので、ぜひ翌週もご来館ください。

さて、生きものミニサロンの今回のテーマは「春の妖精 フデリンドウのつぼみを探そう!」です。

フデリンドウのつぼみ

フデリンドウは、博物館の駐車場やお隣の樹林地などで毎春たくさん咲いて私たちの目を楽しませてくれます。もちろん、まだ咲いていないのですが、だいぶつぼみも大きくなってきました。そこで、駐車場の地面を参加者のみなさんとよく探して、フデリンドウのつぼみの場所に木の枝で印をつけてみたいと思います。そうして、フデリンドウの花盛りとなる4月初旬から中旬に、ご自分で印をつけたフデリンドウの花を楽しんでいただきたいと思います。
博物館では今やっと、いくつかの花が咲き始めています。こちらは、タチツボスミレです。

タチツボスミレ

もともと背の高い植物ではありませんが、咲きはじめは高さ5センチメートルくらい。他の植物がまだ伸びていないので、低い位置でしっかり咲いています。
こちらは駐車場のブロックの隙間に咲いたシロバナタンポポです。

シロバナタンポポ

もう10年以上前から、博物館の敷地内やお隣の樹林地で見られるようになったシロバナタンポポが、早くも花を咲かせました。タンポポの中では背が高くなる種類ですが、やはり咲きはじめで高さ5センチメートルほど。
ショカッサイも咲きだしました。半月ほどすると、フェンス際を薄紫色に染めてくれます。

ショカッサイ(別名オオアラセイトウ)

当日も、こうした咲きはじめの花をみなさんと楽しみたいと思っています。生きものミニサロンは3月19日(土)12時集合(申し込み不要)です。

カテゴリー: おしらせ, 生きもの・地形・地質 | タグ: , | 今月の生きものミニサロンは3月19日です! はコメントを受け付けていません

勝坂を学ぼう!「縄文ムラの地形を観察しよう」

3月13日に相模原市の文化財保護課の主催事業「勝坂を学ぼう!『縄文ムラの地形を観察しよう』」が開催されました。相模原市南区の勝坂遺跡公園周辺の地形や地層の観察会です。

勝坂遺跡公園周辺は1時間半程度歩くだけで、相模野台地の特徴的な地形や地質を見ることができます。

まず、相模野台地の地形や地質の概要について、30分くらいの講義をしました。

相模原台地は大まかに見ると、標高の高い方から、相模原段丘(上段)、田名原段丘(中段)、陽原(みなはら)段丘(下段)の3つの段からなる河岸段丘です。しかし、勝坂遺跡公園より南には、上段と中段の間に当たる段が、細長く断片的に分布しています。この段は中津原段丘と呼ばれています。

段丘上の平らな面を段丘面と呼び、それぞれの段丘の名前を頭につけて、「中津原面」のような呼び方をします。また、段と段の間の急な崖を段丘崖(だんきゅうがい)と呼びます。

勝坂遺跡公園のある中津原面。この面を田名原面とする研究もあります。

中津原段丘の段丘崖を降りて、鳩川流域の低地に向かいます。今回の観察会の一番の難所?です。土の道で滑りやすく、油断していると転びます。

段丘崖の小道を足元に注意しながら下っていきます。

勝坂遺跡公園の段丘崖の下で、有鹿(あるか)神社の湧き水を観察しました。

陽原面(下段)から鳩川を観察しました。鳩川で見られる礫(れき)は、約2万年前に、かつてこのあたりを流れていた相模川が運んできたもので、鳩川が上流から運んだものではありません。

中津原面に上る坂の途中で、中津原段丘をつくる関東ローム層を観察しました。約2万5千年前の富士山の噴火による溶岩の破片の層や、約3万年前の姶良(あいら)カルデラの噴火による火山灰が含まれる部分もあります。姶良カルデラは今の鹿児島県の桜島あたりにあった火山です。相模原では姶良カルデラからの火山灰は地層としては見ることができず、関東ローム層中に混ざった状態となっています。肉眼で見ることはできませんが、顕微鏡観察で確認することができます。

指を指しているあたりに約2万5千年前の富士山の溶岩の破片の層、写真の下端あたりに、約3万年前の姶良カルデラの火山灰が含まれています。

写真ではわかりにくいですが、中津原面から相模原面へと上る坂道です。人が立っているあたりは中津原面です。段と段の間が崖とならずに、緩やかな坂となる場合もあります。

中津原面上から相模川の対岸(西側)の中津原台地を眺望しました。中津原台地はほとんど中津原段丘だけで構成されています。

最後に、陽原段丘(下段)まで下りて、中津原段丘の段丘崖に見られる段丘礫層を観察しました。崖の手前を流れる小川は、湧き水が集まってできたものです。

小川がつくった谷状の地形の対岸は田名原段丘(中段)です。

縄文時代には勝坂遺跡公園周辺の地形はすでにできあがっていたので、縄文時代の人たちも同じような風景を眺めながら暮らしていたのでしょう。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: , , | 勝坂を学ぼう!「縄文ムラの地形を観察しよう」 はコメントを受け付けていません

シリーズ「相模原ふるさといろはかるた」でみる名所紹介㊼ ㋜水道みち

水道みち 横浜へ44キロ 水の旅(すいどうみち よこはまへ44きろ みずのたび)

長らく続いたシリーズ「相模原ふるさといろはかるた」でみる名所紹介も、いよいよ今回で最後となります。トリを飾るのは「水道みち」です。

市内には中央区田名から南区上鶴間4丁目間までを結ぶ「水道みち」と呼ばれる遊歩道があることをご存じでしょうか?この道は、1982(昭和57)年に相模原市と横浜市が結んだ「横浜水道道の使用に関する協定」に基づき、横浜水道の水道管埋設区間に整備された道です。

水道みち(南区当麻 あざみがや交差点付近)

相模原市内になぜ横浜市の水道があるの?と疑問に思われる方もいるかもしれません。実は、横浜水道と呼ばれるこの水道は日本の近代化に大きく貢献した歴史的な遺産であり、相模原市もその歴史に深く関わっていました。

横浜では、幕末に開港して以降、人口が急増したため、水道の建設が大きな課題となっていました。そこで、神奈川県は1883(明治16)年にイギリス人技師のパーマーに新式水道の設計を依頼し、多摩川と相模川の2水源案が検討されました。その結果、相模川案が採用され、1885(明治18)年から水道建設が始まります。

水道みち(麻溝台 女子美術大学付近)

工事区間は、3つの工区に分かれ、第1区が取水口の設けられた三井から大島、第2区が大島から上川井(横浜市)、第3区が上川井から野毛山貯水場(横浜市)とされました。特に第1区は相模川左岸の崖中腹に水路が敷設されたため最も難工事となったようです。また「水道みち」として現在整備されている区間は第2区の一部にあたります。

日本初の近代式水道と言われる全長44kmに及ぶ横浜水道は1887(明治20)年に完成しました。1890(明治23)年には横浜市に水道事業が移管され、その後も増え続ける水需要に対応するため、拡張工事を繰り返しながら横浜市への給水を続け現在に至っています。なお、戦後の一時期には相模原市内でも畑地灌漑事業の用水として利用されたこともありました。

「水道みち「トロッコ」の歴史」の案内板(南区当麻 あざみがや交差点)

水道みちを歩いていると、かるたにも描かれている「水道みち「トロッコ」の歴史」の案内板を見つけることができます。この案内板にも解説されていますが、水道創設時の工事の際、資材運搬用としてトロッコが敷設されていました。また、トロッコに沿って工事のための専用電話線も引かれていたようです。

現在の水道みちに水道創設当時のものは、ほとんど残されていませんが、その道筋は日本の近代化の歩みを物語る痕跡そのものです。暖かい日も多くなってきました。歴史の秘められた水道みちを春のお散歩に歩いてみてはいかがでしょうか。

約2年間に渡って全47回に及んだシリーズ「相模原ふるさといろはかるた」でみる名所紹介は今回で終了です。多くの方々に閲覧いただき誠にありがとうございました。

*このかるたは当館のボランティア「市民学芸員」が2017年に制作したものです。
*このかるたは相模原市立博物館の開館日に閲覧・貸出し可能です。(貸出しは要予約)
*貸出し詳細やかるたに関心のある方は、博物館までご連絡下さい(042-750-8030)。
*貸出し使用時には感染症予防のため、事前・事後の手洗い・消毒を必ず行って下さい。

カテゴリー: ふるさといろはかるた, 考古・歴史・民俗 | シリーズ「相模原ふるさといろはかるた」でみる名所紹介㊼ ㋜水道みち はコメントを受け付けていません

舘野鴻さんのトークショー、当日受付あります!

3月26日から始まる舘野鴻絵本原画展「がろあむし 描かれた相模原の自然」のオープンを記念して実施する、舘野鴻トークショー「徹底的に観察して描いたらこうなった!舘野鴻の仕事の流儀」は、事前申し込みは締め切りましたが、定員にゆとりがあります。当日受付を行うことになりましたので、お申込みが間に合わなかった方も、ぜひお越しください!

絵本『がろあむし』から、表紙絵

現在、原画展は着々と準備を進めています。原画作品の他にも、舘野さんの制作の様子に迫るコーナーもあります。

絵本『がろあむし』本文から

トークショーでは、舘野さんご本人からじっくりお話を伺えるはずです。
ぜひお誘いあわせの上御来場ください。
なお、4月10日(日)のイベント「作画実演!舘野鴻の手もとを観察せよ」は現在、お申込み受付中です(3月25日まで)。舘野さんの作画を間近で見られるチャンスなのでお見逃しなく!

カテゴリー: おしらせ, 生きもの・地形・地質 | タグ: , | 舘野鴻さんのトークショー、当日受付あります! はコメントを受け付けていません

「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No95 相模川の風景)

市内には、相模川をはじめとして境川や鳩川、道志川や串川など、いくつかの川が流れており、本ブログでも川と伝説や行事の関わりなど、さまざまなテーマの中で触れてきました。今回は、特に相模川の風景を中心に取り上げてみたいと思います。

現在の市域は、相模原地域と津久井地域の合併により、山梨県と接する広大な面積を有しています。最初の写真は、山梨県上野原市の甲州道中(こうしゅうどうちゅう・旧甲州街道)から相模原側を望んだもので、中央に相模川、奥に中央自動車道が見えています。また、少し分かりにくいのですが左下に相模川へ合流しているのが境川です。この境川は、町田市との境界ではなく、山梨県と相模原市を区切るものです(平成19年[2007]3月29日撮影)。                

 

次の写真は、緑区の小原(おばら)と若柳(わかやなぎ)地区を結ぶ弁天橋を上から見たもので、このあたりは相模川の段丘崖が連なり、橋を渡るには急な坂を下っていく必要があります。弁天橋の名の通り、近くには弁天社があって、かつては養蚕の神として多くの参詣者がありました(平成23年[2011]5月25日)。                 

 

上流から東に向かって流れてきた相模川が、大きく南に向きを変えるのが緑区小倉(おぐら)付近です。小倉集落には、かつて相模川の代表的な渡船場である「小倉の渡し」があり、人間や物資の運搬の重要な拠点の一つでした。

写真には上と下に二つの橋が写っています。下の橋は昭和13年[1938]に完成した小倉橋で、アーチ型の美しい橋として有名です。ただ道幅が狭く、自動車がすれ違うことができなかったため造られたのが上側の新小倉橋で、平成12年[2000]に竣工しました(平成12年3月12日。なお、開通は平成16年[2004])。                   

 

次の写真は、緑区の相模川自然の村公園の上側から相模川に向けて撮影しており、中央に桜が咲き誇っています。この場所の上大島キャンプ場は桜の名所で、春には花見に多くの人が訪れます(平成13年[2001]4月1日)。                                     

 

相模川の支流の一つである鳩川は、海老名市で相模川に合流しますが、南区磯部にあるのが三段の滝です。昭和8年[1933]に鳩川の水量調整のために造られ、鳩川の水を三段の段差を付けて相模川に放水しました。そして、昭和63年[1988]にはその少し上流部分に新三段の滝ができ、さらに大量の放水に備えるようになっています。

上の写真が旧三段の滝(平成8年[1996]7月25日)、二枚目が新三段の滝(平成22年[2011]7月13日)です。また、この場所には展望広場などもあり、気持ちの良い相模川下流の風景を望むことができます(平成11年[1999]8月1日)。                 

                

 

今回の写真も前回の湖のように、博物館が企画した、市民とともに実施したフィールドワークの講座の際に撮影したもので、ここで紹介したように市内には多くの魅力あふれる場所があります。皆様も興味や関心があるテーマや場所を探して実際に歩いてみてはいかがでしょうか。きっと新たな発見があると思います。

 

カテゴリー: 未分類, 民俗むかしの写真, 考古・歴史・民俗 | タグ: | 「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No95 相模川の風景) はコメントを受け付けていません

4月から新たに「ナイトプラネタリウム&観望」始まります!

新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点等により、令和2年3年とほとんど開催できなかった星空観望会ですが、令和4年4月、形を変えて開催する運びとなりました。

それが

ナイトプラネタリウム&観望

です。

今までの星空観望会との共通点としては

・プラネタリウムを楽しんだあとは、博物館の天体望遠鏡などで、その季節ごとに見ごろの、実際の星空を眺めます(悪天候の場合は観望は中止)。

・コールセンターでの事前申し込みが必要です。※広報さがみはらの掲載ルールの変更に伴い、前月の20日からのお申し込みになります(4月9日回は3月20日から申込開始)。

「ナイトプラネタリウム&観望」の詳細はこちらをご覧ください。

天体観測テラスでの観望イメージ

天体観測室での観望イメージ(写真は「昼間の観望会」)

今までの星空観望会と異なる点は

・通常のプラネタリウム番組と同じボリューム(約40分間)でお楽しみいただけます。このことに伴い、大人500円・4歳~中学生200円のプラネタリウム観覧料がかかります(申込時ではなく当日お支払いお願いします)。

・プラネタリウム主体のイベントとなりますので、天候にかかわらずお楽しみいただけます。

・日中の時間帯にはなかなかプラネタリウムに来られない…という方にプラネタリウムをお楽しみいただける機会になります。

プラネタリウム

コロナ禍においても持続可能な事業として、新たな形でリスタートするこの事業、ぜひともお楽しみに!

みなさまのお申込み、ご参加をお待ちしております。

カテゴリー: おしらせ, 天文 | タグ: , , , | 4月から新たに「ナイトプラネタリウム&観望」始まります! はコメントを受け付けていません

春の日だまり

二十四節季の啓蟄(けいちつ)、今年は3月5日だったので、3月12日はすでに一週間が経ちました。朝から気温も10度を超して上昇中です。そんな中、博物館お隣の樹林地の昆虫にとってはまだまだ気温が低いので、日だまりは大切な場所です。成虫で越冬していたテングチョウが、少し飛んでは日だまりに止まり、また飛んでと繰り返しながら暖を取っていました。

テングチョウ 越冬個体なので翅(はね)はボロボロですが、元気です

こちらも成虫で越冬するムラサキシジミです。真冬でもお天気が良いと飛んでいることがありますが、早春になると活発になって目立ちます。

ムラサキシジミ 瑠璃(るり)色の光沢が美しく輝いています

チョウたちの写真を撮っていたら、遠くから「キィーッキッキッキ」と声がしました。タカの仲間のツミの声です。

ツミ(’写真は昨秋撮影したもの)

ツミも繁殖期が近づいてきました。これからこの声も頻繁に聞かれるようになります。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: , , | 春の日だまり はコメントを受け付けていません

意外な水場

博物館の駐車場や建物の裏手には、数メートル掘り込まれた排水路が通っています。建物裏手の排水路の上部は金網でふさがれているのですが、先日、そのそばで作業をしていると、シジュウカラやエナガの鳴き声がしていました。声のする方を見ると、金網の上に乗っています。

金網にとまるエナガ

すると、金網の下へスルッと入ってしまいました。

吸い込まれるように中へ

そのすぐ後には、メジロが下からヒョコッと出てきました。

上に上がってきたメジロ

羽が濡れています。どうやら、排水路にたまった水で水浴びをしていたようです。この排水路は普段はあまり水が流れていませんが、ところどころに落ち葉や水たまりがあるので、それを利用しているのでした。

排水路の水たまりで水浴びするシジュウカラ(金網越しなので不明瞭な写真になっています)

ヤマガラもお風呂上りのようになっています。

ヤマガラ

排水なのであまりきれいな水とは言えないのですが、考えてみると、金網の目は外敵が入れる大きさではないため、中は安全な水場ですね。

水浴びを終えて飛び去るシジュウカラ

ちょっと意外な場所でしたが、鳥たちにとっては貴重な水場になっているようです。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 | タグ: , , , , | 意外な水場 はコメントを受け付けていません

おひな様スタンプラリー・行ったつもりツアー!?行きたくなるツアー!?

ここのところ何回かに分けてお知らせしている「おひな様スタンプラリー」、すでに博物館、相模田名民家資料館、古民家園の様子を写真でお知らせしたところですが、残りの2か所、吉野宿ふじやと小原宿本陣の様子もオンラインツアー風に紹介させていただきましょう。

まずは吉野宿ふじや
市の登録文化財である古民家の中には様々な時代の様々なおひな様が展示されています。
見どころは江戸時代の享保雛(きょうほうびな)!このおひな様には、かつて、このおひな様が飾られていたお宅に泥棒が入った際、この人形にびっくりして逃げ出したというエピソード(Yahooニュースにリンクします)が残っているのですが、さもありなんの迫力です。一見の価値あり!

約300年前の享保雛

また、江戸時代のおひな様だけでなく、大正や昭和のおひな様も所狭しと展示されていますが、それら以外に、昔話をモチーフにしたと思われるお人形や、柿の葉で作られたものなど、珍しいものも!

昔話をモチーフに?

昔話をモチーフに?

柿の葉っぱで!?

そして小原宿本陣。(お車の方は、すぐ近くにある小原の郷にお停めくださいね)
こちらは県指定重要文化財。お庭の様子も素敵ですよ。

外観

吊るし雛から七段飾り、御殿飾りなど、こちらも見ごたえ十分です。

吊るし雛越しの七段飾り

とくに御殿飾りの御殿は、欄間(らんま)も素晴らしい細工になっていますので、どうぞ忘れずにチェックしてみてくださいね!

豪華絢爛ですね!

欄間にご注目あれ!

先日は本村市長にもお立ち寄りいただきました。(詳しい様子は本村市長のFacebook3月6日更新分をご覧ください)

スタンプラリーはいよいよ今度の週末3月13日(日)まで。この機会に現地をめぐってみてはいかがでしょう。
※相模田名民家資料館ではおひな様展示は終了し、通常展示のみになっていますが、スタンプラリーは実施しています。

さて、先着でお配りしている記念品もいよいよ残すは博物館と吉野宿ふじやのみ(3月10日現在)となりました。ぜひ、博物館や吉野宿ふじやをゴールにスタンプラリーをお楽しみください。

カテゴリー: おしらせ, 今日の博物館 | タグ: , , , | おひな様スタンプラリー・行ったつもりツアー!?行きたくなるツアー!? はコメントを受け付けていません

「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No94 五つの湖)

相模原市緑区には、いずれも人間の手によって造られた五つの湖(人造湖)があるのはご存じでしょうか。今回のブログでは、これらの湖を紹介したいと思います。

なお、掲載した写真は、いずれも博物館が企画した市民の皆様と一緒に歩くフィールドワークの講座の際に撮影したものです。

神奈川県による相模川総合開発事業により、用水の確保と水力発電、洪水時の水量調節を目的として城山ダムが建設され、それに伴って昭和40年(1965)に完成したのが津久井湖です。

最初の写真はダム展望台から見た城山ダム、二枚目は三井(みい)地区から津久井湖を望んだもので、右手奥の高い山が津久井城跡です(平成18年[2006]4月26日)。                 

 

津久井湖より相模川の上流にあるのが相模湖(相模ダム)です。県の相模川河水統制事業により、すでに昭和15年[1940]から工事が始まっていましたが、完成したのは戦後の22年[1947]でした。

次の写真には相模ダムと記されているのが見えます。二枚目の写真に写っているのは相模湖大橋で、相模湖を渡る道路橋です。また、真ん中付近には湖面にボートが浮かんでいます(平成20年[2008]2月23日)。                  

 

平成12年[2000]に完成したのが宮ケ瀬(みやがせ)湖です。相模川支流の中津川に建設されたもので、市内で直接的な影響を受けたのは鳥屋(とや)・串川(くしかわ)地区の山林が主でした。

写真は清川村側から見た宮ケ瀬湖で、右側にあるのが大吊り橋です。また、宮ケ瀬湖はジャンボクリスマスツリーが有名で、ツリーを飾るところがその左側となります(平成18年[2006]12月2日)。                

 

これまでの三つの湖に比べて、一般にはあまりなじみのないのが奥相模湖(道志ダム)です。青根(あおね)と牧野(まぎの)地区を挟み、相模川支流の道志川に新たな電力と水の供給を目的として、昭和30年[1955]に造られました。

写真は、緑の休暇村青根キャンプ場から牧野方面に抜ける道から撮影したものです(平成19年[2007]3月17日)。                   

 

最後に取り上げるのは、津久井湖とともに昭和40年に完成した城山湖(本沢ダム)です。これまでの湖のように川の流域ではなく、沢をせき止めて造られました。南側の下方にある津久井湖との間で、水のポンプアップと放水を行って発電しています。

写真は平成30年[2018]11月29日撮影で、城山湖は10年に一度の割合で水を抜いて点検をしており、その間は普段見ることができない光景を確認することができます。                  

今回紹介した湖は、いずれも周辺にそのほかの見どころもありますので、機会があれば訪れてみてはいかがでしょうか。その際には、多くの家が水没するなどの歴史があったことを知るのも大切なことと言えましょう。

カテゴリー: 民俗むかしの写真, 考古・歴史・民俗 | タグ: | 「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No94 五つの湖) はコメントを受け付けていません